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2005年08月02日

聖心ウルスラ学園レポート⑧~石田監督 [ 野球 ]

 聖心ウルスラ学園野球部の石田敏英監督。まずは、今回の県予選についてうかがった。
石田監督

(大会を振り返って)
「試合はどこも大変。出場チームの力は均等だったから。1~3回戦で負けてもおかしくなかった」
「(準々決勝の)宮崎日大はピッチャーがいい。エースの川西君じゃなかったのはラッキーだった。(準決勝の)都城商業は山下君かなと思ってたら、東君で『えっ?』となった。相手が変に意識しすぎてたのかも」

(延長を制した宮崎日大戦)
「あのゲームが一番競ったからね。(ああいう戦いで勝ったのが)子供たちにとっては転機になったのかも」

(決勝の宮崎北高戦)
「(6回裏は)狙い球を絞らせたら、それがはまった。どういう投手かわからなかったので、一通り見てね。あの回がいい結果になった」

(大会中の選手たち)
「(大会中に成長してると言われるが)勝ってるから、いい方向に見えるんでしょう」
「こちらがやろうとしてることを、彼ら(選手たち)ができた。こちらが望んでることを今まではできなかった。大会が進むなかで、言われなくてもできるようになった。これが“成長”ですよ。優勝したチームというのは、そういう現象が出るいい例なんじゃないですか」

(甲子園に向けて)
「普段どおりですよ。今さらやっても一緒」

(監督として甲子園に出ること)
「いやいや。子供たちがうれしいですよ」

 1回戦から決勝までの6試合、どれもが厳しかった。そのなかで勝ち進んだ。準々決勝は練習試合で負けていた宮崎日大戦。それを延長の末、苦しみながら勝った。それが決勝まで勢いづけるものとなった。
 重要だったのは、選手たちが監督の望むどおりに動けるか。それが実践できるようになった。決勝のあの6回裏は、石田監督の指示(狙い球を絞らせること)が光ったものであり、選手はそれに応えて長打の連続で畳み掛けて試合を決定づけた。

 ここからは自分がこの日の練習で見たこと、感じたことなどを聞いてみた。

(野球部の教育)
「機敏さがないとね。とにかく動く。最初の一歩が出ないと、次の一歩も出ないんですから」
「(厳しい声がよく飛ぶのは)一生懸命してる中に、変なのが1人でもおったらダメですよ」
「ゴミが落ちてるとするでしょ? それを(何もしないで)通りすぎるってのは問題ですよ」
「技術を超えるものを教えるんです」

(学生野球)
「高校野球は勝てばいいというものじゃありません。学生の野球なんだから。下手でもいんだから。卒業しても『良かった』と思ってもらえればいいんです」
「甲子園で結果が出せたら、二重の喜びですよ」

(目的と目標)
「目的と目標をしっかり持つことが大切です。目的は人間形成、目標は日本一」
「プロに入っても人間性というのは大切です」

(個人を尊重した教育)
「頭のいい子が学生じゃないんです。点の悪い子もいる。そういう子には、目標を決めて『何点取るように頑張れ!』とやるんです」

(県北出身者のチーム)
「監督としての方針です。地域密着です。いいチームの伝統を出したい」
「宮崎市の選手とか取らないんですよ。向こうから来たいというなら話は聞きます」

(いいチームとは?)
「いいチームというのは、見本にされるチーム。強いだけじゃダメ」
「学生なら校則とか、守ることはしっかり守らなきゃ」
「ウチより強いチームというのはたくさんいますから」

(朝の掃除)
「ゴミ拾いは2年生以下がやってます。朝の7時40分から。3年生は掃除、進学の勉強、練習のどれかから選んでもらう。自主性を持ってやってもらうためです」

 他にもいろいろ話をしていただいたけど、野球だけでなく学生としての教育の重要さなどいろいろ語っていただいた。
 ウルスラ野球部の選手たちは、石田監督の教え子たちは、学校を卒業してからも石田監督から学んだことを彼らの人生のなかで実践し、また伝えていくと思う。

 最後に、選手たちに向けて一言お願いした。

「思いきってやれ。彼らのチームだから、彼らがやればいい」

投稿者 pawaspo : 2005年08月02日 14:57

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