”ものづくり”を通しての”人づくり”
延岡工業高等学校 情報技術科 課題研究発表会

05/02/02更新

2005/01/25 宮崎県立延岡工業高等学校にて(延岡市)
 過去にも何度か取材をさせていただきました”延岡工業高等学校、情報技術化、課題研究発表会”が、今年も1月25日に延岡工業内・情報技術科第一ブースで開催されました。日々進化をとげていく最先端技術の中でも、特にゲームソフト、実用ソフト、コンピューターグラフィックスといったものを扱うためのコンピューター関連技術は、かなりの速度で進化をとげ、またそれらを作成するのに必要となるソフトもわかりやすく、そして安価になってきているため、高校生でもアイデア次第で、大人が驚くような作品を作ったりします。こちら延工・情報技術科もそうした最新のコンピューター技術に興味をもっている子供達がたくさんいます。そして今年3月に卒業を控えた3年生達が、高校生活の集大成として、今まで取り組んできた課題を下級生や来賓が見守る中、各グループ(個人研究もありました)ごとに発表していくのが課題研究発表会。
 ”ものづくり”を通して学ぶことは非常に多いはず!根気よく研究を重ねながらも挫折を乗り越える精神力が必要だったり、それが形となった時の感動はもちろんのことですが、完成を目指して”もの”だけに向かっているのではなく、グループ内の人間関係や、研究を支えてくれる人達との交流など、そちらの方は”もの”としてはのこらずとも、なかなか実生活では経験できない大変重要な経験が出来ると思います。
 そんな試行錯誤をくりかえした結果うまれる自分の分身?といっても過言ではない思い入れたっぷりの”もの達”を、今日は様々な出来事をあらためて思い出しながら、またはハプニング時の模様などを、生徒達が熱〜く語ってくれました。
 1年生・2年生は、今日の3年生の研究をよく観察して、来年からの自分の研究に役立ててください。との”大迫昭洋学校長”からのあいさつで学科研究発表会がはじまりました。
延岡工業高等学校ホームページ

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課題研究とは?
課題研究とは・・・(パンフレットより抜粋)
 3年生になると、週2時間「課題研究」という教科に取り組みます。情報技術科では、この課題研究を3年間で習得した知識や技術の集大成と位置付け、ものづくりに取り組んでいます。
 年度当初に、グループや研究テーマを生徒が自由に決め、あくまで生徒主導で研究をすすめていきます。担当職員はアドバイザーとして、生徒の自主的な研究をサポートしています。
 ゲームソフトや実用ソフト、コンピューターグラフィックスといったソフトウェアに関する作品及び、コンピュータで自動制御されるロボットや機械などを製作しています。
 また、「作品として完成させたものを、みんなに発表して研究が終わる」という形をとっていますので、各班の発表用プレゼンテーションにも力が入っています。
 こうしてできた作品やプレゼンテーションは、最後に卒業CDとして、1枚のCDに納められます。この卒業CDは例年3年生の有志の手によって、宅習期間を利用して製作され、卒業式の日に配られます。もちろん今年も製作予定です。
 ものづくりを通して、完成させた達成感、班員と協力して築いた友情、そしてつくることの大変さを実感し、ものに対する感謝の気持ちを胸に3年生は巣立っていきます。
LEGO MINDSTORMSによるロボット製作
「プロジェクトLEGO」
重黒木周作 戸高里梓 橋本大貴
製作者コメント
 LEGOマインドストームを使ってロボット対戦ゲームを作成しました。画面上でやるゲームとは違った楽しさを存分にお楽しみください。
Shadeによる3Dアニメーションの作成
「月9」
田熊崇明 岩切祥吾
製作者コメント
 この作品はShadeという3DCG作成ソフトを使用し名作野球ゲームの主人公パワプロ君を中心とした青春ドラマです。
VBによるパズルゲームの作成
「16パズル」
岡田清香
製作者コメント
 16ピースのパズルを制限時間内に組み立てます。終わらないときは最初からやり直しになります。ランキングや通信対戦モードもあるので遊んでみてください。
C++とDirectによる3Dシューティングゲームの作成
「Fighting Falcon」
河野 剛 椎葉 稔 木本旭彦
製作者コメント
 戦闘機を操縦し、目標を機銃で破壊していく3Dシューティングゲームです。プレイ中、オープニングムービーなど、Light Waveで作成したCGを最大限に活かしました。
VBによる幼児教育ソフトの作成
「みんなでポンっ!!」
神崎美穂 甲斐絢美 石川亜由美
製作者コメント
 この作品は、3〜5歳の子どもが楽しく簡単に遊びながら学べる幼児教育ソフトです。ミニゲームなどもあるので親子で楽しんでください。
FLASHによるゲームの作成
「GAME OF FLASH 2005」
甲斐竜二 児崎宏幸
製作者コメント
 シューティング、ブロック崩し、クイズ、おみくじの4つのゲームが楽しめる作品です。キャラクターなどのオブジェクトはすべてマウスで描きました。
クレーンゲーム機の製作
「大漁☆大漁」
柳幸太郎 赤木正樹 山本恭朗 米良 眸
製作者コメント
 ゲームセンターにある、お菓子をすくうクレーンゲームを忠実に再現しました。制御には実習で学んだH8マイコンを使っています。あなたはお菓子を何個とれるかな?
VBによる楽譜入力&移調ソフトの作成
「イ長調♪」
新名 俊
製作者コメント
 簡単な楽譜入力機能をもち、どんな調からどんな調にでも移調可能で音楽の幅が広がります。
Light Waveによる3Dアニメーションの作成
「WING WITH WIND」
甲斐耕平
製作者コメント
 Light Waveを使って3Dアニメーションを作成しました。時間(とき)の流れをテーマに、色々な時間の感じ方を表現してみました。
来賓代表として延工電気科卒業生の高田さんよりコメント総評が!
高田さん(電気科卒業)総評
 4年前にも拝見させていただきましたが、ソフトの力だけとは思えないほど、レベルが上がっていますね。そしてなによりみなさんの発表する姿勢がすばらしかったです。
 仕事としての”ものづくり”でもかならず製品を多くの人に利用してもらう前にプレゼンテーションというものがあります。、
 このプレゼンテーションというのが非常に大切です。自分がどういうものを作ったのかという部分をしっかり人に伝えることができるというのは重要なんです。その部分が出来ていたというのは、今後社会にでる上で非常に強みになります。”ものづくり”を通し、出来上がった作品を評価するだけでなく、そのプロセスを体験することこそが、実社会につながる意味のある事だと思います。今日は来てよかったと思います。
”ものづくり”を通しての”人づくり”
 どうでしたか?ユニークなものから実用的なものまで様々な作品がありましたが、発表を見る限り、どの作品も、人が利用する上で、うれしい機能が用意されており、単にメカを見せたいとか、グラフィックを見せたいという自己満足的なものでなく、ちゃんとその先に”人”が見えているところなど、常に人ありきの”ものづくり”というのをアドバイザーとなる先生方がしっかり指導されているのがよくわかりました。また製作段階のスナップ画像をプレゼンテーションに織り込む生徒さんが多く、それがまた面白いカットが多く、生徒さん達の悪戦苦闘ぶりが手に取るようにわかりました。”ものづくり”を通しての”人づくり”というのは、特に今回のような工業系の学校ならではの授業だと思います。さらに、研究材料を選ぶ際に、「先輩達の研究に影響されて」という意見が多かったですが、今回も3年生達が、会場にいる下級生達に向けて「僕達の研究を参考に、もっと発展させ、さらにいいものを作ってください」との言葉が、学生ながら「さすがエンジニアの卵」といった感じで印象的でした。
 延工情報処理科のみなさん、そして職員のみなさん、まる一日大変お疲れ様でした。
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