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第3章 ライブハウス
皆さんから、「ライブハウスがあればなぁ」といった声をよく聞きます。ライブハウスはどのような場所なのでしょう。 小さい店ではキャパ50人程。喫茶店のような雰囲気で、ステージは4人も立てば精一杯の広さの店もあります。そこには半分以下にスライスされたベースドラムのセットを使用するなどの工夫をしています。店内が狭いためにボーカル系以外は生音で十分です。面白いことにこんな所程、アマチュアよりプロミュージシャンが出演しています。大した防音対策をしていませんが、アコースティックに限らず、それなりの音量でロックもやっています。 一番、ライブハウスのイメージとされているのが、キャパ100人クラス。オールスタンディングで300人。アマチュアから、メジャーまで出演しています。食事をしながらゆっくりと楽しめる店もあれば、ドリンクのみの薄暗い照明の中に浮かぶ落書きやチラシが、何とも言えない雰囲気を醸し出している店など様々です。しかし、音響、照明的には決して完璧な環境ではありません。アマチュア対象の店でも、プロの使用する機材を使用して対応しています。 そして更に大きい大型ライブハウスもあります。キャパは800人クラス。外タレから、インディーズ、アマチュアまで出演しています。最近は、大物アーティストもホールライブとは違う趣があるからと、ライブハウスであえて行っています。 東京都だけでもライブハウスは、様々なジャンル、大小、合わせると100件以上はゆうにあるでしょう。それ以外にも、夜な夜な小さなセッションが行われている店。生演奏をしているレストラン。低料金で利用できるライブ専門のレンタルスペースなどなど、数多くのライブ演奏ができる場所があります。
3−1 出演システム
次に、アマチュアミュージシャンが出演しているライブハウスのシステムを見てみます。
(表1参照 ただし店により出演者のレベル、チケットの値段の違いなどあります。)
表1ライブハウス出演システム

1) ジャンル、レベルに合ったライブハウスを選ぶ。

2) プロフィール、デモテープを持参しブッキング(出演交渉)

3) ある程度のライブ経験があればほぼ合格する。
店によってライブオーディション有り。
合格すれば1〜2か月後に出演決定。レベルにより平日、
または週末に出演。不合格であれば再度TRY。
ワンランク下のライブハウスへ。
チケット1500〜2500円、ノルマ30〜50枚。

4) ライブ当日。チケットが売れただけでは意味が無い。
ライブ内容、どれだけの人数が来るかを評価される。

5) ライブ後精算。ノルマを超えれば、チャージバック有り。
ライブが良ければ再度出演OK。マナー、ライブが悪ければNG。
この様に、アマチュアでもステップとランク分けがあり、簡単には出演できません。2)のように、自分達の資料を提出しなければ絶対に受け付けてくれません。これ以外でも、写真も提出しなければいけない店も多くあります。3)は2)の資料で出演の合否を出します。店によっては、昼間に出演希望者による公開ライブオーディションを行っています。これらの審査で合格した者だけ、そのライブハウスの出演者になれます。たとえ出演できても、自分達のレベルが低いと条件の悪い日になってしまいます。もちろん、対バンもレベルが低い。お客さんは友達や付き合い程度で来る人が多い。酷い演奏に耐えられず、目当てのバンドしか観ません。最初はチケットが売れても、そう何度も友達でも来てくれません。次第に、チケットが売れなく、自腹を切る回数も増えます。客席はガラガラ。最悪はメンバーが1人抜け、2人抜け…解散。そうならない為にも、練習し、条件の良い日を目指さなければいけません。週末、対バン2〜3バンドの場合。対バンのレベルも高くなります。その点ではチケットを売り易くなります。お客さんも、ライブやバンドに興味がある人(客のレベルが高いと言う)が多くなります。対バンの客をGet出来きる可能性もあります。動員がコンスタントに店のキャパシティを満たせるようになれば、ワンマンライブができるようになります。この先は、有名、大型ライブハウスへの出演、地方ライブハウスツアーなど活動範囲も広がります。
3−2 ライブハウスと出演者の関係
ライブハウスは、普通の商店と同じです。出演者は客ではなく商品です。質の悪いもの、人気の無いものは店に出せません。ミュージシャンの経歴を見ると「ロフト出身の・・」「ピットインで腕を磨いた.・・・」など有名ライブハウス名が出てきます。この様に、店名がブランドイメージになります。店側は良い出演者、見込みのある出演者を、店の看板にしたり、育て上げデビューさせたりする事もします。これもライブハウスの仕事です。
演奏が上手くても、マナーが悪い、面白くないなどと店が判断すれば、次回から出演させてくれない場合があります。店の品位に係わると言っても良いでしょう。これは音楽のジャンルに関係無く、良いものを出しているかと言う事です。アマチュア対象でもこだわりを持っている店は多くあります。この様に、ライブハウスは、ただ演奏できる場所ではないという事を知っておいて頂きたい。現在、皆さんが出演している祭りやイベントは、オーディションもチケットノルマも殆どありません。自分達から「出演させてください」ではなく、「出演しませんか」「出演してください」と言われるケースが多いのではないでしょうか。先ほどのライブハウスの様に、誰からもとやかく言われることもないでしょう。ある意味、とても幸せなことです。もちろん、東京でも、そのような環境もあり利用している人もいます。そこは誰でも利用できるカラオケBOXのようなレンタルライブスペースで、身内だけで楽しむことも出来ます。しかし、それ以上にライブハウスで技術を上げ、より多くの人に聴いて欲しいと思う人が多くいます。どちらが、良いという話ではありません。「個人で楽しむ」「仲間同士で楽しむ」「多くの人(他人)と楽しむ」に区別されている所に、意味があるのです。延岡では、この3者が曖昧になってしまっていると考えています。厳しい言い方ですが、もし、自分達は「多くの人に聴いてもらいたい」と思っていても、東京のシステムでは、「個人で楽しんでいる」「仲間同士で楽しんでいる」としか評価されないでしょう。それは、バンド資料を作成し、ブッキングをし、お客さんを集める努力をして、初めて「多くの人に聴いてもらいたい」と言えるのではないでしょうか。「はじめに」で触れた、ライブに対しての考え方の違いというのはこのような事でもあります。もし、「多くの人に聴いてもらいたい」と考えるのならば、この先を読んで参考にして下さい。
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