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2006年11月02日

藤都喜ヱ門作〜延岡城下図屏風を描いた大島紬 [ 延岡 ]

 先日、昼食をとっていたときの事・・・「これから紅葉のシーズンだからきれいな風景画像を撮ってトップページに載せたいな〜」と話をしていると、延岡市在住の知人"Mさん"が「いい景色ね〜、それならうちにあるよ!でも、いつでも見せるわけにはいかないんだよね・・・」と意味不明な事を言い出しました・・・。「えっ?うちって"家"の事ですか?」「そう"家"」・・・「もしかして、いい写真をたくさん撮りためているとかじゃないですか?」「いやいや、そいうのだったらいつだって見せられるでしょ・・・そんなんじゃないって・・・」「じゃあ、いつだったら見る事ができるんですか?」「めったにひっぱり出してこないんだけどね・・・気候のいい時期を見計らって年に何度か風を通すんだよ・・・」「風?・・ですか?」「そう、風、でも今日だったら見れると思うよ・・・確か出してたと思うんだけど(携帯で確かめる)」「えっ、いったい何の事ですか・・・?」「本当に綺麗だから!見たらわかるって」「それじゃ・・・」と、早速お宅にお邪魔をし、興味本位で見せてもらったのがなんと下↓の「藤都喜ヱ門作〜延岡城下図屏風を描いた大島紬」でした。延岡市民にとって「延岡城下図屏風」といえば延岡総合文化センターの"どん帳"が有名ですが、それとはまた一味ちがう素朴で美しい色合いが印象的な作品です。しかし驚いたのはその技術力・・・微妙な色づかいから、細かい描写まで、一本いっぽん糸を重ねて織り上げて行く事を考えたら「綺麗ですね!」なんて一言では済ます事はがきません。「ちなみにこれを織り上げるのに何年ぐらいかかるものなんですか?」と"Mさん"にお尋ねしたところ「四年かかるそうだよ」とのことでした。・・・とにかくMさんが言われたように、確かに家の中に美しい風景が存在していたわけですが、この作品に関して私がどうこう語れるようなものではありませんので、今回のレポートでは「VIEW特別編」という事で、延岡の風景が描かれた・・・いや、織り込まれた「藤都喜ヱ門作〜延岡城下図屏風を描いた大島紬」をMさんに掲載許可をいただき、細か〜い部分まで撮影いたしましたので、興味のある方は、美しい延岡の風景をじっくりとごらんください。
(レポート:松田秀人)

延岡城下図屏風大島紬
▲藤都喜ヱ門作〜延岡城下図屏風を描いた大島紬
 (延岡市在住M氏所蔵)

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延岡城下図屏風大島紬

 本当にみれば見るほど、仕事の細かさがわかり、気が遠くなるような思いに駆られてしまいます。それほどの作品を残した作者である「藤都喜ヱ門」さんという方を、はずかしながら私自身まったく知らなかったので、Mさんにお聞きしたところ、「1999年に90歳で亡くなっており、色大島の第一人者として世界的に有名な方で、図案そのものは講談社による日本屏風絵集に収められている延岡城下図屏風絵をもとに製作された」と教えていただきました。

延岡城下図屏風大島紬

 Mさんが、この作品を手にした経緯は、神戸市に住むMさんの知人より「この作品は延岡の人の手元にあるほうがいいと思う」との事で譲り受けたそうなのですが、当時はMさん自身もこの作品に関する詳細な情報がわからず、2003年に行われた「延岡築城400年祭」時に、たまたまお披露目をする機会があり、そのとき取材を担当した地元新聞記者の方が詳しく調べてくれ、詳細を教えてくれたとの事でした。

カンナの刺しゅう
▲裏地には長艸敏明による延岡の市花カンナの刺しゅうが見られる

 お話を聞いていて「延岡の人が持つべき」という言葉が強く印象に残るのですが、裏地にはなんと「延岡」の市花である「カンナ」が刺しゅうされています。そしてこれも、著名な刺しゅう作家であり着物デザイナーでもある京繍伝統工芸士、長艸敏明によるものだそうです。

詳細 詳細
詳細 詳細
詳細 詳細
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 本当に、見れば見るほど感動してしまいますね!Mさんとのお話の中で、この作品の製作期間が4年(1990年〜1994年)という事をおっしゃっていましたが、実際に作品を目の当たりにすると、とても時間のかかる作業を繰り返している事が素人の私にもわかります。そして藤都喜ヱ門さんご自身が1999年に90歳という年齢で亡くなっている事からも、この作品がどれだけ貴重なものかという事が想像できます。そんなことから、Mさんも「大島は生きものだし、しっかりと保管しなけばならないので、気候の安定しているときにこうして風を通しているんだよ」と管理には特に気を使われていました。さらに「延岡の人に・・・といって譲ってくださった神戸の知人にも感謝している」とおっしゃていました。そして「出しっぱなしにして飾っとくわけにもいかないし、でもとても綺麗な延岡の風景だから、みんなにも見てもらいたくて・・・まあ今回はちょうどタイミングがよくて、いい機会だと思ったから・・・」と笑顔で語るMさんに感謝しつつ、お別れしました。それにしても延岡の風景が、藤都喜ヱ門さんに選ばれたということだけでもうれしい事です・・・。

※作品を所蔵されているMさんのご希望により、個人名や団体名は伏せてあります。ご了承のほどよろしくお願いいたします。

投稿者 matsuda : 2006年11月02日 13:24

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コメント

こんにちは。
昨日(11/10)藤都喜ヱ門さんの作品、織りの着物を沢山見てきました。
数年がかりで集められたとか・・・
とてもすばらしかったです。

投稿者 saku : 2006年11月11日 12:06

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