萬珍樓(マンチンロウ)本店〜横浜中華街


投稿:2012.06.01
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創業明治25年、横浜中華街を代表する中国広東料理の老舗!

萬珍樓・外観

 いよいよパワナビ横浜レポートがスタートします!その記念すべき最初のレポートは、数ある横浜の観光名所の中でも絶大な人気を誇る横浜中華街より、中華街を代表する中国広東料理の老舗『萬珍樓(マンチンロウ)本店』をご紹介いたします!
 エリア内に500以上の店舗が軒を連ねる東アジア最大級の規模を誇る「横浜中華街」。中でも『萬珍樓 本店』は、明治25年の創業から120年もの間、数え切れないほど多くのお客様を、きめ細やかなサービスと質の高い広東料理でもてなし続けてきた、まさに横浜中華街の「歴史の生き証人」といっても過言ではないほどのシンボル的存在です。

萬珍樓・彩り点心2萬珍樓・特製烏龍茶

 そこで今回のレポートでは、そんな『萬珍樓 本店』から、「医食同源」の精神を根底に持ち、こだわりの食材が持つ長所を最大限に引き出すために、化学調味料を一切加えず味付けされた、自慢の広東料理のランチコースメニューをはじめ、店内の雰囲気や関係者インタビュー、そして系列店のご紹介など、店舗の魅力をお伝えいたします!
 横浜近郊にお住まいの方はもとより、九州方面から横浜へご旅行をお考えの方で、中華街に行きたいのだけれど、どのお店に入ればよいか分からないという方がいらっしゃいましたら、是非このレポートをご覧になって、旅行計画の参考にしてみてくださいね!
(レポート:井手悠哉、上野仁美

萬珍樓(マンチンロウ)本店

住所:神奈川県横浜市中区山下町153番地
電話番号:045-681-4004
FAX:045-681-4008
定休日:年中無休
営業時間:11:00〜22:00
ホームページ:http://www.manchinro.com/

 

アクセス方法と周辺マップ

『萬珍樓 本店』へのアクセス方法は、電車、バス、車と様々ですが、今回はJR京浜東北線からのアクセス方法をご案内いたします! 
 JR京浜東北線石川町駅北口(中華街口)を出て、「西陽門」を抜けると、両側が学校に挟まれた「延平門」が見えてきます。「延平門」をくぐり、「西門通り」をそのまま道なりに歩いていくと、今度は「善隣門」が見えてきますので、その門をくぐり、中華街大通りに入るとすぐに「萬珍樓 本店」の看板が見えます。

萬珍樓・行き方

▲後ろにあるのが「延平門」です。

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豪華かつ重厚感溢れる佇まいが印象的な『萬珍樓 本店』

萬珍樓・外観

▲店舗外観・内装ともに、豪華かつ重厚感溢れる佇まいが印象的な『萬珍樓 本店』。店舗自体は数年前に改築されたものですが、120年間同じ場所に在り続けてきた歴史は絶えることなく、凛とした姿でお客様を迎え入れています。

萬珍樓・外観2

▲店舗横には、いかにも中華街らしいデザインのベンチも有ります。混雑時の待ち時間もこれなら退屈することなく、楽しく待っていられそうです!

萬珍樓・一階待合室

▲一階待合室には、思わず感嘆の声をあげてしまう程立派な壁画が飾られています。ちなみにこちらの木彫りの壁画は、中国広東省で作られたもので幅5m、高さ3m、そして重さはなんと450キロもあるのだそう!中国では縁起物の象徴とされる獅子が九頭描かれているのが特徴。

萬珍樓・一階客室

▲一階客席。(画像提供:萬珍樓)

萬珍樓・二階個室萬珍樓・三階客室

▲10の個室からなる2階個室(写真左、画像提供:萬珍樓)と、各円卓がパーテーションで区切られた3階の客室。(写真右、画像提供:萬珍樓)それぞれの部屋は共に間仕切りを外せば、最大200名様の宴会会場としても使用可能。(2階、3階の両部屋を一つの会場として使用した場合)

 

系列店舗情報

「萬珍樓」は今回ご紹介している「本店」の他に、飲茶のオーダースタイルを楽しめる『萬珍樓點心舗』、「本店」横に併設された『萬珍樓売店 中華街大通店』、手作りの、饅頭・焼売・中華菓子の販売と、できたての饅頭や焼売、丼物を召し上がることが出来る工房直営店『萬珍茶房』がございます。

萬珍樓・點心舗

▲『萬珍樓點心舗』外観。(画像提供:萬珍樓)

萬珍樓・売店 中華街大通り店萬珍樓・シャンラーツィ

▲『萬珍樓 本店』に併設された『萬珍樓売店 中華街大通店』外観。(写真左)唐辛子と花椒の香りに包まれたほのかな甘みと切れのよい味わいが楽しめる、萬珍樓自家製の香辛料「シャンラーツィ」がこのお店のイチオシ!125g・580円。

 

広東料理とは?

 さて、お料理のご紹介に入る前に、雑学を一つ……。ひとえに中華料理といっても、そこは非常に広大な土地を持つ中国。その歴史とともに様々な種類の料理が各地で誕生してきました。そんな料理の数々ですが、日本では主に4つのくくりで分類されており、一つ目は、北京という寒い地方で生まれた北京料理。二つ目は、香辛料を効かせ、ピリっと辛いのが特徴の四川料理。三つ目は、新鮮な魚介類を使い甘く濃厚な味が特徴の上海料理です。そしてこちら『萬珍樓 本店』で扱っているのが、四つ目の、温暖な気候と海と山に囲まれた食材の宝庫、中国では「食在広州」(食は広州にあり)とまで言われている広東省内で生まれた「広東料理」です。
 悠久の大地ですくすくと育った山の幸や、新鮮な海の幸をふんだんに取り入れた「広東料理」には「飲茶(ヤムチャ)」をはじめ非常に多くのメニューがあり、調理法も土鍋で煮る”ポウ”やチャーシュウなどに代表されるロースト”シウ”、たれで煮る”マン”、くずれるほど煮込む”アーウ”などがあります。

『萬珍樓 本店』では、広東料理を扱いながら「医食同源」という、「バランスの良い食事をとりながら病気を予防すること」を理念に持っているので、味わうだけでなく、身体そのものが満足できる料理を提供しています。

 

朱雀コース(ランチコース) 2名様より3,500円

「萬珍樓 本店」では、お客様のニーズにきめ細やかに対応できるよう、ランチ、ディナーともに様々なコースが用意されています。
 もちろん、1品料理も充実しているので、好みに合わせてアラカルトで注文することも可能ですよ!

萬珍樓・朱雀コース全体2

▲朱雀コース(画像提供:萬珍樓:写真は2名様分の盛りつけです)

 

その他のコースメニュー

・鳳コース 2,500円

・麒麟コース 5,000円
(鳳コース、麒麟コース、そしてご紹介した朱雀コースのご提供時間は11:00〜16:00まで)

・如意宴コース 6,000円

・吉祥宴コース 8,000円

・錦繍宴コース 10,000円

・萬壽宴コース 12,000円

・富貴宴コース 15,000円

・鴻運宴コース 20,000円

※各コースともに2名様より。表示はおひとり様の税込み料金(別途サービス料10%)。

 このほか、一品メニュー、ドリンクプランなどもあります!

 

萬珍樓 本店 スタッフ・インタビュー

副料理長・宮下直之さん

 

Q:今回ご紹介させていただいた、「朱雀コース」の特徴について教えてください。

「そうですね、一番念頭に置いていることは、幅広い年齢の方々に親しんでいただけるコースメニューにするということです。なのでそのテーマに基づき、朱雀コースも比較的有名な料理メニューを中心に構成し、中華料理にあまり馴染みのないお客様にもご支持いただけるように心がけています」

Q:食材にもこだわっていらっしゃるようですね。

「お客様に安全なものを安心して召し上がっていただきたいということを一番の理想に掲げており、例えば食材ごとに産地証明や商品カルテなどを取り寄せ、安心してご提供できる食材かどうかを逐一チェックしています。最近ですと、食品の放射能汚染を懸念されるお客様も増えておりますので、流通の段階で一度チェックをし、その後店舗に食材が届いた段階で、自社が持つガイガーカウンター(放射線量測定機)を使い安全を調べています。また、よりいっそう安心安全なお料理を楽しんでいただくために、私たちは調理をする上で、化学調味料を一切加えておりません。美味しくて、それでいて身体にも優しいお料理に舌鼓をうち、楽しい時間を過ごしていただけたらと思っています」

萬珍樓・スタッフの皆さんと

▲料理長・鍾 德輝さん(左)と副料理長・宮下 直之さん(右)

 

支配人・冨田清志さん(横浜中華街コンシェルジュ)

 

Q:明治25年の創業以来、常にお客様に満足していただくために、変わらずに保ち続けてきたことはありますか。

「私どもはお客様に対してのホスピタリティ、つまりお客様を心からおもてなしすることを常に心がけております。また、お客様をお見送りする際に”ありがとうございました”とは言わず”ありがとうございます”とお声がけさせていただいております。これは”ありがとうございました”とお客様との関係性を過去形にするのではなく、次もまたいらっしゃっていただけるように未来を見据えながら、常にお客様に寄り添うような思いを込めております」

Q:お客様とのまだ見ぬ未来の関係をイメージすることを心がけていらっしゃるのですね。

「そうです。一期一会の出会いを大切にしながらも、2度目、3度目も足を運んでいただくことを願い接客をさせていただいております。なぜなら、実際に明治25年の創業当時のお客様が、3代に渡ってお店に足を運んでくださっているんです。つまり創業当時のお客様の息子さんだった方が、成長され大人になり、またその息子さんを連れてきてくださっていて、私どもとしては本当に嬉しく感じております」

Q:では逆に、創業時から変化した部分というのはありますか。

「変化ではないかもしれませんが、昔、どちらのお店でも開店前に毎日打ち水を行っていたのですが、最近それをまた始めるようになりました。温故知新のように、昔の良いものを取り入れながら気持ちを新たにし、そして当たり前のことをしっかりと行い、お客様をおもてなしするための準備からちゃんと行っていくようにしております」

Q:実際に一人ひとりのお客様をおもてなしするときにご自身が心がけていることはどんなことですか。

「例えばお客様にお料理をお出しするとき、ただ食べ物を運ぶだけという”作業”にするのではなく、指の先にも気持ちを込めて、これから召し上がっていただくんだという想いを乗せて、お客様にお出ししております。また、お客様が私どもに対し、声をかけやすかったり何かを聞きやすかったりしやすいように、こちらからお客様に対して心を開き、お客様に歩み寄り、萬珍樓をより身近に感じていただけるよう努力いたしております」

▲「萬珍樓 本店」ロビー、きめ細かい対応で、毎日お客様を迎え入れている冨田さん。

Q:最後に「横浜中華街コンシェルジュ」についておしえてください。

「横浜中華街コンシェルジュは、横浜中華街発展会協同組合が管理・運営しております。今までは各お店ごとでお客様をおもてなししていたのですが、そうではなく、中華街全体でお客様をおもてなししていけるよう、各店舗のスタッフがコンシェルジュとして中国の文化や歴史、そして中華街の情報をお客様にお伝えしています。試験をクリアしたコンシェルジュスタッフは全体で115名(取材日現在)、萬珍樓では私を含め13名が在籍しております。お店の外へ出てのガイド案内は行っておりませんが、店内サービスを通じて、お客様がお探しの情報を見つける手助けが出来ると思いますので、ご来店の際はお気軽にお声がけいただければと思います」

ありがとうございました。

 

横浜中華街コンシェルジュ公式サイト

http://www.chinatown.or.jp/concierge/index2

 


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