目指せ表彰台!!
第6章 チャンピオン
 SP125クラスのレースを始めて2年目になると、九州内に新しいサーキットがさらに2つもオープンしました。大分の、オートポリスとSPA直入です。その中でもオートポリスは、F1開催を目指して作られただけあって、すばらしいコースです。昨年までのHSR九州を含め、これらの3つのコースを使って九州ロードレース選手権が開催されます。この年の途中から、YSP延岡のチームへ入れてもらい、レース初心者のボクにとって心強い仲間がいっきに増えました。この年もフルエントリーしたのですが、まだまだ未熟なボクは、上位になかなか入れずにいました。
 勝負の3年目がやってきました。「金もかかる事だし、この年がダメならもうやめよう・・」と考えていました。シーズンオフもガッチリ練習をして、いよいよ開幕戦です。
SP125クラス、エントリー台数32台。現在と比較するとものすごいレース人口です。この中で予選3番手を獲得。決勝は2位争いが最終ラップまで続き、なんとか競り勝って2位表彰台となり、好調な滑り出しでした。
 しかし、このレースで優勝したのが、今年発売されたばかりの新型マシン「RG125ガンマ」でした。このマシンの速さに、最終戦まで悩まされ続けたのでした。
このシーズンの中では優勝が1回だけありました。10月のSPA直入です。予選3位からスタートし、開始直後からの3台での激しいトップ争いを、周回遅れの処理の差で制して優勝。その頃も相変わらず仕事が忙しく、レース当日も夕方から仕事が入ってしまいました。でもチームのみんなの協力で、レース後の再車検や片づけなど全てをお願いして、ボクは先に帰る事でなんとか仕事にも間に合いました。そのまま徹夜で朝まで仕事でしたが・・・。たいへんだったけど、みんなのおかげでレースに出場でき、優勝までできました。ありがとう!
 くやしいレースもあります。8月のオートポリスでは、お盆に合わせた休暇をレース前1週間に取って、みっちり練習。選手の中でもトップタイムを出せる力を付けていたとき、なんと台風が接近!強風の為レースは中止。「今回は勝てる!」と思っていただけに、非常にくやしい思いをしました。
 シーズンも最終戦を残すのみとなり、チャンピオン争いも最後までもつれました。
その最終戦直前のSPA直入で、ボクは練習中に右足に6針のケガを負ってしまったのです。古いブーツを使ったせいで、転倒のショックでファスナーが壊れて脱げ、足をどこかにぶつけてしまったようでした。身を守る装備をケチってはいけませんね。
 とうとうレース当日がきました。抜糸から1週間後なのに・・。今回は、直前まで松葉杖で歩いていたため、驚くほど足腰の力が衰えてしまっていました。いつもなら前日の練習もみっちりやるのに全く走れず、足の回復に専念しました。
 予選は体の状態を確かめながら、31台中8位に付けました。ランキングを争う武田選手、中島選手はそれぞれ1位と3位。ボクは4位以上に入らなければ逆転される可能性があります。
 いよいよ決勝レースが始まりました。ボクはスタート良く飛び出し、2番手で1コーナーを通過。でもケガの影響でコーナーでの体重移動がスムーズに出来ず、今一つペースが上がらずにいました。トップは武田選手。中島選手は徐々に遅れ始めた。このクラス最速の彼のマシンが今日に限って調子が悪い!ボクもすかさずかわして3位に上がるが、終盤は後方から3人の選手がボクにピタリと付け機会を伺っていました。この集団に抜かれるとチャンピオンは無い。最終ラップの最終コーナーには3台が併走して進入したが、なんとか押さえボクは3位でゴール。武田選手が優勝、中島選手は7位という結果で、ボクのチャンピオンが決定しました。
 この頃はレースも盛んで、九州ロードレース選手権の表彰式が熊本の「ホテルニューオータニ」で盛大に行われるなど良い時期にレースが出来たと実感しました。
 このシーズンが終わる頃には、すでにボクの来シーズンは始まっていました。ボクの目標だった「GP125」への参戦の準備です。レース後にライバルの中島選手から「来年は?」と聞かれたとき、計画を打ち明けると、「自分たちのチャンピオンなんだから、期待してるよ!」とプレッシャーをかけられた。
 今までレース活動をサポートしてくれた彼女とも、このシーズンオフに結婚し、更に強力な体勢となりました。マシンも、今までは街乗り用を改造して使うものでしたが、今度からはレース用に作られたマシンを使うハイレベルなものとなります。旧式だけど中古のマシンを購入しさっそく練習を開始しました。でも125ccといってもものすごいパワーで扱いにくいエンジン!こんなものをボクは乗りこなせるのだろうか?
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目指せ!!表彰台バックナンバー
第5章 ロードレースデビュー
第4章 オフロードも楽しい
第3章 ミニバイクレース 
第1章、第2章 
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