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2007年03月05日

中尾諭介(In the Soup)インタビュー [ インタビューPR ]

 2007年3月10日(土)と11日(日)の両日、昨年の竜巻災害で多大な被害を受けた延岡市の山下新天街では、装いも新たに「山下新天街アーケド完成大セール」というイベントが開催されます。そのイベントには、門前市や屋台村、さらに目玉商品販売等に加え、両日とも山下のアーケードとサンロードが交差する今山神社の"鳥居広場"にてライブイベントが開催されます。なかでも注目は、2003年の夏以来、久々の延岡ライブを行う、地元延岡出身のアーティスト、"中尾諭介さん"です。中尾諭介さんといえば、2000年5月に In the Soup というロックバンドでメジャーデビューして以来、ここ宮崎県でもホールライブから野外ライブ、さらにはバンドでの弾き語りやソロライブ等、主催者の様々な要望に臨機応変に応えてくれ、会場の大小を問わず、常にフルパワーで会場を盛り上げてくれました。そんなことから県内にも熱心なファンが多いのですが、2004年に発表したアルバム「ヘブン」を最後に、コロムビアミュージックエンタテインメント(レーベル)及び事務所を離れ、自主活動を展開するようになってからの情報が少なく、そのため現在どのような活動をされているのかが気になっていたファンの方も多いのではないでしょうか?そこで今回パワナビでは、延岡に帰省中の中尾諭介さんに、ちょうど自主活動に入った頃から現在のご自身を振り返っていただき、様々な悩みを抱えながら歌い続けた心中や様々な裏話、さらに中尾さんが考えるご自身の世界観などを、たっぷり聞かせていただきましたので、ぜひご覧ください。
(レポート:松田秀人 インタビュー協力:IzaCafe Sunset

中尾諭介 中尾諭介

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●中尾諭介プロフィール

中尾諭介/なかお ゆうすけ
出身地:宮崎県延岡市
生年月日:1973年6月20日
血液型:A型
身長:178 cm

中尾諭介

 高校時代の友人である、現在テレビドラマや舞台などで活躍中の本田誠人(ペテカン)と組んでいた漫才コンビで吉本興業主催の「全九州お笑い選手権」でグランプリを獲得。一芸入試で大学進学となり上京。同じ大学に通う、現 In the Soup のメンバーである八谷、吉田、草場とともに1996年 In the Soup を結成し、リードヴォーカルを担当。2000年5月メジャーデビュー。その後、様々な野外音楽フェスティバルをはじめ、「学校出前ツアー」などの個性的なライブ活動を展開する。中でもライブで大人気だった"グリーングリーン"はNHK教育テレビでおなじみの番組「真剣十代 しゃべり場」のテーマソングとなりロングセールスを記録。以後 In the Soup の代表曲となる。2002年には日比谷野外大音楽堂にてワンマンライブを行い、2003年1月全国7大都市におけるワンマンツアーを慣行。2003年には中尾諭介ソロアルバム 「好きです」も発表しているが、翌2004年に発表したアルバム「ヘブン」を最後に、コロムビアミュージックエンタテインメント(レーベル)及びピンクムーン(事務所)を離れ、自主活動を展開する事になる。現在は In the Soup のサポーターと共に、自主活動を展開し、自主制作のライブ DVD や CD などをライブ会場や公式ホームページから販売中。

◆In the Soup 公式ホームページ↓
URL:http://inthesoup.net/index.html

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●中尾諭介インタビュー↓

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●2007年3月10日、山下新天街で久々の延岡ライブ!
※イベントスケジュールはレポートの最下部をご覧ください

中尾:3月10日(土)・11(日)に山下新天街でアーケード完成記念のイベントが開催されるそうで、僕も10日(土)の15:00から1時間ばかり、ミニライブをやるんですよ!そういえば山下のアーケードって昨年の竜巻災害の時大きな被害をうけて大変でしたよね・・・。あの日の夜は直ぐにパワナビチェックしましたよ・・・何か情報があるんじゃないかって・・・。TVとか電話とか、いろいろ噂が飛び交っていたんだけど、実際どうなの?ってところがわからないくて・・・。

松田:そうだったんですか?インターネットとかって、よく利用するんですか?

中尾:普段から頻繁にすることはないんだけど、さすがにあの時(昨年の竜巻災害時)は必死で情報をさがしましたね・・・だからパワナビの市民目線のレポートが凄く役にたちましたね!

中尾諭介

松田:ありがとうございます。あの竜巻災害あと直ぐに、復興作業中の山下新天街では"がんばろうや延岡!"っていうイベントが組まれ、中尾さんとはM,M,T,Pで共に活動されている、為山五朗さん達がスペシャルライブをやってくれて、音楽で延岡市民を元気づけてくれたんです。道行く人のリクエストに応えて懐かしいフォークソングを歌ってくれたりしたのですが、そのとき為山さんは、スケジュールの都合で中尾さんが出演出来なかった事を、とても残念がっていました・・・。

中尾:出来れば僕も出演したかったんですけどね・・・。まあ、遅ればせながらではありますが、3月10日、タメゴロウさんが"がんばろうや延岡!"で歌ったステージと同じ場所(鳥居広場)で、久々に延岡ライブをやります!

松田:そういえば、中尾さんが故郷の延岡でライブをするのって、2003年のサウンドビーチすみえ以来じゃないですか?

中尾:そうかもしれない・・・日向清武はその前の年だからね・・・。最後のすみえは確かソロでしたよね。

中尾諭介

松田:そうですね、2003年の冬にバンド活動(In the Soup)を休止して、メンバーそれぞれが独自の活動を展開しはじめ、中尾さんはソロとしてミニアルバム "好きです"をリリースした、その直後が、すみえでのソロライブだったんです。その同じ年の年末に、また"In the Soup"としてのバンド活動を開始し、翌年の2004年に"ヘブン"というアルバムをリリースし、そのアルバムを最後にコロムビアミュージックエンタテインメント(レーベル)及び事務所を離れ、自主活動を展開するに至るわけですが、実は恥ずかしながら、そのあたりからの活動状況が中々つかめなかったりするんです・・・。さっき話したM,M,T,Pのメンバーとしては、何度か拝見しているのですが・・・。

中尾:まあ、いろいろとありましたから・・・。

松田:そこで、今回のインタビューでは、ここ数年間、中尾さんは何を考え、今後どこに向かって進んでいくのかを、ファンの皆さんを代表して、突っ込ませていただきたいと思うのですが、準備はよろしいでしょうか?

中尾:わかりました・・・じゃぁ、ぐっと深〜く潜りますか(笑)。

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◆アレ?俺なんでメシ食えてんだろう?

松田:それではライブ時に聞けるような"中尾節"を期待しつつ、質問をしたいと思います。たしか、2004年の"ヘブン"以前は、リリース情報とかライブ情報などが、うちの事務所にも頻繁に届いていたりしたんですが、それ以降パッタリだったんですよ・・・。

中尾:情報に関しては、早い話が事務所を離れたからですよ・・・。そういう細かいことって全て事務所がやってくれてましたから・・・。でも、自主活動となると細かいところまでは中々手がまわらないんですよね・・・。

中尾諭介

松田:様々な事情があり、前事務所を離れたその後、仕事面のやりやすさなどもあると思われるので、他の事務所などをあたったりはしなかったんですか?

中尾:その後の事に関してはいろいろと考えさせられるところがあって・・・・・。その頃は、メジャーデビューしてから約5年をむかえようとしている時期だったんですが、仕事としての音楽活動のスタイルにいろいろと疑問を抱えながら毎日を過ごしていたんです・・・。たしかに雑誌の取材やライブ活動、レコーディングやメディア出演など、いろんな仕事を毎日のようにこなし、忙く動きまわってはいるんですけど、たとえば飯を食ってる時とか"アレ?俺なんでメシ食えてんだろう?"なんて単純な事に疑問を感じた瞬間があったりして、だんだん精神的なバランスがくずれてきたんですよ。まわりの人はみんな一生懸命やってくれたし、感謝もしているんだけど・・・まあ、これは僕個人の問題なんです。

松田:えっ、それってプロのミュージシャンだから、あたりまえの事じゃないんですか?ライブや音源はともかく、場合によっては、一般人にとって遊びにしか見えないような事でもお仕事になっちゃうのがアーティストのいいところでもあるような気がするんですが?だから飯は食えて当然かと・・・?

中尾:いや、そういう事じゃなくて・・・なんて言ったらいいかな〜。たとえば、何かのお店屋さんなら、この商品を幾らで仕入れて幾らで売って、今日は100人の人が来店してくれて幾ら売り上げがあがった!とか実態が見えるじゃないですか?作業現場のアルバイトだって1日頑張って幾ら貰ったとかの実感があるわけですよ!でも、毎日ライブやレコーディング、さらにはひとつところに留まれないツアーなどを繰り返しつつ、椅子に座れば食事が出てきて、泊まるところも既に決まっていて、東京に戻ってくればいつの間にかレコーディングの日程が決まっているんです。でも、自分達ではお金を払うこともなく、計画をしているわけではないという・・・。そんなシステムの中であくせくしているうちに、いつの間にかペットのハツカネズミのように同じところをくるくる回っているだけのような気分に陥ってしまったんです・・・。せっかく好きな音楽で飯食っているはずなのに、当時はとにかく"ただ生きてるだけ"って感じがしてしまったから、それまでお世話になった事務所をはなれ、今後の方向性を考える上で、メンバーともゆっくり話しあう時間を設けなければならないと考えました・・・。ここらで、ちょっとのんびりやらんか?って。本当にやりたい楽曲がポツンとわきでたらやればいいんじゃないかって・・・。

中尾諭介

松田:具体的にいうと、どういった部分に違和感を感じたのですか?

中尾:たとえば、順番としてはレコーディングのスケジュールだけが先に決まっていて、それに楽曲を間に合わせるんじゃなくて、自分の体の中から自然発生的に沸いて来る曲があって、それを"こういうのやってみない"ってメンバーとふくらますような・・・そんな時間ってものすごく大切だと思うんです。自分にとって前者のようなやり方は、なんか張りぼてのように見えてきてしまって、"こりゃぁ長く続かないぞ"って・・・。まあ、そういうやり方が好きで、気持ちよくこなせる人はそんな風に考えないんだろうけど・・・。でも、たまに延岡に帰ってきて、ガラ〜ンとしたシャッターだらけの中心街をみていると"結局延岡も張りぼてだったのか"と、そんな風に感じてしまいますよね・・・悲しい事だけど。

松田:もうちょっと、突っ込んでお話してもらっていいですか?私も延岡市に住んでいますから、なんとなく言いたい事はわかるような気もするんですが、"張りぼて"って言葉がなんかグサッときますね。

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◆THE 東京!

中尾:ツアーとかで、全国をまわっていたから、いろんな街を見てきたけど、その土地本来の個性を無視して、東京のマネだったり、意味もなく"まずは都会化ありき"で進んできた街って無理が来てるよね。だってそこは東京じゃないんだから、いくらマネしても東京にはなれない・・・。だから、たとえ都会化されてなくても、自分の街や人々のポテンシャル、自分達の速度や距離感を信じて頑張っている街って素敵ですよ!東京で流行ってるものなんてどうでもいいじゃん!ここからやってやるぞ!みたいな感覚って、あわてずに自分達の速度でじっくりやるからいいんだよね。そういう街は、東京の流行に踊らされるどころか、その街にしか持っていない魅力を練り上げているから東京のほうが食いついてくるし。

中尾諭介

松田:東京はあらゆる角度から流行を"仕掛け"て、それをお金に換える仕組みを持っているから、東京にいればあたりまえのように何もかもが"東京のスピード"で展開されますよね・・・。今はインターネット等のおかげで、かなりコアな情報でも大よそ正確に受け取る事ができますけど、実際のところ昔は「東京では○○らしい」という"又聞き非常"が多かったのでしょうし、かなりの都会と田舎ではかなりのタイムラグもあったでしょうね・・・。

中尾:とくにエンターテイメントはタイミングが命だから、東京だけでいえばタイムラグなんてあってはならないし、ウカウカしているとみんな冷めてしまうことになる・・・。だから冷めきってしまう前にまた新たな手段で熱しなければならないんです。休みなく、年間を通して常に盛り上がっている状態が東京なんですよ。そのために売る側としては、たえず次の仕掛けを考え続けないといけない・・・。こっちのテンションの上がり下がりはどうでもよくて、あっちのスケジュールに合わせてテンションの調整をしなければならなくなる・・・さっきも言ったけど、当然違和感を感じない人だっているわけだけど。

松田:地方で何かが流行りかけているときは、すでに裏では次の仕掛けが始まっているんですよね・・・。最近は情報の流通がよくなったとはいえ、発信元でない地方が、発信元である東京を懸命に真似ても、どこまでいっても東京スピードについていけるわけがないのはわかります。確かに魅力ある街って、東京スピードを追いかけるのではなく、独自の速度感覚を持っているような気がします。

中尾:当然のことながら、こちらのスタイルで東京に押し出していくには、自分のやっている事を本気で信じていなければ続かないし、人一倍パワーもいるし、金と労力が少ない分時間をかけなくちゃいけないんだよね。だから自分を含め In the Soup のメンバーとも、ここらでギアチェンジして、自分達のスピードで音楽をやっていこうみたいな・・・。ちょうど、あれこれ考えていた頃に、実家から手紙が届いて、その中にガンジーの有名な言葉で"善きことは、カタツムリの速度で動く"というのが書かれていて、そういえば仕掛けられた流行は時間がたつと何ものこってないよな〜特に最近は使い捨てが加速してるよな〜・・・なんて考えたりしたのを覚えてます。

中尾諭介

松田:ある意味、東京はスピード狂が多いと?

中尾:まあ、事故発生率は高いよね(笑)。

松田:そういえば2000年にリリースしたファーストアルバムのオープニング曲に"東京野球"っていう楽曲がありましたよね!

中尾:・・・そうあれはファーストだったね・・・・・。東京に出て行ったときは"東京にまけるなよ!"とか言って"東京野球"なんかもリリースしたりしたけど・・・いや、今も"東京に負けない"って気持ちは忘れてないですよ。僕は長渕 剛さんの歌から"東京のバカやろうが"って教えてもらって、さらに友達からも"東京にまけるなよ"なんて言われて"へ〜そんなもんなんだ"って上京して、肩に力が入ったまんまエスカレーターに乗ったり、街中を歩いたりしていたら、ふと"東京ってジャングルジムみたいだな〜"なんて思ったりして・・・みんな、人が作った遊具をいかに早く登るかにシャカリキになっているんだけど、でも、僕も一度はそこに手をかけた以上、テッペン目指して登ってみたいとは今でも思っています。ただ、その登り方っていうのが、4〜5年前から比べると変わってきていて、登り方を変える上で、ギアチェンジや、強い音楽が必要になってきたんです。

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◆強い音楽?

松田:いろいろと考えがあって、自主活動に至ったのはわかりました。では、これからの中尾諭介はどんな音楽を目指すために、東京の商業化システムを捨て、独自のスタイルで活動しようと思ったのですか?

中尾:ん〜、言葉にするのが難しいんだけど、一番重要なアイテムを一言でいえば"強い音楽!"かな・・・?単に声がでかいとか、音が大きいとか言うのではなく、ちゃんと地に足のついた音楽。なんかそんな事ばっかり言ってるからラブソングが書けないのかもしれないけど(笑)。でもね・・・自分的には、今までも地に足をつけてきたつもりでやってきたんだけど、ハツカネズミのようにくるくる回っているうちに、気がついたら、足は浮いたし鼻は伸びた・・・。やっぱり、地に足つけていかんとダメですね。

中尾諭介

松田:たとえば、田舎から出てきたばっかりの時は、メチャメチャパワーが感じられたバンドが、メジャーデビューしてからというもの、どんどん輝きを失っていくことなんてよくありますよね。アーティストの場合、自分が持っている才能をお金に換えていくわけだから、精神的な部分での充実感は大切ですよね・・・・・。ということは東京の商業的なシステムに合わない人は、せっかく田舎を飛び出して、販売部門が充実している都会へ行っても、独特な環境の中で、自分が納得できる作品を中々発表できず、どんどんストレスがたまり、最後は勢いがなくなってしまうのだと・・・。

中尾:ん〜結局人によるんだけどね・・・。自分は"くるくる回る"ことに違和感を感じたんだけど、逆に、そのほうがやりやすいという人もいるだろうから・・・。あくまでも中尾諭介は合わなかったということで・・・。だから最近は、テレビを見る機会があっても、バラエティーとか全然みないね・・・昔はお笑いとかやってたのに・・・。逆に、真剣にソバを打っている人の映像が淡々と流れているような番組のほうが見入ってしまいますね・・・。特にどの番組ということではなく、甘い汁がなくなったから次の甘い汁をみつけてそこに寄り添って・・・みたいな動きを見続けるのはもういいかな・・・そんな感じですかね?さっきジャングルジムの話をしたけど、そういうのって、ぜんぜん登ってる感じしないよね。だから、スピードは遅くてもいいから、着実に登っている実感がほしいよね!

中尾諭介

松田:じゃあ今の中尾さんは、精神的に安定していて、創作意欲が沸いてきている状態ですか?それとも・・・・・?

中尾:ハイ、残念ながら、まだ模索中です・・・(笑)。だから曲なんか作ってると、鏡みたいに出てくるんですよ・・・浅はかな自分が・・・。そうしたときは本当に落ち込むんです・・・。"俺ってまだクソだな〜"なんて考えてしまったり・・・。でも、そんな中から1ツでもいいフレーズが自然発生的に生まれたときは救われるんですよね・・・。まだまだ、その自然発生の確立が低いっていうか?まあ、自分という人間そのものが成長しないとね・・・。

松田:自然発生という点では、メジャーデビュー当時の「川」っていう楽曲は、いかにもそんな風な感じがするのですが、実際のところどうなんですか?私は個人的にあの曲の歌詞は大好きなんですけど・・・。"グリーングリーン"はNHK教育テレビでおなじみの番組「真剣十代 しゃべり場」のテーマソングとして使われたことから、もちろん代表曲かもしれませんが、歌詞という点では、さっき出た"東京野球"やこの"川"も In the Soup を語る上では欠かせない楽曲ですよね!どちらも初期の作品なのですが。

中尾諭介

中尾:そうそう「川」ね!ちょっと「川」について話しちゃっていいですか?実はあの曲の歌詞は僕が書いているんだけど、こんな状態の今だからこそ、近頃はデビュー当時の事を思い返す事があって、中でも「川」を書いた時の事を鮮明に覚えているんですよ!それこそ、メジャーデビューしたてこ頃で、違和感があっても、ある程度はがむしゃらになれて、でも実際は"くるくる回っている"そんな時のことです。その日は、ラジオ番組の収録が終わって、疲れきってホテルに戻り、なにげなくテレビを点けてみたら、延々と川の映像をタレ流している番組?があって、ベットに横になってボ〜っとしたまま、放心状態で川の映像を見ていました。すると今まで自分が出会ってきた川の映像が頭のなかでフラッシュバックをはじめて、なんか胸にグッときてしまって、涙がでそうになったんですよ・・・。でも現実にもどれば、翌日はスタジオ入りが決まっていて、ある程度方向性の固まっている新曲の歌詞を提出しなければならなかったんだけど、まったく手をつけていなかったんです。その頃から自分が納得できるものが出来てないのにも関わらず、期日に合わせて歌詞をもっていくだけの作業が嫌でしょうがなかったから"明日どうしよう"って思いつつも、何故か新曲の歌詞を書く作業はせずに、今、浮かんだばかりの「川」のイメージを書き始めたらスラスラ〜って書けてしまったんです。翌日メンバーに"新曲の歌詞出来た?"って聞かれて"ゴメン"ってことになり、"でも違う詞が出来たから見て"と昨日書き上げた詞をみせたところ"いいじゃん"ってことになって、そのままメンバー全員で"この詞に曲をつけよう"ってことになり、その場で曲を書いて、その日のうちにレコーディングしたんですよ!今考えてもあの日は熱かったな・・・まさに「川」は自然発生した曲だね!

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◆カタツムリのスピード

松田:今の In the Soup はどういう状態にあるのですか?たとえば充電中なんて言葉をよくききますが・・・?

中尾:いや、充電・・・なんてつもりはないです。それが大きな飛躍するための助走期間だとして、それを充電と呼ぶのなら、なにかの歌みたいですが"走りながら充電"という状態です。メンバーもそれぞれのタイム感で地に足をつけて活動しているつもりです。

中尾輸介

松田:中尾さんの個人的な活動としてはどのような方向に進みたいですか?なにか具体的な夢とかってあります?

中尾:ん〜できれば、ギターケースだけを抱えて全国をまわるような事をしてみたいと思ってはいますけど、まだ何月何日から実行という段階ではないですね・・・なんとなく妄想って感じです。出来れば、今から歌わしてくれるお店とかあれば募集してもいいかな〜って・・・。ちょっとそこまでタバコ買いに行きます的な感覚で全国まわれたら最高なんですけどね!夢でいえば、宮崎から海を渡れば直ぐそこなのに、まだ行ったことのない高知県の四万十川には是非、行ってみたいです。

松田:音楽活動以外には?

中尾:昨年の12月3日の"日曜劇場/鉄板少女アカネ"に清掃員の役で出演したり、同じく昨年のクリスマスにはWOWOWのドラマ"神様からのひと言"にチンピラ役で出演しました。どちらも、陣内孝則さんが出演していたので、"元ロッカーズ"のヴォーカルということもあって注目していたんですが、やっぱり今でもパワフルな人です。まあ、それにくらべて、自分はダイコンだな・・・って・・・。あとは"隠蔽工作"っていうドラマでは被害者の息子役で出演しました。

中尾諭介

松田:最近はまっている事はありますか?

中尾:ここにきてギターにハマっていますね!"10年もやっていていまさらかよ"ってことなんですけど、今思えば実際にステージで弾いたり、曲づくりで弾いたりすることはあっても、練習ってやってなかったんですよね!まあ、練習しようと思って自分なりに課題を設けて、少しづつ身についてくる実感が気持ちいい・・・みたいなそんなところです。でもこういうのって久々の感触です。でも、そんな単純な言を忘れていたっていうことですよね。もしかしたらギターでなくともよかったのかもしれませんが・・・。

中尾諭介

松田:中尾諭介が目指した自分の形には近づけそうですか?

中尾:なんせカタツムリのスピードだからね・・・何時になることやら(笑)。

松田:でも、カタツムリの速度で、カタツムリにしか見えないゴールを目指し、人の歩みを気に留めず、常に淡々と進むというのも、ある意味かなりの精神力がないと出来ないことですよね!もしかしたら、カタツムリの速度で着実に前進できる事こそが才能かもしれませんよ!大抵じれったくなって無理な加速をし、しまいには事故を起こすかオーバーヒート、もしくは燃料切れになったりじゃないですか?確かに中には時速300kmで駆け抜けてしまう人もいますけど・・・。

中尾諭介

中尾:きっと僕も、昔はそのカタツムリのスピードにイライラして、あっちにいっちゃったんだよね・・・。そして気がついてみたら、カタツムリが一番信頼できるものだったって事だよね。そしてノルマをこなすだけで、毎日が"今どうなってんの"に追われ、自分のペースを忘れてしまわないように心がけたいとは思っています。

松田:それでは最後になりますが、宮崎のファンのみなさんに、なにか伝えておく事はありますか?

中尾諭介

中尾:とにかく、今言える事は、僕がつくった歌を聴いてくださいっていうことだけです。だから、カタツムリのスピードだけど、いい歌をつくってそれを皆さんに聞かせ、喜んでいただき、同時に僕自身も喜びたいと思います。そして2007年3月10日(土)は延岡市の山下新天街にて開催されるイベント「アーケード完成大セール」に出演(鳥居広場15:00〜16:00)しますので、ぜひ足を運んでいただき、今現在の僕の生の声を聞いていただければと思います。

松田:中尾さん今日はありがとうございました。

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●山下新天街アーケド完成大セール情報
3月10日(土)、11日(日) 10:00〜18:00

中尾輸介
※中尾輸介さんの出演日は3月10日(土)となります。


◆3月10日(土)
☆鳥居広場
・雲海太鼓 10:00〜
・開会式 10:30〜
・中尾諭介ミニライブ 15:00〜16:00
・マジックバルーンショー 16:15〜17:00
・ウクレレ&フラダンスショー 17:00〜18:00
☆その他
・屋台村 11:00〜19:00
・キッズホーム 11:00〜15:00
・ラジコンカーデモ走行 11:30〜12:30
・タイムサービス(各店舗前) 14:00〜15:00

◆3月11日(日)
☆鳥居広場
・華太鼓(かんなの会・ふじ組) 13:30〜
・沖縄エイサー(九保大) 14:00〜
・菊池真理恵ミニライブ 15:00〜15:30
・森山GSオールディーズバンド 16:00〜16:30
☆その他
・屋台村 11:00〜18:00
・キッズホーム 11:00〜15:00
・延岡門前市 10:00〜13:00
・目玉商品販売 10:00〜18:00

投稿者 blogpawanavi : 2007年03月05日 20:03

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コメント

私は音楽好きながら、服飾関係の学校に通っていて、一時期スランプに陥ってました。まぁ今もかもしれなぃけどf^_^;
会社とぃぅ枠に入り、納期までに仕事を仕上げる…そんな一般の人にとって普通のことが、私には出来ないような気がして、
そのうちデザインも浮かばなくなったり、服自体見るのも嫌になったり。
でも悪戦苦闘しながら、また学校に通い続けてます。結局服好きです。
カタツムリのスピードぃぃですね。

8/24 STARCLUB行ってみようかな♪
なんか自分と重ね合わせて長文でスミマセン。
ちなみに私のHPです(携帯向け、PCもOK)
http://my.peps.jp/ongakus

では!

投稿者 アユミ FROM Kobe : 2007年08月19日 22:11

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