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2009年10月09日

JUPITER音楽祭2009 KIJIMA JAM-inn [ イベントライブ ]

 大分の夏といえばこれだ!と、いまや毎年の恒例となった「JUPITER音楽祭」も今年で10周年!毎年、新進気鋭のアーティストが集結し、全国で行われる夏フェスに先駆けて大いに盛り上がります。今年もジャンルの枠を飛び越えて、旬なアーティストが一同に集結!!2008年大ブレイクし、活動加速中の「キマグレン」。ドラマ「SCANDAL」の主題歌でおなじみ、ズバ抜けた歌唱力の「福原美穂」。2008年デビュー5周年を迎え、mihimal GTなど様々なアーティストとのコラボレーションでますます注目を集めているスウィング・ラップ・ユニット「SOFFet」。さらに、中高生を初め若い世代への人気も高い、日本HIP HOP界の塾長こと「SEAMO」。と、歌唱力・ライブパフォーマンスのどれをとっても「実力派」のアーティストが勢揃い!10周年にふさわしいスペシャルなステージとなりました。また今年は、雑誌の連載や、数多くのアーティストのジャケットデザイン、ブランドとのコラボ、TVCMに至るまで、独自のタッチでデザインするグラフィティ・アーティスト、「TOMI-E」とJUPITER音楽祭がコラボレイト!ステージ中央のJUPITER音楽祭ロゴにも注目して下さい。また開演までの時間にスペシャルゲストとして登場し、ライブペイントを披露!目の前で徐々に浮かび上がるデザインにお客さんも釘付けになっていました。
それでは、JUPITER音楽祭2009の様子をライブ画像と当日のインタビューと合わせてお楽しみください!
(レポート:甲斐英利、インタビュー協力:ボヌール)

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JUPITER音楽祭2009 KIJIMA JAM-in
日時 :2009年7月19日(日)
開演:17:00
場所:別府・セントレジャー城島高原パーク
主催:TOSテレビ大分
取材協力:セントレジャー城島高原パークGAKUONユニティ・フェイス

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■開演前の様子
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 今年も夏フェス一番乗りのJUPITER音楽祭を体感しようと、開場前から多くのお客さんがが詰めかけました。10年目となると「出演アーティストに関わらず毎年来てます!」というJUPITER音楽祭ファンもいるようです!

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■スペシャルゲスト:TOMI-E
ホームページ:http://www.tomi-e.jp/

 今回のJUPITER音楽祭のロゴもデザインしたTOMI-Eさんのライブペイントが開場から開演までの約50分間で行われました。事前にJUPITERとだけ描かれた木製キャンバスに二つの顔が浮かび上がってくる。スプレー缶のみで目のシャープなライン、髪の柔らかな表情が描かれる様は、目の前で見ていてもまるでマジックのようにだ。

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<インタビュー>
Q.TOMI-Eさんにとってのアートとは?
 「描き始めたのはヒップホップに出会ってから。まずは洋服が好きっていうところがポイントになって、洋服の買い付けでサンタモニカに行かせてもらった時のパーティで、DJやMCがいる中であっという間に、それこそ3〜4時間で大きい壁に絵を描き上げてしまうパフォーマンスを見て衝撃を受けたんです。そこに魅力に感じて描くようになりました。それが絵を始めるきっかけですね。

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▲お客さん入場と同時にライブペイントスタート!

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Q.TOMI-Eさんにとって「美」とは何でしょう?
 「愛とイコール、なんだろうなっていう感じ。やっぱり美しく思えるというのは、心にゆとりがないといけないだろうし、誰かを愛したり、愛されたりっていう気持ちが強く影響すると思うんですよね。たとえば同じ絵に対しても、そこに愛があるかないかで、美しいと思う気持ちが変わってくるのかな」

Q.では男性からのアドバイスとして、女性が美を磨いていくためにはどういうところに気をつけていけばよいと思いますか?
 「それはもう…見えない努力をすることなんじゃないかな。人の前に立つまでのプロセスってやっぱり大事で、女性はそのために化粧をちゃんとしたりして。そのプロセスを大切にしている人は、輝いていると思いますね」

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Q.今年は、TOMI-Eさんにとって大きな意味を持つ作品集が発売されるということですが…。
 「はい。その作品集は年内に出る予定です。実はこの作品集は、僕にとってある意味ピリオド。もうすぐこのTOMI-Eっていう名前を卒業するんです。そしてその後は漢字で、富士山の「富」っていう一文字になります。アメリカを知って、日本の良さに気づけて…。そこで、漢字の「富」として新しいステージで、これからもいろいろなメッセージを伝えられるようにしていきたいなと思いますね」

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▲出演アーティストの名前が入り、「TOW FACE」が完成!

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■オープニングアクト:twenty4-7
ホームページ:http://www.twenty4-7.com/

 昨年、1stアルバム『Life』がiTunes Hip Hop チャート1位を獲得しさらに勢いに乗るtwenty4-7のライブはセクシーでクールなのに情熱的。ステージラストには映画『余命』の主題歌に抜擢された「Get A Life」で開場をわかせた。
 
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▲MC:MIKA/SINGER:ME

<インタビュー>
Q.二人の結成のきっかけを教えて下さい。
MIKA「私は13歳から音楽をやっていて、MEとは別で活動をしてたんです。でも20歳くらいの頃に女の子2人組でこういう音楽がやりたいっていうビジョンができて、ずっと一緒にできる人を探していたんですが、なかなか巡り合えずにいて…。でもある日、高校が一緒だったMEを思い出し、電話をしたんです。それでやりたいことが一緒だったので。

ME「私もその頃、別の音楽活動をしていたんですけど。その音楽活動に対して「これでいいのか?」みたいな思いがあったときで…。(MIKAからの誘いは)タイミング的には絶妙なタイミングというか、「あ、ここやな、変わるんなら今だ!」と。それでじゃあやってみようかってことで走り出したんです」

Q.普段の二人の関係はどんな感じ?
MIKA「実は私たちって、何だか、すべてが真逆という感じなんですよね」

ME「お互いに右行ったら、左って感じ(笑)」

Q.逆のタイプの方が合うって聞きますよね?
MIKA「合わないし、合う?みたいな(笑)」

ME「うん。大きな枠の中で、二人で自由行動してるみたいな感じで楽しく過ごしてます」

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Q.逆の視点から同じところにたどりつく、お互いにいい刺激を与え合える素敵な関係ですね。最後に宮崎のファンへメッセージを!
ME「宮崎…マンゴーがおいしい! ぜひ、行きたいですね」

MIKA「宮崎はまだ行ったことがないので…ぜひ呼んでください!」

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■キマグレン
ホームページ:http://www.kimaguren.com/

 2005年ライブハウスのブッキングをするなかで自らも音楽活動を開始し、2008年にブレイクしたキマグレン。逗子育ちの二人が奏でる音楽は暖かく、開場も自然と笑顔になってくる。曲は身体を包み込み、飾らない歌詞は直接敵に心に届く。野外ならではの開放感は二人の音楽身体で感じるのには絶好の場所だった。

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<インタビュー>
Q.今、まさにノリにノっているキマグレン!!という感じですが。
クレイさん(以下ク)「波がきている、と幸せを感じたのは昨年で、今年は逆に冷静に今の状況をみている感じですね。自分たちに足りない部分、まだまだな部分を補っていく年だと思っています」

イセキさん(以下イ)「同じく、自分たちはまだまだだな、と思うことが多いですよ。だから、日々、勉強という感じですよね」

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Q.5枚目のシングルとなった『きみのいない世界』について聞かせて下さい。
ク「人が人を本気に好きになるとこうなるんじゃないか、という曲だと思います。空気感って、好きな人とは自然と似てくると思うんだけど、そんな中、もし、その人がいなくなったら…、という歌なんですよね」

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Q.では、宮崎のファンへメッセージをお願いします!!
ク「宮崎はとても大好きな街。新しいアルバムを持ってまた帰ります。歌って踊って楽しみましょう」

イ「10月にはツアーでまた、九州に帰ってきます!! そのときには、一言、ただいま!! という気持ちです」

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■福原 美穂
ホームページ:http://www.fukuharamiho.com/

初めてテレビ番組で歌う姿を見て度肝を抜かれた。アメリカのしかもロサンゼルスの教会で「amazing grace」を歌い絶賛されていた。その後、一気にテレビやラジオで「福原美穂」の名前を耳にする機会が増えた。そして、今回初めてライブで彼女の歌を聴き、そのキュートな見た目からは想像できない伸びやかな低音、そして一気にファルセットまで駆け上がる歌声には鳥肌が立った。アカペラで歌い始めた瞬間、周辺の空気が一瞬静まったのを感じた。そして、また次の瞬間、一気に会場のテンションが上がった。

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<インタビュー>
Q.6月に発売された「HANABI SKY」について聞かせて下さい。
 「私は北海道出身で、北海道の涼しい夏の花火大会を思い浮かべて…。そんな中で上がる花火の切なさ、すぐに消えるはかない感じを歌いたいな、と思って作りました」
 
Q.楽曲作りで苦労したりすることは? またどんな感じで進めているのですか?
 「詞を書くときは淡々と書いていますね。『HANABI SKY』に関しては、夏のライブやドライブで盛り上がるだろうな、という思いがあったからなのか、もの凄く早く作ることができましたね」

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Q.今後のリリース情報や、活動内容等を教えて下さい!!
「9月9日にニューシングル『LET IT OUT』がリリースされます! あとツアーが始まるので、10月はどこかでライブをやっていると思います! また、アルバムに向けての楽曲作りにも励みたいなと思っています。

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Q.宮崎のファンに、メッセージをよろしくお願いします!
「宮崎でも、ぜひ、またライブで盛り上がりたいと思っていますので、皆さん呼んでくださいね!」

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■SOFFet
ホームページ:http://www.soffet.jp/

 昨年のJUPITER音楽祭ではシークレットゲストとして登場したSOFFet。今年は満を持してステージに登場!他の誰にも真似できない二人の音楽は下記のインタビューにもあるが、ジャズでもヒップホップでもないソッフェという1つの音楽ジャンルだ。ソッフェというジャンルは「スキナツ」のようなパーティーチューンもあれば、「Answer」のようなバラードまで幅広いが、今回のステージでは東京Junkastic Bandを引き連れGoofはベース、YoYoはキーボードの生演奏も見せSOFFetの奥の深さも体感できた。

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▲GooF/YoYo

<インタビュー>
Q.「SOFFet」という名前の由来は?
GooFさん(以下、G)「造語なんです。たまたま出てきた言葉なんですが、まず響きが気に入って…。造語だからここにしかない言葉な訳だし、とにかくこの名前を広めようって。この言葉が、将来1つのジャンルになればいいなという思いを込めて付けました」

Q.小学校からの友人なんですよね?
G「小学校5年の時に同じクラスになって。親同士も仲が良くって。それで知り合ってからの友人です」

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Q.結成するきっかけは?
YoYoさん(以下、Y)「中学2年のとき、ギターを買って、フォークソングやポップスをやるようになっていたんですね。でも中学3年のとき、地元の兄貴的存在だった人がラップをやっていて…その人のデモテープを聞いて「むちゃくちゃ面白い!」って思って2人で始めました」

G「それで自分たちでデモテープを作った時に、名前をつけなきゃってことになって。名前をつける=結成という感じでした」

Q.影響を受けたアーティストは?
G「Speech(元アレステッド・デベロップメントのヴォーカル)ですね。高校2年の時に聞いたんですけど、自分で曲も作って、歌って、楽器も弾くっていう何でもできる人。最近ではライブでも、自分たちで弾きながら歌うことを取り入れてて。今思ってもその人の影響は大きいですね」

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Q.最近ハマっているものやマイブームは?
G「スケボーと自転車をちょこちょこ。あと最近ではダーツ! この前のツアーでは、楽屋や打ち上げでもダーツをするという、ダーツツアーでしたね」

Y「僕はドラクエです。ちょうど9がブームだと思うんですけど、あえて5をやってます(笑)」

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■SEAMO
ホームページ:http://www.seamo.jp/

 今年のトリはSOFFetとのコラボレーションもあった塾長ことSEAMO。インタビューで特別な夜にしますと語っていたが、予想を超える特別な夜だった。ルパン・ザ・ファイヤーで始まったステージは、テンションが最高潮に達した観客を引き連れ、中盤に向けて一気に加速した。お待ちかねの「あの人」も登場しコアなファンは倒れそうなほどの勢いでステージを煽っている。そして、ドラマはやはり終盤だ。ラストの曲は「Continue」だった。「続く」と言われれば続きが気になるのはあたりまえだ。木製のジェットコースターが軋みそうなアンコール。エンディングは「マタアイマショウ」なんと憎い演出だろう。本当に特別な夜になった。

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<インタビュー>
Q.今年の夏の野外はこの城島から始まると聞きましたが、SEAMOさんにとっての野外ライブとは?
 「雨が降ったり、暑かったり…。野外となるとやはり天候にも左右されるもの。でも、そういう気候や空気をお客さんと一緒に体感できるのが野外の醍醐味でもありますよね。屋内のイベントやライブでは生まれない感動が生まれる、それが野外の魅力だと思いますね。開放的にもなるしね!! 屋内で照明を背にしてするライブももちろん楽しいけど、青空や星空の下でするライブは、やっぱり気持ちがよくって、気分もアガります!」

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Q.他のアーティストとのコラボレーションも多いSEAMOさんですが、今回のように多くのアーティストと関わるときの思いは?
 「そうですね。今回なんかは僕がトリをとらさせてもらうということで、やっぱり気合いは入りますよね。バシッとキメてそのイベントをまとめたいなっていう気持ちは働きますね。また、今回の形とはちょっと違う、ロックフェスや対バン形式のようなたくさんのアーティストが参加するイベントだと、自分の足跡や印象を残したい、そんな思いが強くなりますね」

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Q.宮崎のファンへメッセージをお願いできますか?

 「宮崎は前回のツアーで行ったのですが、気候的にも、街的にも、そしてライブの手ごたえもすごい合った場所でした。だから、ぜひ次の全国ツアーでもお会いできればと思っています。シングルやアルバムも早いうちにまた作って、みんなにお聴かせしたいなと思っていますので、楽しみにしていてください!」

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終演後・・・

 この曲しかない!といえるSEAMOの「マタアイマショウ」で終演した今年の「JUPITER音楽祭」。10周年という記念の年ににふさわしいスペシャルなステージの連続であっという間に時間が過ぎていきました。終演後にはライブペイントの後、ステージ飾られていた「TOW FACE」が出口の所に設置され帰路につくお客さんは改めて近くで見たり、写真を撮ったりしていました。

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 夏の城島高原といえばナイト営業!観覧車からの眺めはとても幻想的!都会の遊園地と違い、高原で周辺に灯りがないので、ふわぁ〜と空に浮かんだ遊園地にいるような気分になります!

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来年も城島で またあいましょう!

投稿者 blogpawanavi : 11:27 | コメント (0)

2009年10月05日

Duo Live Tour 2009 [ 自主企画ライブ ]

◆心を揺さぶるブラジル音楽がここにある

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 2009年9月10日(木)、日向市文化交流センター小ホールにて、日向商工会議所青年部主催によるライブイベント『Duo Live Tour 2009』が開催されました。
 この日ステージに立ったのは、イベントのフライヤーに描かれた「心を揺さぶるブラジル音楽がここにある」というキャッチコピーからもわかるように、”盲目のブラジル人シンガーソングライター”として世界的に注目を集めている、Gladston Galliza [グラストン・ガリッツァ]さんと、日本を代表するグローバルパーカッショニスト、ヤヒロトモヒロ [八尋知洋]さんの二人!
 まさに絵に描いたような夢の顔合わせを間近で見れるとあって、会場にはたくさんのブラジル音楽ファンが集まりました。
(レポート:松田秀人)

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▲左:グラストン・ガリッツァ(gu,vo) 右:八尋知洋(per)


会場:日向市文化交流センター小ホール
開催日:2009年9月10日(木)
主催:日向商工会議所青年部

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◆プロフィール!

※プロフィール画像及び文章はフライヤーより抜粋。

盲目のブラジル人シンガーソングライター
◆Gladston Galliza [グラストン・ガリッツァ]
(Guitar , Vocal)
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1967年ブラジル・Minas Gerais州Ouro Preto生まれ。9歳からギターを弾き始め、Minas de Gerais Federal UniversityのConservatoryで音楽理論を学ぶ。
1989年、Rio de Janeiroに移り、数々の音楽コンクールに出場。また、セッション・ギタリスト、アレンジャー、プロデューサーとしての活動を続けながら、自身のコンサートを積極的に行っている。本人によるバイオでは、もっとも影響を受けたアーティストに、Toninho Horta、Milton Nasciment、Antonio Carlos jobinの3人をあげている。
1994年、Cesar Nascimentoとのコラボレーションでファーストアルバム”Viver Voce”を発表。

グローバルパーカッショニスト
◆ヤヒロトモヒロ [八尋知洋]
(Percussin)
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1961年東京に生まれる。少年時代の10年間をスペイン領カナリア諸島で過ごし、地元のラテンロックバンドでドラム・パーカッションを始める。
1980年帰国後、上智大学入学。学生時代に青山のサンバクラブ「プラッサオンゼ」でハウスバンドとして演奏中にスピック&スパンのリーダー吉田和雄に見出されプロデビュー。
現在のレギュラー活動としては、GAIA CUATRO、坂田明YOSHI!、室内楽団 八向山、スピック&スパン、ネルビオ、Os Amarelos、鬼武みゆきトリオ、ユビクトス、金子飛鳥ユニット、おるケスタ・デ・4・ピエサス、JAWANGO TRIO、アフリカンパーカッションユニット「ソフィケルギ」、中村善郎(vo,g)やタイロン橋本(vo,g)とのDUO等、国内外で活躍中。

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◆会場風景

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 会場には、日本では発売されていないインディペンデントレーベルから発表された”グラストン・ガリッツァ”さんのレアなアルバムも販売されていました。

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☆寺尾代表あいさつ
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「今回私たちは、日向商工会議所青年部の事業の一環としてこのライブイベントを開催する運びとなりました。日向商工会議所青年部では、日頃より音楽文化事業及び、経済・教育などのキャリア事業を行っておりますが、人口6万5千人弱のこの日向市において、特に音楽文化というテーマを事業化し継続していくのは大変難しいことではありますが、年に1度でも、2度でも、私たちに出来る限り頑張って続けていきたいと考えております。今日、ここで演奏をしてくださるスペシャルゲストの”グラストン・ガリッツァ”氏は、先ほど皆様にお渡しいたしましたフライヤーのプロフィールにも記載されてありますように、全盲のシンガーソングライターです。そんなことから彼ならではの独特の視点でとらえた世界を音楽にのせて、普段我々が感じることのできない感性を体感させてくれることと思っております。そしてもう一人、昨年もこのイベントに参加(GAIA CUATROにて出演)いただきました世界的パーカッショニストのヤヒロトモヒロ氏の演奏にもぜひご注目いただきたいと思います。皆様の目の前にセットされている打楽器の数々をご覧になっていただければわかると思いますが、これほどの打楽器を即興で自在に操れるアーティストも稀だと思います。今日は心ゆくまでお楽しみください」

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◆ライブ風景

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 ヤヒロトモヒロさんのソロから始まった今回のライブ。体全体を使ってくり出される様々な打楽器の音は、どう考えてもたったひとりで演奏しているとは思えない厚みがあり、まるでいきなりサンバカーニバルの会場にでも足を踏み入れたような錯覚に陥ってしまいます。

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 なにより凄いのは、ただ単に勢いや流れ、手癖で手数を入れているのではなく、打楽器ごとの音色と特質が聞いている側にわかりやすく演出されているから、非常に聞きやすく、それでいて信じられなほどの厚みがあるということです。この演奏を実現するには、体の各パーツがそれぞれに意思をもって独自に稼働していなければ不可能でしょうね……。

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 やがてサンバ・ボサノバをベースにした心地よいメロディーが会場に流れると、どこからともなくグラストン・ガリッツァさんの歌声が聞こえ、会場からは大きな拍手が鳴り響きました。

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 その楽しげなメロディーやリズムとは裏腹な甘く切なげな歌声に、盲目ゆえの大胆さと、自分の歌声を探るような繊細さの両方を兼ね備えた独特なギター奏法が加わり、さらにヤヒロトモヒロさんの演奏が静かにヒートアップしてくると、会場全体が二人の魂がぶつかりあうソウル空間に変貌。ファン達に濃厚なエネルギーを放出しはじめました。

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☆ヤヒロトモヒロ ライブMC1

----- あいさつ -----

「今日はこんなにたくさんの方々にお越しいただき本当にありがとうございます。実行委員会の皆様には同イベントで昨年もお世話になり、今年もまたこうして声をかけてくださったことを感謝しております。普段は後ろでポコポコ叩いているだけの私ですので、こうしてメインでご挨拶するのがとても苦手で、演奏している時はドキドキしないのですが、今はもの凄くドキドキしています(笑)。先ほどまで裏で何を話そうか?とあれこれ考えていたのですが、今、頭が真っ白になってしまいました。すいません(笑)」
 
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☆ヤヒロトモヒロ ライブMC2

----- グラストン・ガリッツァについて -----

「まあ、私のことはさておきご紹介させていただきます。隣にいるのが僕の素晴らしい音楽パートナー”グラストン・ガリッツァ”です!(会場から大きな拍手)実はこうしたライブの時に『どうやって彼と知り合ったの?』とよく質問されるので、まずそのことについてお話をさせていただいたいと思います。昨年(2008年)は『ボサノバ誕生50周年』ということもあり、日本にもブラジルから”大御所”とよばれるアーティスト達が何人も来日しました。そうした背景の中でいくつかの大きなイベントも開催されたのですが、そのうちの一つのイベントを手がけるプロデューサーから『今日本には大御所達がたくさん来日しているけれど、それとは違う、まだあまり日本では知られていないユニークなアーティストはどこかにいませんか?そんな人がいれば、できれば一緒にツアーをしてもらいたいんですよ』と僕に連絡がありました。そこで思い当たったのが、僕が『GAIA CUATRO』でヨーロッパツアーをしている時に、現地のミュージシャン達に『ヨーロッパで活躍中のブラジル人アーティストを紹介してくれないか?』と尋ねてみたところ、『それなら今スペインに滞在中の”グラストン・ガリッツァ”しかいないね』と100人が100人ともに彼の名前をあげたのです。それには僕も驚いたから、早速彼の音楽を聴いたところ、とても素晴らしかったので『よかったら一緒に』と声をかけさせてもらいました」

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☆ヤヒロトモヒロ ライブMC3

----- ツアーについて -----

「さきほど『ボサノバ誕生50周年』というお話をいたしましたが、とはいえ、日本におけるブラジル音楽の認知度はまだまだ低いといえます。たとえどれだけ素晴らしい音楽内容と活動を行っていようが、世界的大御所ならともかく、これからというアーティストは、日本において想い描くような活動は中々できません。だからこうしたライブ企画に呼んでいただけるというのはとてもありがたいことなのです。にもかかわらず、さらに嬉しいのは、主催が『日向商工会議所青年部』という少々お固い響きのある団体にも関わらず『演奏曲目は全てそちらにお任せします』という事なので、今日はおもいっきり”グラストン・ガリッツァ”のオリジナル楽曲をお聞かせすることができます。何故こんな話をするかと言えば、こうした企画ではよく『”イパネマの娘”は絶対に演奏してくださいね』にはじまり、演奏曲目中数曲は有名な楽曲に時間を裂かねばならない事が多く、目的をもってツアーに出たはずが、大げさに表現すれば『リクエスト大会で終わってしまう』そんなこともあるからです(笑)。まあ活動の一部としてそれも必要なのは理解していますが、今回のツアーでは、出来る限り”グラストン・ガリッツァ”の楽曲を紹介したい気持ちが強いもので……。そんなことから、とにかくみなさんにとって今日は初めて耳にする楽曲ばかりだと思いますが、どれもとても素晴らしい音楽なので、たっぷりとお楽しみください。全18回あるツアーの中で、今夜は4回目にあたります。まだ始まったばかりのツアーですがよろしくお願いいたします」

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<アンコール>

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 最小限の音響と照明からなるシンプルなステージで、ありったけの人間力をぶつけあう二人のサウンドとパフォーマンスを生で体感していると、「本物の」「本場の」といった、巷にあふれるありきたりの表現を使うのがちょっと恥ずかしくなるような、そんな目に見えない魂の形を、耳だけでなく体全体で感じさせてくれる素敵な演奏でした。イベントのキャッチコピーに「心を揺さぶる」とありましたが、文字通り「乱暴なまでに揺さぶられた」といっても過言ではないくらいでした。

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<ライブ終了後>

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◆お疲れ様でした!

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▲スタッフ達と共に記念写真

 こうしたブラジル音楽というのは、ヤヒロトモヒロさんがMCでおっしゃっていたように、日本ではまだまだ認知度が低いのが現状だと思います。そのため、どこそこで今回のようなライブを見るということはできません。特に宮崎ともなれば、企画・開催もなかなかだと思われますが、なによりブラジル音楽が好きな人たちの呼びかけに答えて、全国ツアーの合間を利用し、九州は日向の地へ楽器を片手にふらりとやってきた、グラストン・ガリッツァさんと、ヤヒロトモヒロさんの揺るぎないスタンスからなるフットワークにはとにかく「感謝」のひとことです。できればまた来年もこの地で、地球的魂のサウンドを聴かせていただけたらと思います。

PS:取材にご協力いただきました出演者及び関係者の皆様、本当にありがとうございました。そしてお疲れさまでした。

 

投稿者 blogpawanavi : 13:20 | コメント (0)

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