« 遠藤ミチロウ アコースティックライブ07 | メイン | 小国WEG×高千穂FIVE コラボイベント »

2007年05月14日

JOY-FM 久嶋美さちの Far East Cafe [ インタビューPR ]

 今回のパワナビミュージックコーナーでは、2007年5月6日(日)の19:00から1時間に渡ってJOY-FM(エフエム宮崎)の特別番組として放送された、地元宮崎出身のシンガー「久嶋美さち」さんによる、「久嶋美さちの Far East Cafe」の模様を、まるまるご紹介したいと思います。今回の内容は、2007年5月9日(水)に発売された6曲入りのニューミニアルバム「絹の道」(久保田 早紀さんの80年代にヒット曲「異邦人」のカバーや、映画「日本の青空」の挿入歌「愛は空の彼方」を含む)を中心に、JOY-FMのアナウンサー榎木田智子さんが、独特の切り口で、様々な角度から「久嶋美さち」さんの人間像を探っていく、とても面白いトーク番組となっていますので、もし「久嶋美さち」さんをご存知で無い方がいらっしゃいましたら、この機会に、ぜひご覧いただきたいと思います。 注)内容を分かりやすくするために一部コメントを編集しておりますのでご了承願います。
(レポート:松田秀人)

番組収録風景 番組収録風景
▲左:久嶋美さちさん 右:JOY-FMアナウンサー・榎木田智子さん

取材協力:エフエム宮崎(JOY-FM)
URL:http://www.joyfm.co.jp/fm/
取材協力:株式会社ダディクール
URL:http://www.daddy-kool.com/
ゲスト:久嶋美さち
URL:http://www.kyushimamisachi.jp

*********************************************

◆久嶋美さちプロフィール
「文・画像:株式会社ダディクールHPより」

11月26日(B型)宮崎県出身

久嶋美さち

【趣味】風呂読書
【好きな映画】「Ray」「エイミー」
【好きな作家】「廣瀬ゆう子」「竹内めぐみ」「高橋歩」
【好きなアーティスト】ジョン・オズボーン、フィオナ・アップル、インディ・アーリー
             レイ・チャールズ、ケリー・クラークソン、鬼束ちひろ
【憧れの地】NY(ブロードウェイ、ブラジル、富士山

 幼少の頃、小児喘息に効くという母の薦めで習い始めた民謡。その民謡で培われた圧倒的な歌唱力は、小学校6年、中学校1年と2度にわたり民謡の全国大会で優勝するほど。「唄いたい!歌が好き!」という漠然とした思いを常に抱き育ちました。生家の裏にある遠方の山に向かい、毎日のように歌を練習していると、その山に住んでいる何百メートルも離れた友だちから、「みさち、昨日も唄っちょたやろ?ちゃんと聞こえてきたよ。」と言われたエピソードがある。

 2003年上京。プロのシンガーになるための第一歩を踏み出す。一度聞いたら忘れられない艶の中に、どこか哀愁を帯びた声。その声と共に解き放たれる彼女の視線で表現された詞の世界は、「生きる力強さ」「前に進む勇気」「愛する痛み」「安らぎ」そして「ぬくもり」…。それは、同時代をたくましく生きる多くの女性の心に響くことでしょう。 美さち、にとって今必要なこと…それはひたすら自分の内面を磨くこと…そう言い切る彼女。 そこには、性別や年齢を超えた新たな女性シンガーの登場を予感させてくれます。

-----------------------------------------

◆ニューアルバム「絹の道」発売中!

絹の道

発売日:2007/05/09
品番:MUCD-1162
価格:¥1,800(tax in)
「異邦人」他、映画〈日本の青空〉挿入歌「愛は空の彼方」を含む、
エキゾチックな世界感に満ちた6 曲入りミニアルバム。

1. 絹の道
2. 異邦人
3. ナミダの舟
4. 月蝕
5. 世界はほほえみを待っている
6. 愛は空の彼方

*********************************************

◆久嶋美さちの Far East Cafe ここより本編

番組収録風景
ゲスト:久嶋美さち(左/以下:久嶋)
JOY-FMアナウンサー:榎木田智子(右/以下:榎木田)


榎木田:こんばんは、榎木田智子です。5月6日ゴールデンウィークの最終日ですね・・・。ラジオの前の貴方はどんな大型連休を過ごされたのでしょうか?連休疲れでグッタリしていらっしゃる方もいれば、休み無しでグッタリされている方もいらっしゃると思います。本当にお疲れさまです。
さてこの時間は「久嶋美さちの Far East Cafe」をお気に入りの飲みものでも飲みながらゆったりと聞いてほしいな〜と思います。ゲストに久嶋美さちさんをお迎えしています。こんばんは!

久嶋:こんばんは!よろしくお願いします。

榎木田:久嶋さんと私は始めましてなんですけれども、まずは、お帰りなさいと言ったほうがいいかもしれませんね!

久嶋:ですね!とか言ったりして・・・(笑)。でも、本当にただいまです☆

榎木田:先日シーガイアでのライブがありましたが、地元宮崎に戻られたのはどのくらいぶりになりますか?

久嶋:そうですね・・・だいたい去年の秋に都城でライブがありましたので・・・だから5ヶ月ぶりぐらいですかね・・・。

番組収録風景

榎木田:そんなに長いスパンが開いているわけではないんですね!

久嶋:プライベートでは中々帰れないんですけど、ライブではちょこちょこ帰ってきてますね!

榎木田:じゃあ宮崎でのライブ会場で、ご家族やお友達の顔を見ることが多いんですね?

久嶋:スケジュールの都合がつく友達は来てくれますね。両親は必ず来てくれます(笑)。

榎木田:ステージ上から見て分かりますか?

久嶋:ん・・・どこにいるのかな〜って探します。子どもの頃のお遊戯から成長していないように思われるかもしれませんが、やっぱり両親の姿を探しちゃいますね(笑)。

榎木田:でも居てくれると安心しますよね。逆に、両親に見られると照れたりしないですか?

久嶋:意識しちゃうとダメなんですよね・・・。ただ、ライブに初めて足を運んでくださった方をはじめ、いろんな方々がいるので、たとえ両親に見られていてもそこは割り切って、しっかりと歌っています。

榎木田:ライブとは別に、やっぱり地元に帰ってくるとホッコリしませんか?

久嶋:東京に居ると、はやく宮崎に帰って、溜まっているいろんなものを浄化したいな〜なんて思いますね・・・特に何がとは言いませんけど(笑)。

榎木田:宮崎で浄化できるんですね・・・でも、そうやって言っていただけると宮崎に住んでいる私達としては嬉しいですね。

久嶋:特に最近は、宮崎に帰れば帰るほど宮崎の良さを発見する事ができるんですよ!そして今は東京のほうでも、毎日と言っていいほど宮崎の話題を耳にすることができるので私も嬉しいです。

久嶋美さち

榎木田:嬉しいといえば、故郷を離れ東京で頑張っている久嶋美さちさんが、こうやってニューミニアルバムを携えて帰ってきてくれたというのも、地元のファンとしては嬉しいですよね!そのニューアルバム「絹の道」が、2007年5月9日水曜日にリリースされます。今夜はそのミニアルバムについてじっくりとお聞きしたいな〜と思っています。

-----------------------------------------

♪ Missing You / 久嶋美さち

-----------------------------------------

榎木田:まずは、久嶋美さちさんのデビューシングルになります「Missing You」をおとどけしました。この曲はオルタナティブなサウンドが印象的な楽曲ですが、今回リリースされたアルバムとは、ぜんぜん印象が違うんですよね・・・。

久嶋:前回のアルバムはロック調だったんですけれども、今回はエキゾチックというか、イメージとしてはオリエンタルな感じに仕上がっています。

榎木田:デビューされてから1年半がたちますが、その間に音楽的な部分での心境の変化などがありましたか?

久嶋:私はシンガーなので、いろんなジャンルの曲を歌いたいというのがあって、そういった気持ちはデビュー前からもっていました。そんな事から、前作はロックだったのですが、今回のアルバムを制作するにあたりスタッフの方たちと、久嶋美さちの声にはどういう曲が合うのか?というような事を話し合い、その時に「もしかしたら、エキゾチックとかオリエンタルといったイメージが合うのではないか?」っていう意見がでて、それががきっかけとなって「絹の道」が生まれたんです。

久嶋美さち

榎木田:ビックリするほど歌声がはまっているんですよね!でも、たとえばエキゾチックなイメージの曲があったとして、いきなり「歌って」と言われても難しいことなんじゃないかな〜って思うんですけど・・・。何か特別にされた事などはありますか?

久嶋:このアルバムを作る前にですね・・・去年の12月20日に久保田早紀さんのプロデュースで、過去にご自身が歌われていた80年代の大ヒット曲「異邦人」のカバーをリリースしました。そのカップリング曲が、久保田さんが書いて下さった「世界はほほえみを待っている」という曲で、今回のアルバムにも収録されているんですけど、レコーディング時に、「大陸を思わせる歌が歌えたね!」とのコメントをいただき、その流れから、じゃあ「異邦人」もって言うことになったでんす。そのときの私は茶髪だったし見た目にもロックな感じがしていたと思うので、まさか大陸っぽくなるなって思っても見なかったのですが、どうやら、宮崎の大自然と民謡をルーツとする私の中身がそうさせたようです(笑)。そんなことから、アルバムの話が持ち上がったとき、外見も含めてアルバムにあった自分を作っていこうと考え、努力しました。私はシンガーなのですが、個人的は歌の中では役者でありたいと考えています。だから、役者さんが台本をもらって、その役を演じるのにあたり、セリフの棒読みにならないように、その役の持つ人間模様や人間くささなどを表現するためいろんな資料を集めるじゃないですか!それと同じように、私自身、曲をいただいたときに、どういう風に表現できるかと考えたときに、テーマをもってどんどん自分を掘り下げていくのです。

榎木田智子

榎木田:アルバムごとに自分探しをするんですね・・・。

久嶋:そうやって、自分のイメージを作っていった上で、次に楽曲ごとの絵をイメージしていくんです。たとえば、今回のアルバムの1曲目「絹の道」は、まず湖があって・・・そこから女神が出てきて何かを叫んでいて、森に木霊する女神の声を聞きつけてやってきた村人が恋におちてしまう・・・そんな情景を浮べていきます。

榎木田:それでは、今、久嶋美さちさんがおっしゃったような場面を、ラジオの前のみなさんにもイメージしてもらいながら、この曲を聴いてもらいましょう。


-----------------------------------------

♪ 絹の道 / 久嶋美さち

-----------------------------------------

榎木田:今お聴きになっていただいた曲は、ニューミニアルバム「絹の道」からタイトルチューンになっております「絹の道」でした。それにしても、本当に情景が浮かびますよね!先ほど久嶋さんがお話してくださったので、ラジオの前のみなさんも絵が浮かんだんじゃないかと思います。

久嶋:そうだったらいいですね・・・。民謡をやっていた私としては、ロック色が強かった前作に比べて、今回のアルバムはとても歌いやすかったから、絵としてのイメージも浮かびやすかったのかもしれません!もちろんクオリティの面ではどちらも高いものに仕上がっていると思いますけど・・・。

久嶋美さち

榎木田:歌いやすい・・・ですか?

久嶋:ん〜、メロディであったり、リズムだったり・・・自分の体の中にあるものに近いっていうか?だから、歌っていてストレートにライブがイメージできるんです。たとえば、どういうふうにお客さんを引き込んでいったらいいかとか・・・ファッションからヘアスタイル、ステージでのアクションなどもどんどん浮かんでくるんです。実際に、オレンジ色のチュニックだとか、黒髪を活かしたヘアスタイルだとか、ベリーダンスのような動き・・・など、とにかく具体的に見えてくるんです。そんなふうにどんどんアイデアが出はじめると、久嶋美さちのクリエイティブな部分活性化するように感じますね!

榎木田:まさに、新たな自分発見っていう感じですね〜。そんなニューアルバムを制作するにあたり、重要な人物がいるのですが、それが先ほどお話にもでた久保田早紀さんです。久保田さんはレコーディングにも立ち会ってくださったそうですね。

久嶋:そうなんです。「異邦人」の時にご一緒させていただきました。まずはじめに久保田早紀さんに私の歌を聴いてもらったのですが、とても気に入ってくださって、いろいろと話しているうちに「異邦人」の話になったんです。はじめて「異邦人を歌ってください」って言われたときは、こんなに光栄なことはないって感激しました。それだけにもちろんプレッシャーがあって当然なんですが、誰もが知っている1980年代の名曲を私に託してくださるってことが嬉しくって、プレッシャーを感じるのを通りこえて、ただただ光栄で、私が歌える異邦人を一生懸命歌おうって気持ちになりましたね。

番組収録風景

榎木田:きっと、なにか久保田早紀さんとは違う、久嶋美さちさんならではの味付けがあったと思うのですが、具合的にはどういう部分にポイントを置かれましたか?

久嶋:もう絶対に言えるのは、声の艶を出すことですね。そして、声を張るとかドスが効いたという事ではなく、私が得意とする裏声と自声のコンビネーションをうまく織り交ぜながら、この「異邦人」を自分のものに出来ればと思いつつ歌いました。

榎木田:わかりました。それではその辺に注目していただいて、聴いていただきたいと思います。

-----------------------------------------

♪ 異邦人 / 久嶋美さち

-----------------------------------------

榎木田:ここまで2曲お届けしましたけれども、なんといっても久嶋さんは歌声が特徴的なんですよね・・・。さきほど、裏声と自声を巧みに織り交ぜてという表現をされていましたが、久嶋さんの歌声のルーツは確か民謡でしたよね!

久嶋:ハイ、6歳からはじめて16〜17年ですかね・・・。

榎木田:長いですね・・・。

久嶋:長いですよね〜。だから青春時代を「和」ですごしましたね!学生の頃は部活動が終わり、疲れた体で民謡の教室に通っていましたしね・・・。

榎木田:部活動って、何をされていたんですか?

久嶋:中学の頃は陸上部で、高校に入ってからは器械体操をやっていたんです。

榎木田:エッ体育会系だったんですね。ぜんぜん正反対じゃないですか!

久嶋:そうなんです。スポーツ大好き少女でした。

榎木田:歌一筋かと思っていました。

久嶋美さち

久嶋:でも、スポーツで培った体力って、歌を続けていくためには欠くことのできないものだとおもいますよ!たとえば腹式呼吸にしてもそうですし、特に基本中の基本でもある陸上競技なんてまさにそうですよ!昔は宮崎の大自然の中、山に向かって自然のリバーブを感じながら毎日歌っていたんですけれど、それができたのも体力があったからこそですから・・・。

榎木田:ちなみに、歌うときに一番使う筋肉ってどこなんですか?先ほど腹式呼吸の事をおっしゃっていたので、もちろん腹筋は重要なんでしょうけれども、ほかにも意識されていることがあるのでは・・・?

久嶋:歌い方については、デビューしてから今までずっと研究しています。よく喉を開くっていう表現をするのですが、そのために重要な腹式呼吸はなんとなく胃袋のまわりを想像してしまいますよね・・・でも私の場合は、背骨の腰の部分に空気を入れる感覚を持ち、しかも肩の力を抜き、鼻の奥の空気が抜ける部分のどこに空気をあてるとしっかり共鳴して響いてくれるか?を意識しながら歌います。特にクラシックの楽曲を歌われる方は、よく頭蓋骨を振るわせるなんていいますけど、私もまだまだ上手くなりたいので、最近は「ンー、ンー」「ンマー」って鼻の奥から頭蓋骨に共鳴させる練習をしています。

榎木田:特に、今回アルバムの中で、たとえば歌い方や発声方法など、神経を使われた曲はありますか?

久嶋:・・・・・4曲目の「月蝕」かな・・・?心の叫びを曲にしているんですが、AメロとBメロの歌い方が違う上に、もろに淡白に歌うんですね。さらにサビにコブシを効かせたロングトーンがあったりとか・・・結構てこずったかな・・・。でも、その分カッコいいんですよ!

榎木田:確かにパワフルな曲ですよね☆

久嶋:そう、パワフル!それでいて、あの曲は意外とエッチぃな内容で・・・(笑)。ここではあんまり深く言えないですけど、男性と女性が本当に純粋な気持ちで愛し合う事を歌った曲だと思います。

榎木田:そんな「月蝕」は後ほどおかけするとして、ここでニューミニアルバムから一曲お届けしたいと思います。


-----------------------------------------

♪ ナミダの舟 / 久嶋美さち

-----------------------------------------

榎木田:ニューミニアルバム「絹の道」から「ナミダの舟」お贈りしました。ん〜、女性ならではの悲哀に満ちた・・・それでいて芯が強い・・・。そんな歌ですよね。

久嶋:あのですね・・・「ナミダの舟」という曲は、実際には歌詞が入っている歌いだしの部分は、もともとメロディーがとてもよかったので、歌詞を入れるつもりがなかったんです。でも、また私の中で絵が浮かんできてしまって、入れることになりました・・・。これは失恋の歌なんですけど、この世のものではない幻想的な川?湖?に浮かんだ船に乗った女性が、「私の今までの恋はいったいなんだったんだ・・・」って考えてる様子を、冒頭で表現したくて、本来ならイントロだった部分に歌詞を入れてしまったんです。

榎木田智子

榎木田:久嶋さんご自身が、ご自分の歌を聴いてそういう気持ちになって涙することってあるんですか?

久嶋:レコーディングの最後の作業、マスタリングが終わった後に全曲通して聴くんですけど、目をつぶってこの曲を聴くと、もう涙が止まらなくなってしまったんです。客観的に自分の曲を聴いて「いいんだけどね〜」っていうような半端な状態は作りたくありません・・・。自分で歌った曲を自分で聴いて泣けるって事は、中途半端な気持ちで歌っていない証拠なのでいい事だと思っています。そういうものって、言葉とか理屈じゃなく、強い思いが念となって相手に伝わるんじゃないかなっておもうんです・・・。

榎木田:客観的に聴いて、ご自身でも、それを痛感されたわけですね!

久嶋:そう、だからライブの時も入り込むと涙が出たりするし・・・。

榎木田:その感覚を味わえるって事は、シンガーとしてある意味幸せな事かもしれませんね。

久嶋:そうかもしれません・・・。

榎木田:逆に、どうしても煮詰まってしまったりとか、スタジオに居ても「嫌〜」っていう状態になったりはしませんか?

久嶋:デビューして最初の一年は、右も左も分からず、気持ちが滅入ってしまってダメになりそうな時もあったのですが、このままではリラックした本来の自分の姿が作品に出てこないと感じ、ある時からリラックスする事に課題を置いて、何事もポジティブに考えるようにしました。それからは、レコーディングに入る時は、いろいろと考えて歌うのではなく・・・ん〜・・・なんていったらいいかな〜・・・、これが一番難しいところなんだけど、無になるっていうか・・・?たとえば、あなたが好きっていう言葉でも、好きだっていう気持ちの大きさによって伝わり方が違うじゃないですか?だから、その曲のイメージをシンプルに受け止めたら、その間にその時々のいろんな感情を挟みこまずに、無の状態でそのまま表現するっていうか・・・?やっぱり説明が難しいですね・・・。でも、ライブとか見ていて、「アッあの人降りてきた」とか、「入ってる入ってる」とかっていう状態がそういうことだと思います。

榎木田:といことは、ライブのときもレコーディングのときも、一番リラックスした状態で望まなければならないということですよね!では、リラックスするためのアイテムを持ち込むなどの工夫はされていますか?

久嶋:アイテム・・・まではないですけど、瞑想します。

榎木田:自分で自分の無意識の中に入っていく努力をされるのですね!

番組収録風景

久嶋:スタジオでも、いきなりパッと歌いはじめると、ふと「あっつ洗濯しなくちゃ」とか日常の雑念がはいって、歌に集中できないんですよ・・・。だから歌う前は、無音のスタジオの中で、集中して歌える状態になるように自分をもっていきます。

榎木田:さて、次にお届けする曲ですが、この曲に対する思い入れが非常に深いということなのですが、詳しく聞かせてもらえますか?

久嶋:「世界はほほえみを待っている」という曲なんですが、人々の幸せって、平和ってなんだろう?とか、愛をもって人に接することで、どれだけ多くの人が穏やかな気持ちになれるか?といった事が描かれていて、強く自分を信じる事で、人を信じ、人に優しく出来、そんな一人ひとりの気持ちが世界を変えていくていう・・・。もちろん、今回のアルバムの曲はどれも大好きなんですが、中でも、あえてこの曲は名曲だろう!と思っています。

榎木田:今の久嶋さんのお話を聞いていて、楽曲自体は5分弱なんですけれども、その裏に隠された想いが伝わってきました。

-----------------------------------------

♪ 世界はほほえみを待っている ♪ 月蝕 / 久嶋美さち

-----------------------------------------

榎木田:え〜「世界はほほえみを待っている」という曲を聞き終わってみて、あらためて強いメッセージ性を感じますね。そして「月蝕」に関してはダイナミックなメロディ展開がとても印象的でした。ここまでに、ニューアルバムに収録されている楽曲を5曲聴いてきたんですけれど、それぞれに、風だったり雨だったり、星だったり・・・それらが織り成す、自然の表情を感じとる事ができますよね。

久嶋:それは、凄くうれしいです!私は私自身がどのような表現者になりたいのかって考えた時に、私が生まれ育ったこの宮崎県の自然達に愛されるようなシンガーになりたいって思っているんです。特に今回のアルバム制作を通して強くそれを感じるようになったので、そんな風に言ってもらえるのが本当に嬉しいんです。

久嶋美さち

榎木田:アルバムタイトル「絹の道」という名前からすると、冒頭でお話されたように、エキゾチック、オリエンタルという、とても遠い国のイメージがあるのですが、その裏には、久嶋さんの故郷、宮崎から生まれたものがたくさん詰まっていたんですね・・・。

久嶋:きっとどうあがいても、自動的にそこにもどってきちゃうんですよね・・・。だから、子どもの頃から宮崎の大自然とふれあい、民謡で培った、コブシであり、和の心であったりを、しっかりと背景にもちつつ、エキゾチックであれ、オリエンタルであれ、私なりに表現していきたいと思います。

榎木田:そんなミニアルバム「絹の道」の中で、私が特に優しさを感じたのが、アルバムの最後に収録されている「愛は空の彼方」という曲なんですけれども、非常に日本的なメロディだな〜っと感じました。

久嶋:この「愛は空の彼方」は、大澤 豊監督の作品「日本の青空」という映画の挿入歌としてエンディングに流れるんです。

榎木田:映画の挿入歌という事で、通常のレコーディングと、気持ち的に違った事はありましたか?

久嶋:ん〜、やっぱり映画の内容を知らないと、歌には望めないので、内容の確認をしたのですが、その「日本の青空」という映画は大日本帝国憲法が日本国憲法に以降するときに、ご活躍された憲法学者の鈴木安蔵さん(第9条:戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認の3つの要素を始めとした平和憲法の設置に貢献)という人物を題材にした作品なんです。彼がいなければ今の平和な日本はなかったといっても過言ではない方なんです。その映画を見て、先ほど話した「本当の幸せ・平和」とか「愛をもって人に接する」とかいう気持ちをどんどん膨らまして、それ以外の雑念は全部とっぱらって「愛は空の彼方」を歌いました。

久嶋美さち

榎木田:映画だけでなく、今後も久嶋さんには様々なフィールドが用意され、新しい出会いがまっていると思うのですが、それによってさらに進化できそうですか?

久嶋:私自身、人と出会うのが大好きなんです。なぜなら、人は一人ひとり存在しているだけで価値があり、宝であるのだから、そんな人々と出会うだけで、私にとっても新しい引き出しを開くチャンスに繋がるし、逆に私も伝える事ができるし・・・。だから、日本に限らず、いろんな国の人達にも、私の歌を聴いてもらいたいです。

榎木田:音楽のよさってそこにあるんですよね!とにかく今後のさらなる活躍に期待したいとおもうのですが、最後に、ラジオの前にいらっしゃる宮崎のリスナーの皆様にひとことメッセージをお願いします!

久嶋:今、私は、歌を表現するという事を、肌で感じ、吸収していっています。特に地元宮崎の皆様には、今後の久嶋美さちの成長を大いに期待していただきたいと思います!

榎木田:そして、今後の予定なんですが、先ほどもご紹介してくださいました大澤 豊監督作品、映画「日本の青空」が、順次、日本各地で公開されているという事ですが、この上映会場で歌を披露される事もあるということなのですが・・・。

久嶋:そうですね、会場やスケジュールにもよるので、今、こことここで歌いますとはいえないのですが、舞台挨拶などの流れで、歌う事になるかもしれません。

榎木田:さらに詳しい情報は、久嶋さんの公式ホームページにて確認という事でよろしいでしょうか?

久嶋:はい!よろしくお願いします。

久嶋美さち

榎木田:というわけで、ラジオの前の皆様も、ぜひホームページをチェックしてみてくださいね!
(久嶋美さち公式HP URL:http://www.kyushimamisachi.jp

久嶋:トップページからは、私が歌う「異邦人」が流れています。

榎木田:さあ、それでは、最後に「愛は空の彼方」を聴きながらお別れという事になります。「久嶋美さちの Far East Cafe」今夜はゲストに久嶋美さちさんをお迎えしてお贈りいたしました。久嶋さん今日は本当にありがとうございました。

久嶋:こちらこそありがとうございました。

-----------------------------------------

♪ 愛は空の彼方 / 久嶋美さち

-----------------------------------------

投稿者 blogpawanavi : 2007年05月14日 00:30

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.pawanavi.com/blog/keitrack.cgi/6187

コメント

コメントしてください




保存しますか?


pawanavi since 2001.01.24  last renewal 2005.10.11  Copyright - (C) 2001-2005 All Rights Reserved