「THE LIVE TOPページへもどる」
第11章 ライブスタート
 リハーサル終了後は、スタッフによって照明、音響の手直しと最終チェックやシールドの整理などが行われます。不注意により電源が抜けたり機材を動かしたりしてトラブルの原因にもなるので、用がなければステージには上がらないようにしましょう。細かいマイクチェックをしている場合は、楽器の音はもちろん、会場内で騒ぐ事も控えましょう。開場後(客入れ中)も同じです。客入れ中にもかかわらず、ステージで音を出したり話し込んで、そのまま本番開始ということにならないようにしましょう。また、ステージに上がる事情がある時は、原則として客席からステージに上がらずに、袖、または端から静かに上がりましょう。リハーサル時と同様に、外出する場合はメンバー、もしくはスタッフに一言言っておきましょう。ちょっとした事(居ない、戻ってこない)でもストレスになってしまいます。本番前は、切っ掛けのチェック、コーラス練習、着替え、もしくは沈黙。それぞれ、ライブに集中するスタンスを持つと良いでしょう。
11‐1 スタンバイ
 直前の出演者が始まったら、チューニング、シールドの最終チェックなど本格的な準備を始めます。そして、最後から2曲目には(約10分前)、いつでもOK状態にしておきます。楽屋が離れている会場では、10分前に舞台袖で待機します。前出演者の演奏終了。照明が暗くなります(暗転)。しかし、終わったからといって直ぐにステージに上がらないようにしましょう。暗くなっているステージではシールドを踏んだり、機材を間違って片付けられたりと余計に混乱してしまいます。前の出演者がある程度片付いてからステージに上がりましょう。ステージに上がったら、速やかに機材のセッティングをします。アンプの目盛類をリハーサル通りのセットにして音を出して確認します。この間、照明は暗くなっていますが、お客さんには音は聞こえています。音作りが終わったら音を止めます。その間スタッフは、状況を見ながらマイクのセットを行います。その後、メンバー全員に準備OKか否かを確認します。OKを確認できたら、スタッフは袖に戻ります。これは、遠くにいる照明、PAスタッフに「スタンバイOK」という合図にもなります。そして、出演者から指示された切っ掛けや音が出た瞬間に照明が明るくなりライブスタートです。この先は、今までミーティングと練習をしてきた成果を発揮するだけです。
11‐2 ハプニング・トラブル対処
次に、演奏中に起きる主なトラブルを紹介します。トラブルによって持ち時間をオーバーしてしまい、ライブ全体の進行に影響を及ぼしてしまう事もありますので、素早い対処を心がけましょう。

★モニターバランスの狂い
モニターバランスが狂ってしまうと演奏に支障をきたしてしまいます。いくらリハーサルで調整
していても、観客の入場者数などで響きなどに違いが出てしまうものです。また、本番中にアンプの音量を変えたり、ボーカリストの声が出なくなったり、逆に大きくなったりということで、次第にモニターバランスが狂って(変わって)きます。この際は、ジェスチャーまたは実際に声を出して、PAスタッフに伝えて調整してもらいましょう。しっかりとした演奏が出来る事を優先にその場その場で対処することが大切です。

★弦切れ、楽器の故障
「弦は切れる」と考えていたほうが無難でしょう。予備の楽器をスタンバイしておくのが最善ですが、予備の楽器が無い場合は以下の事を参考にして下さい。

@ 予備弦、ニッパ、ストリングス・ワインダーを舞台袖など身近にスタンバイしておく
A 次の曲の前に張替するかどうか、タイミングを判断する。(弦を張るより(間を空けるより)
次の曲を演奏したほうが良いなど。弦の張替え中にはMCでつなぐなど判断する。)

楽器の故障は、普段のメンテナンスが行き届いていなかったり、壊れてもしょうがないようなパフォーマンスをしてしまった為に起きてしまいます。まずは、楽器本体の故障なのか、シールドを交換するだけで直るかとか、電池切れだとか素早く原因を判断できるかどうかが大切です。ギターなどエファクターを通してアンプから音が出なくなった場合は、楽器から順々にシールド抜けを起こしていないか、どのエファクターが故障しているかを確認します。シールド不良、電池切れの為にも、弦と同様に予備のシールドや電池も身近に置いておきましょう。いずれにしろ、素早く行動する事を心がけましょう。

★マイクケーブル、シールドの絡み
マイクを持ちステージ上を動きまわる事はパフォーマンスとして大切な事です。しかし、むやみに動き回っているとケーブルがマイクスタンドやモニタースピーカーに絡みついてしまったり、ギタープレイヤーと交錯して絡まったりしまいます。せっかくカッコ良く動き回っても、曲が終わる度にセッセと解いてはカッコ悪いものです。また、スタンドが倒れたり、シールドが抜けてしまう事もあります。まずは、自分と他のメンバーの動きとシールドの状態を考えながら動く事です。例えばギタープレイヤーがステージ前に出て演奏している時に、マイクを持ったままその後ろを通り、ステージ端に行く。その直後、ギタープレイヤーが後ろに下がってしまった。そして、下がったギタープレイヤーの前を通り戻ってしまう。すると、この瞬間にシールドは交錯してしまいます。これを防ぐには、ギタープレイヤーが戻るまで(ギターソロが終わるまで)に基の位置に戻る、または、ギタープレイヤーは後ろを通った人が戻るまで後ろに下がらない事です。メンバー同士のコンビネーションが大事だということです。モニターやマイクスタンドに絡みつかせないようにするのも同じような事が言えます。『こうすれば、絡まずに自由に動ける』という事を知ることで、より動きあるパフォーマンスが出来ます。
11‐3 エンディング
最後に、演奏曲が全て終わりからステージを降りる(ハケル)までの時の事を触れておきましょう。ライブスタートのタイミング同様に、スタッフとの絡みもあり、印象に残るシーンでもあります。例えば、最後の曲終わって直ぐに後ろを向いてアンプの電源を切り、「あ〜、終わった〜」って顔をしていませんか?まず、最後の曲終わりで多く使われる照明パターンを参考に理想のハケ方を紹介します。

@ 「ジャ〜ン」曲終わり、照明薄暗く。
      ↓
A 直ぐに明るくなる。
    ◎・・出演者「ありがとう!」などと客に終わりを告げる。
    ×・・ここで後ろを向いたり座って片付けはじめている。
      ↓
B タイミングを計り@のときより更に暗くする。
    ◎・・暗くなってから片付け開始。(客席が明るくなる。)

ここで、注目したいのはAの時です。例えば、ワンマンライブや最後(トリ)の出演などは、楽器を置いたままで手を振りながらでも袖に戻れます。しかし、転換の場合は、自分達で片付けをしなければいけません。しかし、終わったからといって、いきなり片付けるのも寂しいものです。せめて何か一言言うか、余韻を感じて照明がスゥーと暗くなり終了。これが理想です。照明スタッフは出演者の動きを見て照明を操作しています。曲終わり後直ぐに片付け始めてしまうと、明るくする間(A)もなくBのように暗くします。また、Aで明るくなった後、「もう1曲やる?」などとメンバー同士でヒソヒソと話し合っている光景を見ることもあります。しかし、誰となしアンプのスイッチを切り出して結局は終わってしまう。照明スタッフはその姿を見て明かりを暗くする。この様なとき、お客さんは「あれ?終わり?」と一気に白けてしまいます。
また、アンコール待ち状態であれば、ステージ上は薄暗くし、全てが終了の場合はBGMが流れ、客電(客席)が明るくなります。このように、照明効果には様々な意味も持っています。もちろん、照明が無いライブでも、考え方は同じです。自分達なりのステージ美学を持つことが大切です。
*** パワナビ ***
Copyright - (C) - 2001 All Rights Reserved