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2007年04月02日

第11回宮崎県美術海外留学賞受賞〜村田晴子さん [ インタビュー ]

 四月に入りました!桜の花が満開ですね〜と思いきや、ふと顔を上げると、紺碧の空に桜吹雪が舞っています♪静かな冬もいよいよ終わり、本格的に春の到来です!みなさんもそれぞれの新しい環境の中で、希望に胸を躍らされていることではないでしょうか?さて新しい環境といえば、今回ご紹介する宮崎人は、この春からフランスはパリにあります「アカデミー・グラン・ショミエール」に留学することが決まっている宮崎の若き芸術家「村田晴子」さんです!村田さんは先日、『第11回宮崎県美術海外留学賞受賞』(宮崎日日新聞社主催)というとても素晴らしい賞を受賞されました。この賞は宮崎県の芸術振興に貢献できる人材育成を目指したもので、1996年から毎年、その年の受賞者が学ぶにふさわしい国・学校に受賞者を一年間派遣するというものです。そして今回受賞された村田さんは、これからパリへと旅立つわけですが、その前に今の心境も含めて、ご自身の作品のことなどを語って戴きました。ちなみに、村田さんは僕が手がけているフォトメッセージマガジン『日向時間』表紙を"四号続けて"描いてくれており、個人的にも大変お世話になっています。そんな事から今回の村田さんの受賞は、僕にとっても大変嬉しいものとなりました。
(レポート:藤木テツロー)

村田晴子さん 村田晴子さん
▲村田晴子さん(左) 第11回宮崎県美術海外留学賞受賞式の模様(右)

作品 作品
▲村田晴子さんの作品

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●村田晴子さんプロフィール

1981年 宮崎市生まれる
1999年 宮崎県立宮崎南高等学校卒業
2003年 宮崎大学教育文化学部生活文化課程芸術文化コース卒業
2005年 宮崎大学大学院教育学研究科美術教育専修終了
2006年 日向学院日章学園高等学校非常勤講師

このはな絵画教室 講師
フォトメッセージマガジン『日向時間』 表紙
2007年4月よりフランス・パリ アカデミー・グラン・ショミエール入学

村田晴子さん

<画歴>
2001年
第53回宮日総合美術展 特選 [宮崎県立美術館]
第55回二紀展 入選(〜06)[東京都美術館]
2002年
第28回宮崎県美術展 特選 [宮崎県立美術館]
第54回宮日総合美術展 特選 [宮崎県立美術館]
2003年
第29回宮崎県美術展 準特選 [宮崎県立美術館]
第5回雪梁舎フィレンツェ賞展 佳作 [雪梁舎美術館]
第55回宮日総合美術展 入選(〜04)[宮崎県立美術館]
2005年
第32回宮崎県美術展 入選 [宮崎県立美術館]
第25回西日本美術展 入選 [石橋美術館]
第7回雪梁舎フィレンツェ賞展 入選 [雪梁舎美術館]
倉敷現代アートビエンナーレ西日本 招待出品 [倉敷市美術館]
2006年
第15回英展 招待出品 [田川市美術館]
第8回春季二紀新人選抜展 出品 [東京銀座画廊・東京美術展]
第58回宮日総合美術展 奨励賞 [宮崎県立美術館]
2007年
第11回宮崎県美術海外留学賞 [宮崎日日新聞社]

村田晴子さん 村田晴子さん

[宮崎県美術海外留学賞]
趣旨:宮崎日日新聞社紙齢2万号記念と県民待望の宮崎県立美術館の完成を記念してこの賞を創設する。県内の芸術文化の振興に貢献できる人材育成を目指したもので、美術家や美術家を志している人など幅広い人々を対象とする。事業の内容 海外に1年間、1人を派遣する。このための渡航費や留学先での学費、滞在費、壮行会費などのほか、帰国後の報告展開催に関する費用を負担する。
(第11回宮崎県美術海外留学賞 村田晴子さん壮行会リーフレットより参照)

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●フランス留学直前インタビュー
    

テツ 『第11回宮崎県美術海外留学賞』受賞おめでとうございます。

村田さん ありがとうございます。

テツ この賞はご存知でしたか?

村田さん はい、知っていました。最近の受賞者が先輩だったり、後輩だったり、同級生だったり、すごく身近な人が受賞していたので、賞の存在も内容自体も知っていました。

村田さん

テツ 選ばれたときは、どういう気持ちでしたか?

村田さん すごい、びっくりしました。「そ、そうか〜!」と思いました(笑。 宮崎でずっと絵を描いてたし、チャンスはあると思っていたんだけど、全国の公募展での受賞歴が少なかったので、まだ遠い話だと思っていました。

テツ フランス行きは、すぐに決心されたのですか?

村田さん 選ばれたら行こうと思っていたから、最初に話しをさせてもらったときに「行きます!」って言いました。今までずっと大学で絵を描かせてもらってて、先生もいるし、一緒に描いている先輩とか後輩とかもいて、すごくいい環境でしか絵を描いたことがなかったけど、ずっと大学にいるわけにもいかもないし、これから一人で絵を描いていかなければいけないなと思っていたときに話がきたから、ちょうどいいなって思いました。

テツ 初めての一人暮らしがフランスで始まるということですが、不安はありませんか?

村田さん ちょっと前までは楽しみの方がすごい大きかったんですけど、出発まで一週間きったのを自覚しはじめてからは不安な毎日です…。一人で生活できるかな、大丈夫かな〜っていうのはあります…。

村田晴子さん

テツ 留学先のアカデミー・グラン・ショミエールはどういう学校なのでしょうか?

村田さん 学校はアトリエみたいな感じで、モデルさんがいるから好きなときに行ってデッサンをするっていう感じだそうです。フランスについては、「日本は親切すぎるからフランスでは自分で言いたいことをはっきりと主張していかないと何も進まないよ」と、昨年受賞された平野良光さんから、アドバイスを戴きました。

村田晴子さん
▲村田さんの隣が、昨年の受賞者、平野さん

テツ 村田さんは自分の意見をはっきり言うほうですか?また自分自身の性格をどう思います?

村田さん いや、言えないほうだし、そういう環境に置かれたことがないから…。性格は、ものすごく人に頼って生きているような気がします。

テツ フランスではどういうことが楽しみですか?

村田さん フランス中を行けるとこまでいってみたいし、ヨーロッパの違う国にも行ってみたいです。あと、(違う環境で)一人で絵を描くっていうのも楽しみです。

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テツ 今まで絵を描き続けてきて、その中で絵を続けることで悩んだりしたことはありませんか?

村田さん 就職した方がいいのかなとか…。大学を卒業する時も迷ったし、大学院を卒業する時も迷ったし、卒業してからも今の時期は毎年迷っています。ちゃんと就職して絵をやった方がいいのか、今のような非常勤という形で時間がある中で絵をやった方がいいのかとか…。一定期間、就職活動の間は絵を描くのを止めなければならないのかなとか、そういうのも悩みます。

テツ 村田さんの周りでも、様々な環境の中で絵を描き続けている人がいると思いますが、止めてしまう人も多いのでしょうか・・・?

村田さん はい、止めた人もいるけど、就職しながら描いている人もいて…、そういう人の絵には迫力があるなと思います。働きながら、それでも描くっていうところで、ちょっと負けてるような気もします。

村田さん

テツ 言葉で表わすのは難しいと思うのですが、あえて村田さんの絵を言葉で表現するとどういう絵だといえますか?

村田さん 具象絵画(抽象絵画の逆、具体的な対象物を描いた絵画のこと)なんだけど、う〜ん…、現実の世界を写実的にそのまま描いているんじゃないと思う…。

テツ どういう気持ちで描いているのですか?

村田さん 自分のイメージをどうやって自分が納得する形で表わすかっていうのをずっと考えてて、そういう絵を描きたいというのがあって・・・。しっかりとしたこういう絵を描きたいっていうイメージがあるわけではないけど・・・。観た時に ‘‘自分が考えてる気持ち‘‘になるような絵を描きたいというのがあります。今まで描いてきたのは人の気配や存在感とかなんですけど、自分のやりたいのは例えばテツロー君を‘‘きれいに描く‘‘という方法ではないと思ってて…、上手くいえないけどそんな感じです。

テツ 絵は幼い頃から描いているのですか?

村田さん 絵は好きなだけでした。習ったりはあんまりしていません。幼稚園のときから、好きだった気がします。幼稚園でも家にいるときでも、よく描いていました。デッサンを勉強しないと大学を受験できないから高校二年生の夏に美術部に入りました。後は授業でする程度かな〜。

テツ いつ頃から本格的な活動をしたい思ったのですか?

村田さん 中学生のときに思いました。でも、小学校の頃からフランダースの犬にでてくる美術学校に憧れていました。本で読んで美術学校ってかっこいいな〜と思ってずっといきたいと思ってました(笑。

作品

テツ 村田さんが考える絵の楽しさって何ですか?

村田さん 最初が真っ白いからどういう絵を描くのも、どこにどう線を引くのも全部自分で自由に出来る。描いている時間が楽しいですよね。もちろん楽しいときだけじゃなくて、きついときもあるんだけど…。描けないとか、つかれたとか。でも、大学で研究室に入って卒業するときに止めたくないなと思ったのは、楽しいからで、他のものではないと思いました。

テツ 出来上がった自身の作品をみて、どういうふうに思いますか?

村田さん 「わ〜変なの!」と思うこともあるし、「良く描いたな」って思うこともあります。

テツ 大体百号の絵を仕上げるのには、どれくらいの日数がかかるのですか?

村田さん 平均したら一ヶ月ちょっとだと思うけど、いつも二枚ぐらい同時進行で描くことが多いです。公募展に出品するっていうのを自分で決めているんですけど、公募展って大体二点セットで出すんです。

テツ 色んな賞を獲っていますね。宮美展とか、二年連続で特選を受賞していますね。

村田さん 最初に出して、一番良い賞を獲っちゃったので、びっくりしました。

テツ 宮崎の自然や暮らしは、村田さんの絵に影響していると思いますか?

村田さん う〜ん、そうだな〜…。そうだろうな〜とは思います。自分の絵はすごく素朴な絵だなと思います。東京とか、思いっきり美術の学校で勉強した人の絵をみると強いな〜とか思うこともあるし、私の性格なのかもしれないんだけど、あんまり激しい色使いで主張する方ではないなと思います。

村田さん

テツ ところで、海は好きですか?

村田さん 海?海好きです!

テツ 村田さんの絵にある単純な線とかは、水平線なのかなと思いました。

村田さん すっきりしているのはそうかもしれません。描いているときに水平線を意識することはあります。

テツ 絵はずっと描いていきたいですか?

村田さん ずっと描いていきたいです。止めたくはないなと思っているけど、でも、止めても別に悪くはないなとも思っています。

テツ 今までは『存在』や『気配』をテーマに描いてきましたが、これからはどういうテーマで描きたいですか?

村田さん あんまり変わらないとは思うんだけど、何をこれから先のテーマにするかはわかりません。今は特に変えるつもりもありません。

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テツ 最後の話題になりますが、村田さんには「おめでとう」だけでなく、ちゃんとお礼を言わなければなりませんでした・・・。『日向時間』の表紙を描いてくれてありがとうございました。

村田さん いいえ〜こっちこそ〜。

村田さん

テツ 『日向時間』の表紙のような「絵と写真のコラージュ」という作品づくりを今までもしていたのですか?

村田さん コラージュは授業でやったぐらいで、作品づくりとしてはやったことはなかったです。

テツ やってみて、どうでしたか?

村田さん う〜ん。これは、やっぱり普通の自分の作品じゃないから、『日向時間』の内容にあわせてとか、テツロー君のイメージもあるし、そういうとこは難しかったです。

村田さん

テツ 一番最初が大変でした?

村田さん 一番最初もすごい悩んだけど、イメージができてから仕上げまでは早かったです。後の方が大変だった(笑。毎回これでいいのかというのが不安で苦しかったけど、冬号とかではやっと楽しむ余裕が出来ました。良い経験になりました!

テツ ありがとうございます。『日向時間』も着実に広がっていってるので、もっと広められるように僕も頑張りますが、やはり、なんといっても楽しみなのは、フランス留学を終えて帰国した一年後の村田さんです♪いったいどんな風に変わっているのかな〜・・・。

村田さん そうですね〜、どうなっているかわからないけど・・・でも、あんまり変わらないと思います(笑。

テツ 今日は出発前のお忙しい中、インタビューにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。フランスでの生活を楽しんできてください! 

村田さん

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●テツローまとめ

 インタビューさせて戴いた中で特に印象的だったのは、「絵は好きですか?」という問いに対して、「好きです!」と何の迷いもなく答えてくれた事です。そして、村田さんが「絵を描く喜び」を実感しているということがとても羨ましいと思いました。自分の事を振り返ってみても、迷わずに答えられるものって何だろう・・・?と考えてしまいます。村田さんにとって、パリの「アカデミー・グラン・ショミエール」へ留学することは大きな楽しみだということでありますが、、一方では初めての一人暮らしが言葉の通じない異国の地であることや、その後も続くであろう絵を続けていくために必要な環境のことなど、目の前にある現実に対しての村田さんが抱えている不安も見うけられました。しかし、今回の賞は、画家・村田晴子が描き続けた実績を評価されての事であり、そして留学に関しても、村田さん自身が今までとは違う環境を欲し、もっと深く絵画の世界に飛び込みたいと感じていたからこそ実現したのだと思います。私には絵に対する知識だとか、職業としての画家の生活などについては詳しくありませんが、自分が好きなことに対してしっかりと向き合っている人をみると応援したくなります。だからこそ、村田さんには、好きなことを感じるままにやって欲しいな〜と思います。きっと、そういう人がたくさんいれば、もっと世の中が明るくなるのではと思います。そんなことから村田さんにはフランスでの一年間を、思いっきり楽しんできてもらいたいですね!さて、僕も怠けてないで頑張らなければ!それでは村田さん、一年後にお会いするのを楽しみにしています!元気に、「いってらっしゃ〜い!」

投稿者 blogpawanavi : 2007年04月02日 20:05

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