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第9章 ライブ 〜会場入り〜
9-1 会場入り
指定された時間にメンバー全員集合し、スタッフや主催者に到着を告げます。もし、遅れるメンバーがいる場合は、リハーサル開始時間や順番、更には開場時間にも影響しますので、その旨も必ず連絡します。出演者が会場入りする頃は、既にスタッフは慌ただしく動き廻り、至る所に機材が置いてあります。他のバンドがリハーサルをしているかもしれません。自分達の荷物を空いているスペースにまとめ、楽器の準備をします。持ち込みのアンプやドラムがあれば、スタッフに確認し所定の場所にセットします。楽器の空ケースは、所定のスペースがあるのでそこに片付けます。決してステージ上に、その時に必要ない私物や楽器は置いてはいけません。会場入りした際は、スタッフの動きやライブハウス内の状況を掴み、速やかに行動しましょう。
9-2 タイムスケジュール
表2のように、ライブ当日は終演まで分刻みでタイムスケジュールが決められています。(店により、スタッフの入店時間や出演者の数により時間配分が変わります。)進行は、主に舞台監督またはPAチーフが行います。大きなイベントになると進行表が配られますが、ライブハウスでは口頭で「何時から何をします」と伝えられます。タイムスケジュールは、トラブルなどによって進行が早く進んだり遅れたりすることがあります。もし、進行が遅れてしまったら、出演者、スタッフが共に協力して元に戻す作業を同時に行います。また、自分達のリハーサルが終わるまでは会場から外に出ないようにしましょう。少しの時間だけ買い物に出たつもりが、品切れなどにより思わぬ時間がかかってしまう場合があります。もし、外出する場合は、スタッフに確認を取りましょう。
■表2・進行表例■
時間 進 行     備 考
13:00 ライブハウススタッフ入り
照明セッティング
14:00 楽器・機材SetUp        Aバンド入り
PAマイクセッティング/回線チェック 
15:00 Aバンドサウンドチェック/リハーサル      Bバンド入り
<50分>
15:50 転換 Bバンド持ち込み機材セット
<15分>
16:05 Bバンドサウンドチェック/リハーサル      Cバンド入り
<50分>
16:55 転換 Cバンド持ち込み機材セット
<15分>
17:10 Cバンドサウンドチェック/リハーサル       客席準備
  <50分>
18:00 ステージ手直し        受け付け準備
最終チェック
18:30 〜OPEN〜    

19:00 Cバンド
<40分>
19:40 終了〜転換〜  10分
19:50 Bバンド
<40分>
20:30 終了〜転換〜 10分
20:40 Aバンド
<40分>
21:20 終演後、撤収・搬出開始      *随時精算

22:20 搬出終了予定
〜おつかれさま〜
9-3 曲順表・セッティング図
会場入りしたら、曲順表、セッティング図をスタッフに提出します。PA、照明スタッフの為に2、3部ずつ用意しておくとよいでしょう。(店によっては専用の用紙に記入する場合もあります。)曲順表には、タイトル、曲調、MCポイント、簡単にPA、照明への注文を書きます。表3参照)これは、1枚にまとめた例ですが、PA用と照明用とに分けて書いても良いです。細かい指示を要する場合は、リハーサルで実際にチェックしましょう。セッティング図には、立ち位置、使用機材及び位置、持ち込み機材、コーラスマイクの使用か否かなどを書きます。(図@参照)この他、チラシやアンケートを、店の受け付けで配ってもらえるかも確認するとよいでしょう。




9-4 マナー
他のバンドのリハーサル中は楽器の音を出したり、騒いだりして邪魔にならないようにしましょう。他のバンドのリハを見ることも勉強になります。また、休憩している他のバンドの人達と楽器の話などをして友達になるのも良いでしょう。逆に、ライブハウス(ライブ会場)では「楽屋を占領している」「私物が無くなった」などといったトラブルが多く発生します。ライブハウスの楽屋は非常に狭いものです。楽屋は直前の出演者が優先に使用します。もし、演奏している出演者がいる場合は、楽屋内には出演中の人達の荷物があります。出演者が終わり、楽屋に帰って来ると、狭い楽屋が一気に人と楽器で溢れてしまいます。ここで、楽器ケースやチューナー、シールドなど、皆が似たような品物を使用していますので誤って持っていってしまうということが起きてしまいます。次の出演者は、演奏後に速やかに楽屋から出られるようにしておきましょう。この際、自分達が出したゴミも片付けます。会場内は、人の出入りも激しくドタバタとしているので、私物はしっかりと管理しましょう。この他、会場の入り口付近で騒いだり、ゴミを放置したりして周辺住民からの苦情が出るなど多くのトラブルがあります。気持ち良くライブができるように、責任をもって行動しましょう。
9-5 スタッフを知る
 ライブ会場では、それまでの自分達だけの練習とは環境が全く異なります。ライブハウスであればオーナー、イベントなどでは主催者。ステージ全般の技術的な部分を担当する舞台監督、音響・照明スタッフなど大勢のスタッフが働いています。そして、これらのスタッフと出演者がコミュニケーションと取りながら作業を進めなくてはいけません。プロの現場を見ると、会場入り後、セットアップされたステージに上がり、「おはようございます」と挨拶します。そして、スタッフとステージの状況を確認します。もし、要望があれば「こういうのやっても問題ないかな?」などとスタッフに判断を求めます。リハーサルが終了するとスタッフも出演者も、「本番よろしくお願いします」と互いに声を掛け合います。この瞬間に両者が、それぞれ本番の仕事を精一杯やろうという気になります。そして、ライブが終了すると「お疲れさま!どうだった?」「イイねぇ。次回もこれでいきましょう!」などと互いの労をねぎらい、次回のライブへの意気込みなど声を掛け合います。このようなコミュニケーションが理想ですが、アマチュア出演者の現場では、それ以前にアマチュアの「趣味」とスタッフの「仕事」のスタンスの違いから独特な問題が起きてしまいます。その象徴されることとして、現場で「テーブルタップを貸してください」「シールドが短くてアンプまで届かないので貸してください」という声をよく聞きます。これは、これらを借りる事が出来ないではなく、借りないといけなくなった理由に問題があるのです。ライブハウスにはステージ奥や壁にコンセントが設備されています。また、数人で利用できるように大きな延長電源コンセント(電源ドラム等)をアンプの裏側や舞台袖に隠すように用意しています。これは、美観的な事と出演者がステージ上をスムーズに動き回れるようにという理由で目立たず邪魔にならない所に置いています。ここから必要な人がそれぞれ、延長電源コードを持参し、足元のエフェクターなどまで引くのが常識とされています。しかし、アダプターが届かないからと、隠して置いてある大きな電源コンセントを自分の近くまで引っ張り出してしまう人がいるのです。こうなると、他の人も使えなくなり、スタッフの仕事も無駄になってしまいます。シールドも同じです。スタッフは「届く所でやれば」とも思います。しかし、途中で抜けたりする事故や照明が当たらない所でのその姿を観る観客の事を考えると、言われなくても貸してしまいます。これ以外に「電池ありますか?」「弦ありますか?」などなど。ライブスタッフは店でも出演者の世話をするだけではありません。スタッフのなかには余りにも酷い場合は、怒ったり、相手にせずやる気のない態度をとったりする場合もあります。良い環境を提供しようとしているスタッフにしてみれば、『ライブをやる意欲がない』ように見えてしまうのです。ライブ経験が少ないと無理もありませんが、これが、ライブに対する意識が低いという事です。ライブを理解してくると、注意されたことも、スタッフが今何をやっているか、何故そんなことをやっているのか理解出来てくるでしょう。スタッフは、『良いライブを作ろう』とする人達です。分からないことがあれば質問し、アドバイスを受けながら良いライブをしてください。
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