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2007年04月21日

高千穂鉄道沿線住民の会〜東国原知事に陳情 [ グループ ]

 2005年9月6日の台風14号は宮崎県に甚大なる被害をもたらしました。県北でも当時、風光明媚な五ヶ瀬川沿いを走る鉄道として有名だった高千穂鉄道を直撃し、五ヶ瀬川の増水により北方町の第一五ヶ瀬川橋梁(川水流〜上崎間)、第二五ヶ瀬川橋梁(亀ヶ崎〜槙峰間)が流失、日之影駅周辺を始め多くの鉄路が流出、土砂に埋まってしまいました。2005年12月20日には、部分復旧を断念。2006年9月5日には国土交通省へ高千穂駅〜槇峰駅間の休止届と、槇峰駅〜延岡駅間の廃止届を提出。高千穂鉄道株式会社は経営を断念・・・未だに全区間不通となっています。 そして2007年4月10日午後14:00、「高千穂鉄道沿線住民の会」は、高千穂鉄道全線復旧を求めて、高千穂鉄道に関する陳情書、及び、高千穂鉄道全線復旧の願いが込められた署名(27,019名)を携えて宮崎県庁を訪れました。さらに知事会議室にて約15分間、東国原知事を前にし、高千穂鉄道に関する陳情を行ないました。その会議室には多くの報道関係者の姿が見られ、宮崎県におけるこの問題の大きさを表わしているようでもありました。また、会議のなかでは、高千穂鉄道沿線住民の会から、高千穂〜高森間の鉄道開通の案の説明もありました。
(レポート:藤木テツロー)

東国原知事に陳情 東国原知事に陳情
▲会場風景(左) 住民の声を聞く東国原知事(右)
千羽鶴 東国原知事に陳情
▲高千穂鉄道全区間復旧の願いをこめて折られた千羽鶴(左)

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◆2007年4月10日 宮崎県庁

東国原知事に陳情 東国原知事に陳情
東国原知事に陳情 東国原知事に陳情

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◆松本幸三さん(中央) 延岡市民の会
松本幸三さん
 今日は、高千穂から延岡までの高千穂鉄道、全線復旧を知事に陳情するために来ました。高千穂鉄道沿線住民の会に加えて、東京の「じっとしちょ連」「じっとしちょ連in日之影」、今日あらたに「ふるさと高千穂会」という宮崎の団体も参加してくれることになりました。これからは住民と行政が協力し合って高千穂鉄道を残していきたいですね。住民の足としてももちろんですし、古いものがだんだんと無くなっていく中、昔から『旅』イコール『鉄道』というイメージもあり、特に美しい自然の中を走る高千穂鉄道は、残していかなければならないと思いますね。

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◆斉藤拓由さん 元TR 運転士
斉藤拓由さん
 鉄道に対して何らかの形で動かんといかんと思ってですね。どっちにしても九月を区切りとして、廃止・存続という話になってるじゃないですか・・・。自分としてはどんな形であれ線路だけは剥がして欲しくないと思います。剥がしてしまったら終わりじゃないですか…。また、鉄路をつくりましょうっていっても、莫大な費用が掛かるから、おそらくそれは無理な話になってくると思いますしね…。だから、県とか国が線路だけでも剥がさんで、どんな形であれ残すっていう形にしてくれると嬉しいんですけど…。そういう意味も込めてこの活動に賛同していています。

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◆佐藤ケイ子さん 八戸区住民の会
佐藤ケイ子さん
 高千穂から槇峰までという話が出ていますが、私たちは高千穂から延岡まで鉄道が通ってもらわなければ困るんです。今のような状態では過疎化が進み、目に見えて子供が育てられない町になってしまいます。町に住む人は鉄道を毛細血管ぐらいにしか考えていないかもしれないけど、私たちにしてみれば、大動脈なんです。今やらなければ、町はこのまま終わってしまうんです。高千穂から延岡まで鉄道を通すのは署名してくれたみんなの願いなんです。赤字だから駄目だというのは違うんじゃないかなと思うんです。黒字にしていくために私たちもみんなで努力しますから、どうぞ宜しくお願いします。

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◆知事と住民の会代表とのやりとりの一部

知事と住民の会代表とのやりとり 知事と住民の会代表とのやりとり

知事
もし、鉄道を通すか?高速道路を通すか?二者択一どっちかを選べといわれたらどっちを選びますか?

住民
高速だったら、素通りしてしまうんですよね。やはり、途中下車できる鉄道が欲しいんですよ。

知事
延岡も熊本も高速道路が欲しいと言っているんですよ・・・。行政としては優先順位をつけて選択していかなければならないんです。モータリーゼーションはあと、100年は続きます。高千穂〜槇峰間はですね・・・神話トロッコ鉄道・・・彼らのやる気、手腕をこれからも見守っていかなければならないと思います。槇峰〜延岡間を開通させるとしたときに、流された二つの鉄橋を造るのにいくらぐらい必要だと思います?できれば私も鉄道は通したいですよ・・・。高千穂なくして宮崎の観光は無いですから・・・。その事についても選挙中から言ってきましたから。ですから代替案・アイデアを広く募って、そこで、高千穂・日之影の活性化を考えていかなければならないと思っています。基本的に私としては、地域住民の足としての代替案はやっぱりバスです。バス路線を充実せにゃいかんと思います。で、DMV/デュアル・モード・ビーグル(金属車輪とゴムタイヤをあわせ持った乗り物)の話をしたんですけど、試運転が始まっているんですよ。これに一回乗りにいこうかなと考えています。一台で十数人乗りなんですよ、これを2,3台繋げれば2000万円ちょいぐらいですから、これを柱にできればと考えています・・・。約束は出来ませんが、自分の中でイメージしているのはそういったものです。その費用をどこから持ってくるのか、財政の見直しを含めて、色んな視野で考えなければいかんと思っています。ただ、これが本当に出来ない場合。じゃあ、どういう代替案があるのかということを、我々宮崎のみんなで…、そして、僕が個人的に考えていかなければならないと思います。住民の方々の地域の足、地域の活性化、環境、色んな視野で多面的に考えていかなければならないというのが僕のスタンスです。

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◆高千穂鉄道に関する陳情書

 東国原宮崎県知事への高千穂鉄道に関する陳情書は、高千穂鉄道沿線住民の会を代表して、田邊代生さんから直接手渡されました。内容は下記のようなものです。

田邊代生さん

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宮崎県知事   東国原 英夫 殿

高千穂鉄道に関する 陳情書

 高千穂鉄道沿線住民の会は、「高千穂鉄道の全線復旧」「延岡から槇峰間の廃止撤回」を強く望んでおります。沿線住民の足とも言える高千穂線再開と、なおかつ「子供からお年寄りに至る交通弱者の足」とも言うべき環境にやさしい鉄道、観光資源として重要な鉄道の復旧を強くお願いしたく署名を添えて陳情いたします。

署名者数 27,019名

平成19年4月10日

高千穂鉄道沿線住民の会
高千穂山参会
高千穂商工会女性部
日之影中央区
八戸区住民の会
北方干支の会
延岡市民の会

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◆高千穂鉄道の問題

高千穂鉄道
▲2006年4月に撮影

 高千穂鉄道の問題は、高千穂鉄道沿線住民の地域の足としての問題と捉える一方、『観光立県宮崎』を標榜する宮崎県の観光に対する姿勢を問われている問題でもあります。宮崎県内でも最も多い、年間100万人を越える観光客が訪れる高千穂町と、宮崎県央、県西、県南をどう繋いで行くのか?実際の問題として、高千穂鉄道全区間不通により、個人客が激減している高千穂町を始めとする県北の観光をどう捉えているのかという問題があります。会議の中で高千穂鉄道沿線住民の会が提案した、高千穂〜高森間にしてみても、高森鉄道側は東国原知事が上げていた、DMV/デュアル・モード・ビーグル(金属車輪とゴムタイヤをあわせ持った乗り物)にいち早く着目し、熊本〜阿蘇〜高千穂間を結ぶ中九州を繋ぐ観光を視野に入れていると聞きます。「観光は点ではなく、線」という言葉もありますが、過疎化の進む町にだけ責任を転嫁するのではなく、県北と県央、県西、県南を結ぶ具体的な考えを示していくことが求められています。

高千穂鉄道
▲2006年4月に撮影

 別の問題としては、高千穂鉄道の鉄橋が流出した原因といわれている山と川の荒廃があります。林業の衰退とともに山は荒れ、道路の拡張のために山を削り、ダムに溜まった土砂は、五ヶ瀬川の川床を上げ、地域住民が不安に思う中で、2005年の台風14号による大雨により、五ヶ瀬川が氾濫し鉄橋は流出したのでした。単なる天災ということで片付けられる話ではありません。そして、この問題は鉄道と同じように放置され、さらに被害が大きくなることが懸念されています。地域住民からは「現場を見に来て下さい」という知事への声もありました。

投稿者 blogpawanavi : 2007年04月21日 23:51

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コメント

そのまんま東知事(あえてこう呼ばせてもらいます。)と、住民との問答を興味をもって読ませてもらいました。
 要は実現可能なかたちで、住民の足としての公共交通網の整備と観光地としての高千穂の観光をどう発展させるかということですが、その点でDMV車の発想は大変面白いと思います。従来型では復旧維持に数十億かかることでしょうし、赤字の解消も厳しいものがあるでしょう。鉄橋の復旧も高額な経費がかかると思います。
 現在、上崎をつなぐ橋もかかってますので、
DMVも導入を考えてカヴァーをはかり、ゆくゆくは、熊本の豊肥線への乗り入れ等も考えれば、効果は大となると思います。
 延岡の宮交バス路線も縮小・間引きされる中で、日向市なみに、市行政のバス路線の独自の運行とTRとの提携をDMV車導入ともつなげて考えていくと今後の面白い展開ができるんじゃないかな〜。

投稿者 中年のカトちゃん : 2007年04月22日 07:34

中年のカトちゃんさん、そうですね。
高森側と高千穂が強く繋がれば、延岡・日向にも遊びに来る人が多くなっていくでしょう。
九月には、一度なんらかの結論がでるでしょうが、前向きな考えの中での結論にならないものかと思います。

投稿者 テツロー : 2007年04月24日 22:16

知事、住民に優先順位を問うのはおかしいです。それは行政の仕事です。
TRの陳情に来た住民に高速とどちらが欲しいか聞けば、答えはわかってます。反対に「沿線の住民は高速はいらない」と誤解を招きます。
欲張りかもしれませんが、両方必要なんです。車に乗る人は道路の整備を望むし、車に乗れない人は格安の交通機関を望みます。

投稿者 沿線住民 : 2007年04月25日 09:02

沿線住民さん、知事が住民に、鉄道と高速道路のどちらが欲しいかと問うたのは、一つは住民側が高千穂−高森間の開通案を出したことに対して、宮崎県は両方を通す十分な資金がなく、優先順位をつけて進めていかなければならないということを住民側にも御理解して戴きたかった上での発言だと思います。

ただ、知事が「鉄橋を造るのにいくら掛かると思っているのですか?」と、住民に問う場面もありましたが、鉄橋が流された一番の理由は、山川の荒廃です。もちろん、各市町村の責任もありますが、県の責任も大きいはずです。

沿線住民さんが仰るとおり、行政の責任を抜きにして、住民側に鉄道、高速道路の優先順位、及び鉄橋を再建するのにかかる費用を問う姿勢には、住民側の「現場を見に来て下さい」という思いとの間に、現状において大きな隔たりがあるのを感じました。


投稿者 テツロー : 2007年04月26日 10:58

>高千穂鉄道の鉄橋が流出した原因といわれている山と川の荒廃があります。

ほんとの原因はここにあるのでしょうね。戦後日本の繁栄を支えるために田舎から人が出て行かなかったら九州を縦断する鉄道は作られていたでしょう。戦後日本の豊かさは田舎を切り捨てる。田舎から人を含めて収奪することで都市の豊かさが実現しました。そして、山河は荒れてしまっています。どんな未来を構想するかですね。観光だけでは無理な気もします。神話の里がどうあってほしいのかを都市に問うべきかも知れません。出て行った者たちに・・・。この国の神話の始まりのその地を捨て去るのかと・・・。

投稿者 お日様大好き : 2007年04月29日 23:12

お日様大好きさん、僕も数年前までは過疎化を自然現象のように思っていましたが、ある写真展をきっかけに、そうではないということに気がつきました。
この前、知人から聞いた話によるとドイツでは山村に暮らす農家の所得が保障されているとのこと、日本の支援制度とは全く違うそうです。
山村に人が残れば、都市の過密化も、地方の過疎化も、少子化も、食料自給の問題も、解決の一助になると思います。

観光で言えば、阿蘇を訪れる観光客数は年間1900万人、内230万人が宿泊客です。宮崎県内でもっとも観光客数が多いのが、高千穂町で100万人ほどです。(目安としてその1/10が宿泊客だといわれています)
阿蘇−高森(DMV)−高千穂−延岡−日向−宮崎。阿蘇方面から宮崎までの観光客の流れを作ることにおいて、高千穂鉄道は大いに有効だと考えられます。高千穂−延岡間だけではなく、県北・宮崎にとっての高千穂鉄道の重要性を前向きに検討して頂けたらと思いますが、そこが難しいようです。

最後に、神様は暮らしの中にいると思うのですが、暮らしを抜きにして神様を売り出しても、単なるキャラクターで終わってしまいます。神話の里・高千穂が神々の里として、健やかに暮らせる里であれば、また、人は戻ってくるのかもしれませんね。

投稿者 テツロー : 2007年05月01日 15:46

高千穂鉄道沿線住民の会の皆様、はじめまして。
 私達には、高千穂鉄道に大きな被害をあたえた同じ時期の台風で、浸食が進んだと判断された赤江浜に対して、コンクリートの塊を100mづつ、50m間隔で9基も、波打ち際に設置するとの工事が良しとされる判断がなされました。それも話し合う余裕も持たれずに…。その時も「今、ここにコンクリの塊よりも、高千穂や西諸の山が先じゃないか!親(国)から出たお金を違う事に使う事は、悪い事かもしれんけど、被災した現実は、もっと直視せんと」と、何度も県の土木に変更の抗議をしてきました。
 今回テツローさんから紹介されて、皆様の声を聞いて、海岸に使われたお金が、とても残念に思います。私達は、台風により崩れた道路が無くて、不便を強いられても、自然を第一に考えて欲しいと訴えましたが、このことは生活そのものではないので、皆様とは次元が違うと思います。しかし、戦後の日本が、誰が責任を負う事も明確では無いまま、人間の好き勝手にしてきた自然の祟りです。その被害が全て残った人に降りかかっている…。
 私達が今壊した自然は、後に残った人、子孫に降りかかる構図は、これからも変わりません。高千穂鉄道の大切な鉄橋を壊した、倒木まじりの土石流は、海岸にも甚大な被害が及びました。ダムに堆積した住民の方にはゴミの様な土砂も、海岸の特に砂浜にとっては、もっとも大切な資源です。根本的な解決を目指さずに、対処のみで工事されても、後にそれが何年かして新たな災害を生みます。県や国は、早く社会そのものの改革を目指し、改善して欲しいです。
 結論のない稚拙な文章ですみません。

投稿者 カミちゃん : 2007年05月14日 12:54

かみちゃんさん、コメントありがとうございます!
結論のない文章ではないし、とても気持ちが伝わってきました!
本当にかみちゃんさんの、言うとおりだと思います!

多くの人が、同じことを感じているのだと思います。特に、災害にあわれた方たちは、ある意味でいつかこうなると思っていたという人がほとんどなのではないでしょうか?

天災ではなく、人災だと思っている人がほとんどなのではないでしょうか?

そして、その現状は今も変わっていません。

根本的に取り組んでいかないといけないというのが、答えですよね。目先の利益に惑わされるのではなく、未来をみすえて取り組む必要があると思います。実際にそうして、活動されている方々もいらっしゃいますから、そういう方たちの意思を集約でいる場と作って、広げていくことも必要だと思います。

投稿者 テツロー : 2007年05月20日 10:38

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