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2006年01月10日

アスリートタウンのべおか有村理事長インタビュー [ 陸上 ]

 延岡市のみなさんには聞きなじみのある「アスリートタウンのべおか」という言葉・・・。正式には「特定非営利活動法人(NPO)アスリートタウンのべおか
というスポーツ活動支援団体の名称でる。「延岡市内で開催されるスポーツ大会(下画像:ゴールデンゲームズinのべおか/画像提供・ATN)や合宿への誘致推進、支援を通してのまちづくり(活性化)」を目的とし、ボランティアを含む様々な活動をしているのだが、果たしてどれほどの方がこの団体の活動内容や、現在の延岡とアスリート達との係わり合いを理解しているかは疑問である。延岡というまちとアスリートという言葉がひとつになる事にあまり違和感はない・・・。横浜出身の私ですら「宮崎県といえば?」の問いに対して「延岡・マラソン・旭化成」というのは以前から当たり前のように知っていたし、よくもわるくも、マラソン旭化成と読売ジャイアンツキャンプは当時の私が知りうる宮崎県の全てでもあった・・・。やがてゴルフをやるようになってダンロップフェニックストーナメントの事を知るに至る・・・。よくよく考えると「サーフィンも盛んだよな~」「温暖な土地だからスポーツには適しているよな~」とイメージが広がっていく。そんなことから県外の人間にとって宮崎=スポーツはなんの違和感もない。現在でもマラソンの有名選手達が延岡の街中を走っていたり、柔道の日本代表選手達が合宿を行ったりもしている。そこで、今回、パワスポでは”アスリートタウンのべおか”の理事長、有村 誠氏(下画像)に、団体発足~活動、そして今後の展開について話を伺い、市民達の手によるスポーツを通してのまちづくりがどのようなスタイルで行われているかを紹介する。
(レポート:松田秀人)

有村氏 ゴールデンゲームス

■有村 誠氏インタビュー
(特定非営利活動法人/NPO アスリートタウンのべおか理事長)
URL:http://www.athlete-town.com/
※お知らせ:2月19日に延岡西日本マラソンが開催されます


----- 団体発足のきっかけと、現在までの流れを教えてください
 古い話になりますが、元々私はスポーツをするのも見るのも好きだった事から、みなさんもご存知の宗兄弟はじめ、世界的な旭化成マラソン選手団が延岡にいることがとても誇りに感じてしました。もちろん選手個人や旭化成といった名前は全国に鳴り響いていたわけですが、もっと延岡という土地を絡めた情報を全国に発信できないか?と考えていました。そうこうしているうちに月日は流れ、平成3年に開催された世界陸上で大会初の男子マラソン日本人金メダリストに谷口浩美さん(当時旭化成)が輝いた年、延岡青年会議所(以下:JC)親睦事業として開催した”JCリレーマラソン”がきっかけとなって、翌平成4年にJCのメンバーとともに「アスリートタウン延岡構想」を提言したのが始まりです。ちなみにこの年にはバルセロナ五輪で森下広一さん(当時旭化成)が銀メダルと獲得しています。そんなことからかなり盛り上がっていたのを記憶しています。それから4年間の間、JCのメンバー達と様々な方面に働きかけをし、平成8年に延岡市長期総合計画として「アスリートタウンのべおか」構想を打ち出しました。この年にはジョギングコースの整備や合宿の誘致や補助を行っています。そして平成10年に行政サイドの事務局というかたちで”アスリートタウン推進協会”を設立、さらに平成11年には延岡アスリートタウンサポーターズ”NATS”を開設しました。この団体はあくまでもサポーターという立場で、学生や市民が中心となったボランティア団体です。しかし”アスリートタウン推進協会”は行政主体の団体だったために、制約も多く、私達が思っているような活動がなかなかできなかったため、平成14年にNPO特定非営利活動法人として”アスリートタウンのべおか”を設立し今に至っています。そして設立時、代表を決める際に「言いだしっぺのお前が代表をやれ!」との事で、平成14年より私が理事長を務めています。平成4年の提言から始まり、14年の設立までの10年間はJCのメンバーやNATSのメンバー、推進協会の方達が実に根気よく、地道に努力をされ、企画を暖めてくれたてきたと思います。本当に感謝しています。


----- 団体の活動内容を詳しく教えてください
 大会、合宿などスポーツ活動の場として延岡をご利用される方、又は団体が円滑に活動ができるように様々な面で動いています。会場や宿泊先、大会の運営や進行、チケット販売やイベントPR、看板やポスターの作成など、やることはたくさんあります。これに大会の主催者や、先ほどご紹介したボランティア団体”NATS”の方々と共に役割分担を決め、人的・物的サポートをしています。これからのシーズンの主なプログラムとしては2月にべガルタ仙台キャンプと延岡西日本マラソン大会ありますし、5月はおなじみゴールデンゲームズinのべおかが、9月は磯貝柔道杯、11月にはわかあゆマラソンがあります。それらのスポーツイベントを通して、市内外の方達にもっとを知ってもらい、リピーターを増やす事で、延岡のPR、交流人口の拡大、経済効果などに繋げ、スポーツを通したまちづくりができればと考えています。

※べガルタ仙台キャンプ
http://www.vegalta.co.jp/
 今年で5年目となるJ-2リーグ所属のべガルタ仙台、延岡キャンプ。九州保健福祉大学や延岡西高校(現・星雲高校)といった地元チームとの練習試合も行いました。また、歓迎会などでは延岡サッカー協会の方達と一緒に、延岡のサッカー少年との交流会を企画したりしています。さらに”アスリートタウンのべおか”では、来延歓迎会や歓迎式典の企画運営などを行っています。

※延岡西日本マラソン大会
http://www.city.nobeoka.miyazaki.jp/kyoik/taiik/n_marath/oshirase/oshirase.html
 九州3大マラソンのうちの1つとされ、新人マラソンの登竜門として有名。日本陸連公認のフルマラソンである本大会は、宗兄弟や川嶋伸次選手などの名アスリートを輩出しています。”アスリートタウンのべおか”では大会の速報版発行や選手達の写真撮影をし、即現像して手渡したり、大会運営の手伝いを行っています。

※ゴールデンゲームスinのべおか
 中学生から国内のトップランナーまで一堂に集うこの大会。毎年会場には3万人近い観客が訪れ、一流選手達を近くで見る事ができ、運がよければ言葉を交わすこともできるといった距離感が人気!陸上ファンなら一度は見てみたい全国的な大会です。”アスリートタウンのべおか”では大会運営のお手伝いを行っています。


----- 発足後の変化と今後の課題を教えてください
 やはり、スポーツをテーマに、民間によるアイデアをどんどん取り入れられる事が、活動の上で重要です。中でも上記で上げた”延岡西日本マラソン”での出場選手写真撮影は市民のアイデアによるもので、普段、走っている姿をあまり撮られる事がないという選手達からは好評です。これらもちょっとしたことですが、延岡に来た人たちに喜んでもらえるという事が肝心で、ひとつひとつは小さな事かもしれませんが、こういった民間からのアイデアを即実行できるようなスタンスこそが、大きなまちづくりに繋がると思います。今後も私達の団体が間に入り、民間からのアイデアをしっかりと受け止め、行政と手をとり、得意な分野を得意な人たちがストレスなくできるように出来ればと思います。あくまでも私達はスポーツがテーマですが、そうしたアクティブさが全てのまちづくりに繋がることだと考えます。今後の課題についてですが、短期的なものとしては、やはり収益事業の確立が第一ですね。これによって今後の活動の幅が広がったりもするわけですから・・・。そして中期的なものとして、スポーツ施設の充実の提言です。たとえば老朽化が進んでいるスポーツ施設の問題など、市民が安心して利用できるようにしなければなりません。長期的なものとしては・・・ん~これは本当に大きな夢ですが、世界的規模の大会の誘致ですかね!


----- 最後にひとことお願いします
 延岡・宮崎間の高速道路の完成後、ただ通過するだけのまちにしないためには、地域の特色を生かしたオンリーワンのまちづくりが必要不可欠なことだと思います。そのひとつとして、自然環境や人的環境などに恵まれたアスリートタウンづくりが挙げられると思います。スポーツ大会や合宿で訪れた人で延岡のまちがにぎわっているところを夢に描きながら、この活動を進めていきたいと思っています。ただいま、会員も募集しているところです。市民の皆様ご支援とご協力をお願いいたします。

投稿者 pawaspo : 2006年01月10日 19:59

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