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2005年09月12日

女子ソフトボール宮崎大会2日目 [ スポーツ ]

 日本女子ソフトボール1部リーグ第7節の2日目。富山は雨で12日に順延となった。宮崎は夜まで続いた雨でグランド状態が悪くなり、3時間遅れの13時から3試合を行った。
 第1試合は前日敗れたチーム同士、デンソーと太陽誘電の対戦。太陽誘電が1回表に4番・中越のタイムリーで先制、4回表には5番・廣瀬のソロホームランで2得点。守っては先発した庄子がデンソー打線を完封。太陽誘電が2-0で勝った。デンソーは宮崎で連敗。
 第2試合は前日勝ったチーム同士、戸田中央総合病院vsホンダ。戸田が2イニングの満塁機で得点し、3-0で勝った。戸田は宮崎で2連勝、しかも2試合とも完封勝利。下位争いから抜け出したいホンダには痛い敗戦となった。
 第3試合は日立&ルネサス高崎と豊田自動織機の首位争い。試合は高崎は上野、豊田は高山という全日本代表2人の投げ合う投手戦になった。7回表、高崎はノーアウト2塁のチャンスを作る。しかし、豊田の2番手・スミスに抑えられ得点できず。その裏、豊田は1アウト1塁で5番・狩野が決勝タイムリー。豊田がサヨナラ勝ちでリーグ首位に立った。

太陽誘電(8勝7敗) 2 - 0 デンソー(6勝9敗)
戸田中央総合病院(6勝9敗) 3 - 0 ホンダ(4勝10敗)
豊田自動織機(12勝3敗) 1 - 0 日立&ルネサス高崎(11勝4敗)
バント 歓喜の豊田ナイン

 
グランド悪化で3時間遅れのスタート

 じつは、この日。自分は思いっきり寝坊してしまった。早朝5時に寝たせいで、起きたのはなんと11時半。第1試合の開始時間はとっくに過ぎている。「ああ、やべぇ」と思いつつ第1試合はあきらめて、ご飯食べて、総選挙に行って、12時半頃に到着した。で、球場の外からスコアボードを見たら「デンソー vs 太陽誘電」。「あれ?」と思った。
 アイビースタジアムの入口には13時開始と書いてあった。富山は中止。受付で聞いたところ、雨は止んだけどグランド状態が悪くなって、回復に手間取ってやっと開催にメドがついたとのこと。第3試合はナイターになるだろう、とも。まあ、月曜にやるよりはマシだ。
 自分は変なとこで運がある。でも、「やべえなぁ、相撲をビデオで見る時間が遅れるやん」とまたいろいろ困ってしまったのであった。
スタンド


デンソー vs 太陽誘電

【デンソー】先発メンバー
1番 増山由梨(センター)
2番 衣笠久美(ファースト)
3番 松尾真由子(サード)
4番 小池裕子(DP)
5番 立岩宏美(ライト)
6番 東美幸(レフト)
7番 増淵まり子(ピッチャー)
8番 大塩亜希子(キャッチャー)
9番 田中美奈子(ショート)
打撃なし 松本尚子(セカンド)

【太陽誘電】先発メンバー
1番 松崎絵梨子(センター)
2番 上西晶(セカンド)
3番 水谷直子(ショート)
4番 中越規菜(レフト)
5番 廣瀬芽(サード)
6番 山路典子(キャッチャー)
7番 谷川まき(DP)
8番 佐野志津香(ライト)
9番 永原恵美(ファースト)
打撃なし 庄子麻希(ピッチャー)

 前日敗れたチーム同士。もし今日も負ければ、宮崎で2連敗ということになってしまう。ところで、デンソーについて。ここはバレーのVリーグ、バスケのWリーグ、そして女子ソフトと各カテゴリでトップリーグのチームを抱えている。男子はサッカー部がJFLに所属している(来年からは市民クラブのチームになる)。
 さて、試合は13時プレイボール。先攻は赤の太陽誘電、後攻は紺のデンソー。先発ピッチャーは太陽が庄子、デンソーが増淵。
 1回表、太陽誘電は2死2塁で4番・中越がタイムリーヒット。1点を先制。さらにライトヒット、内野ゴロをショートが捕れずで満塁。しかし、ファーストゴロで3アウトチェンジ。デンソーは失点を1つで凌いだ。
 1回裏は三者凡退。2回表はレフトのファインプレーと2三振。2回裏は先頭打者が出て3塁まで進むも、デンソーは得点ならず。3回表は0点、3回裏は三者凡退。
 今日も両チームとも応援団がいる。太陽誘電はチアガール(1人)に目が行ってしまう…。デンソーはボードに声援用のメッセージを書いている。
 4回表、太陽誘電は5番・廣瀬がセンター方向のソロホームラン! 太陽ベンチは大騒ぎだ。これで2点のリードに。
 4回裏は0点。5回は両チームとも三者凡退。6回表、デンソーは2人目のピッチャー・染谷が登場。三人で抑える。6回裏、デンソーは先頭打者を出すも得点できず。7回表、太陽もランナーを出すけど盗塁失敗。得点はなし。
 そして7回裏、デンソー最後の攻撃。デンソーベンチは声を出しまくる。しかし、サードライナー、ショートゴロ、ピッチャーゴロでゲーム終了。太陽誘電が2-0で勝った。
 MVPは完封勝利のピッチャー・庄子で、記念品が贈られた。庄子はピンチらしいのは2回だけど、他はピシャリと抑えた。これが一番の勝因となった。デンソーは宮崎で痛い連敗。

太陽誘電(8勝7敗) 2 - 0 デンソー(6勝9敗)
太陽誘 100 100 0 │2
デンソ  000 000 0 │0
太陽誘電スタンド デンソースタンド
ピッチング増淵 バッティング増淵
デンソーの円陣 バントシフト
敗れたデンソー 庄子


サイン会

 試合終了後、太陽誘電の選手3人によるサイン会があった。サイン会を始まる前から、子供たちがズラリと並んで盛況だった。この日のスタンドはよく入ってたけど、ソフトボールチームの選手たちが多かった。
 書き忘れたけど、前日は雨のなか、第2球場で子供たちへのソフトボール指導があった。
サイン会


戸田中央総合病院 vs ホンダ

【戸田中央総合病院】先発メンバー
1番 佐藤美絵(レフト)
2番 霜田亜希子(ライト)
3番 中山紀恵(ファースト)
4番 坂元令奈(ショート)
5番 吉田真由美(キャッチャー)
6番 池田愛美(DP)
7番 小林加奈(セカンド)
8番 泉久美子(センター)
9番 若林珠美(サード)
打撃なし 清水麻琴(ピッチャー)

【ホンダ】先発メンバー
1番 菊池亜佐美(DP)
2番 伊藤良恵(センター)
3番 芝崎恵梨(ライト)
4番 新田愛美(レフト)
5番 金谷麻美(サード)
6番 長谷川智子(ファースト)
7番 中村瞳(セカンド)
8番 佐次田一美(キャッチャー)
9番 原田美樹(ショート)
打撃なし コートニー・デイル(ピッチャー)

 第2試合は前日勝ったチーム同士。降格圏から脱するためにも、1つでも勝ち星は欲しい。戸田は今日はいいコンディションでの試合だ。
 先攻は紺&白のホンダ、後攻は青の戸田。先発ピッチャーはホンダがコートニー・デイル、戸田は清水。ホンダは前日の踊る応援団が不在だった。
 1回表、ホンダはランナーを出すも無得点。1回裏は凡退、2回表も三者凡退。
 2回裏、戸田の攻撃。2死1、2塁という状況を迎える(最初にライトの好プレイがあったけど)。ここで戸田は代打・高橋。ファウルを連発して、最後はボール球をよく見てフォアボール。満塁になる。バッターは9番・若林。ここでピッチャーの横を抜けるヒット(基本的なヒットですよ)、1点先制! なおも満塁。バッター佐藤がファウルを連発する。追加点はならなかったけど、この回でコートニーにかなり投げさせた。
 3回表、追うホンダの攻撃。レフトとセンターのミスで2塁打が出るも、得点ならず。3回裏は三人で終了。
 4回表、ホンダは2死1、2塁のチャンス。ここでセンターヒット! 同点……と思いきや、センターの泉がレーザービームで送球し、本塁でアウト! 落ち込むホンダベンチ。「切り替えて!」と声が飛ぶ。それにしても凄いプレーだった。4回裏と5回表は三者凡退。
 5回裏、戸田の攻撃は1アウトから2者連続の左中間ヒット。さらにバント処理のミスで満塁に。ランナーの佐藤に「帰ってこいよ!」と声が飛ぶ。そして、中山のセンター前ヒットで2者生還! リードを3点に広げた。戸田の攻撃は止まらず、またもセンター前のヒットで満塁にする。これは得点にならなかったけど、守備のミスと集中打が絡んでホンダには厳しいイニングとなってしまった。
 6回表、ホンダの攻撃。そういえば清水は昨日から1点も取られていない。三振で3アウト。6回裏、ホンダは2人目の投手・岩井にチェンジ。そして、3人で抑えた。
 それにしても、戸田のテンションがムチャクチャ高い。前日の試合の序盤、「おとなしいチームなのかな?」と思ったけど雨の再開後に印象はガラリと変わった。この日もベンチがよく声を出してる。得点したときは拳を突き上げて。
 7回表、ホンダの最後の攻撃はサードゴロ、セカンドゴロ、レフトフライで終わった。戸田は宮崎で連勝。しかも、清水は連続の完封。MVPは先制点をあげた若林。記念品を受け取ってから、チームメイトと抱き合って喜んでいた。

戸田中央総合病院(6勝9敗) 3 - 0 ホンダ(4勝10敗)
ホンダ  000 000 0 │0
戸田H 010 020 × │3
1点目 ホンダの円陣 出番を待つ
追加点 得点後の戸田ベンチ
走る ヒット
見逃し 岩井
試合後の戸田スタンド 喜ぶ戸田ナイン


豊田自動織機 vs 日立&ルネサス高崎

【豊田自動織機】先発メンバー
1番 内藤恵美(ショート)
2番 本田小百合(レフト)
3番 田中幹子(ライト)
4番 ミッシェル・スミス(DP)
5番 狩野亜由美(センター)
6番 長澤佳子(ファースト)
7番 古田真輝(サード)
8番 デビー・シュナイダー(キャッチャー)
9番 持丸朋子(セカンド)
打撃なし 高山樹里(ピッチャー)

【日立&ルネサス高崎】先発メンバー
1番 三科真澄(ショート)
2番 大久保美紗(ファースト)
3番 岩渕有美(センター)
4番 坂本直子(DP)
5番 喜村留美子(レフト)
6番 黒川春華(サード)
7番 柳川直子(ライト)
8番 鈴木英都巴(セカンド)
9番 乾絵美(キャッチャー)
打撃なし 上野由岐子(ピッチャー)

 さあ、首位決戦。宮崎のファンがもっとも期待していたカードではないだろうか。試合はナイターとなった。
 先攻はゴールドのルネサス、後攻は白の織機。先発はルネサスが全日本のエース・上野由岐子、織機がシドニーとアテネで活躍した高山樹里。
 試合は投手戦となり、ゼロが並ぶ。ちなみに、自分はワケありで一旦帰宅していて戻ったのは6回から(投手戦だから回が進むのが早かった)。この試合では、悪友バンを横に置いた。コイツは野球に詳しいので、自分より深い視点で見てくれることを期待して。
 6回表、ルネサスの攻撃。両チームはこれまで無得点。応援はさすがに、両チームともに賑やかだ。ルネサスは3塁側に宇津木麗華監督が立っている。2アウトからレフトヒットでランナーが出るも、ルネサスは得点ならず。
 6回裏、織機の攻撃。上野の球が速い速い。バンも「あれは打てんわ」と言っている。球の伸びも凄い。しかし、先頭打者が打ってヒット。ノーアウトのランナーが出る。ところが、盗塁失敗でアウト。次のバッターはフォアボール。ゴロで2アウトになって、またヒット。2死1、2塁のチャンスだけど、織機は得点できず。
 7回表、ルネサスの攻撃。先頭打者がレフトヒット! しかも、レフトが後逸してしまう。ランナーは2塁まで走ってノーアウト2塁というビッグチャンスだ。最終回だし、1点を取れば勝利の可能性はかなり高い。織機にとっては大ピンチ。ここでピッチャーを高山からスミスにチェンジ。非常に緊迫感のある状況での登板だけど、さすがはスミス。2人を抑えて、3人目は三振! ベンチから選手全員が出てきて、みんなで喜ぶ。そして、最後の回に向けて気合いを入れた。
 7回裏、織機の攻撃は先頭打者、3番の田中がライトヒットで出塁! ピンチを切り抜けた後にはほんとチャンスが来る。ここで、バンがあることを教えてくれた。球種をコイツにときどき教えてもらってたんだけど、バン曰く「3塁コーチが球種をバッターに教えちょっが」。どういうことかというと、3塁側に立ってる織機のコーチが、上野が投げる瞬間に「ライズだ!」と球種をたまに教えてるらしい。たぶん、握りを見てわかるのだろう。コイツを置いてよかったと思った(苦笑) 今後も野球やソフトでは使うかな…。
 話戻って、無死1塁、バッターは4番のスミス。カウントは2-3。しかし、最後は見逃しの三振。正直、「ああ、延長戦かな…」と思った。ところが……5番・狩野が長打! 「え?」と思ってたら、ランナーが3塁に向かってくる。カメラを構えたら3塁をまわった。そして、ホームに生還! サヨナラ勝ち! 打たれた上野の横を、織機の選手たちが過ぎて狩野に駆けて行く。もう、このときの球場は凄いことになってた(はっきり覚えてないけど)。なんか、凄いもの見たという感じだった。殊勲の狩野は選手たちに囲まれて、もみくちゃにされている。選手たちはバンザイをしたり、その喜びがおさまることはなかった。自分の近くでは高山とシュナイダーが立ち話をしている。ルネサス側では上野がキャッチボールをしている。前日敗れた織機だけど、首位を守った。それにしても素晴らしいゲームだった。バンも「おもしろかった」と喜んでいた。

豊田自動織機(12勝3敗) 1 - 0 日立&ルネサス高崎(11勝4敗)
ルネサ 000 000 0 │0
豊田自 000 000 1 │1
上野 打撃
宇津木監督 ピンチをしのいだ豊田
スミス サヨナラ
もみくちゃ 高山とシュナイダー 上野と乾


順位表

 翌日の富山大会終了時点での順位は以下の通り。
 首位は豊田自動織機と日立ソフトウェア。追いかけるのが日立&ルネサス高崎とレオパレス21で、この4チームが決勝トーナメントの有力候補となる。
 リーグ戦終了時の12位は2部リーグへ自動降格、11位は入替戦にまわる。降格をめぐる争いはまだわからない。
 各チーム残り7~8試合あるので、順位が変わる可能性は大きい。

豊田自動織機(12勝3敗)
日立ソフトウェア(12勝3敗)
日立&ルネサス高崎(11勝4敗)
レオパレス21(10勝5敗)
太陽誘電(8勝7敗)
シオノギ製薬(7勝8敗)
戸田中央総合病院(6勝9敗)
デンソー(6勝9敗)
大鵬薬品(5勝10敗)
トヨタ自動車(4勝10敗)
ホンダ(4勝10敗)
伊予銀行(4勝11敗)


2日目の感想

 2日目も好ゲームばかりだった。特に第3試合、7回の裏表は内容の密度もだし、盛り上がりも素晴らしいものだった。
 そして、ソフトボールが面白かった。選手のプレイもだけど、ベンチが一体となって声を出しまくっていたのが一番だろうか。これは、テレビではなくライブだからこそのものだと思う。
 この2日間でソフトボールへの興味が深くなったし、リーグ戦の知識も身についた(チームのことはほとんど知らなかった)。試合を観るというのは、ほんと大切なことだ。
 今回の宮崎大会は、九州では唯一の公式リーグ戦だった。来年はもう少し、観る機会が増えてほしい。

投稿者 pawaspo : 2005年09月12日 02:57

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