Bakery&Cafe 亀のパン


投稿:2012.06.05
【南阿蘇エリア】 【グルメ】 【カフェ】 【パン・ドーナツ】 【テイクアウト】 【観光スポット】

石窯で焼き上げる自家製無添加パンと、あか牛100%の特製バーガーやタルティーヌ、本格的なエスプレッソなどのカフェが同時に楽しめる新感覚ベーカリー『Bakery&Cafe 亀のパン』!

亀のぱん・店内イメージ

 今回のグルメレポートは、大自然に囲まれた阿蘇郡の清らかな水と、地元でとれた食材を中心に、素材そのものの味を丁寧に引き出した生地を九州でもめずらしい「巨大なスペイン製の石窯」で焼き上げる手作りパン工房『Bakery&Cafe亀のパン』をご紹介致します。

亀のぱん・石窯イメージ亀のぱん・カフェメニューイメージ

 2012年12月にリニューアルオープンし、自家製無添加パンの販売だけでなく、自慢の「あか牛100%パティ」を使用した特製バーガーやタルティーヌ、ホットケーキや本格コーヒーが楽しめるカフェスペースも新設。ますます多くの「パン好き」の人気を集める店舗の魅力と、オーナーご夫妻のこだわりを取材して来ました。
(レポート:中本望美)

Bakery&Cafe 亀のパン

住所:熊本県阿蘇郡高森町高森2195-10
電話:0967-63-0003(FAX同じ)
営業時間:9:00~18:00(カフェは10:00以降)
定休日:水曜日
URL:http://blog.livedoor.jp/rommy17069/

 

亀のパン~道案内

 南阿蘇郡高森町の国道325号線『高森』交差点近くにある、大きな黒い看板から山の方面へ小道を入ります。高千穂から熊本(阿蘇)方面に向かうと右側、熊本から高千穂方面に向かうと左側にあります。

南阿蘇郡高森町の国道325号線「高森交差点」亀のパン・看板

 

亀のパン〜周辺マップ

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店舗紹介

亀のパン・店舗外観

 店舗前に広い駐車場を完備しているので、大きな車でも出入りが楽!また、屋根の頂上に「パン」と書かれた看板が設置され、国道を車で通る方へ向けて、とてもわかり易く表示されています。

亀のパン・店舗外観亀のパン・駐車場

 中に入ると、店内を明るく爽やかなに演出した、青と白の壁紙のコントラストがとても印象的。店内には、小麦粉やバターの香りがふんわりと漂っており、広いスペースにさまざまな種類のパンがずらりと並べられ、すぐ横にはカフェスペースがあります。

亀のパン・店内亀のぱん・店内イメージ

亀のぱん・店内イメージ亀のぱん・店内カフェスペースイメージ

 

希少な「スペイン製の巨大石窯」で焼き上げる!

亀のパン・スペイン製の巨大石窯

 耐熱レンガ・穴あきレンガなどのさまざまな種類のレンガを、約3000個組み合わせた巨大な石窯。成形した後では店舗に入らない為、材料を店内に持ち込んでから造り上げたのだそうです。

亀のパン・石窯焼きパン亀のパン・マキ

 お店の外には、いつも大量の薪が常備されています(右)。燃料に薪をつかうので、温度調節に細心の注意が必要ですが、それだけに、薪から火をおこした熱は蓄熱性が高く、遠赤外線効果が優れているので、他ではマネ出来ない「ふっくら感」を生み出す事ができるのです。

亀のパン・石窯亀のパン・石窯

 

おすすめのパンのご紹介!

自家製天然酵母で長時間発酵。じっくりと『熟成』させたパンの感触は、まるで羽毛布団のよう♪

 巨大なスペイン製石窯だけでなく、パンのふっくら感を生み出している要素は、パンの原料そのもの。小麦粉をはじめ、綿実油、大分産の濃い卵、そして阿蘇郡の大自然の恵みである良質な水といった厳選されたものばかりを、自家製の天然酵母でじっくりと長時間かけて発酵させます。そうしてたどりついた芳醇な味わいは、まるで食材がゆっくり育ち、「食べごろ」を向かえた『完熟』と呼べる領域!生地を自慢の石窯で焼く事で、羽毛布団のように、ぎゅっとつぶしてもじんわりと空気を吸い込んで膨れ上がるほどのふかふか感と、「引き」と呼ばれる繊維の伸びが格段に強く引き出すのだとか!そんな『完熟パン』の中から、おすすめをピックアップしてご紹介します♪

亀のパン・松岡宏美さん(右)

▲おすすめのパンを紹介して頂いた松岡宏美さん

 

パン・オ・レザン 1個590円 ハーフ300円

亀のパン パン・オ・レザン亀のパン パン・オ・レザン

▲『亀のパン』が誇るふかふか完熟パンに、レーズンをたっぷりと練り込んだ一番人気商品!石窯で焼き上げた特徴のパリッとした外皮と、ふかふかの柔らかい中身とアクセントになるレーズンのコンビネーションは、食べ始めると手を止めさせません!このパンを求めて遠方からわざわざ足を運ぶリピーターが続出♪人の顔ほどの大きさですが、お年の方でも、ペロッと食べきってしまうそうですよ!

 

よもぎあんぱん 160円

亀のパン・よもぎあんぱん亀のパン・よもぎぱん

▲地元で芽吹いたばかりの青々とした新芽を、丁寧にすり潰した自家製ペーストを練り込んだ緑あざやかな季節限定品!パンを割るだけで、新緑の息吹を乗せた春の風が吹き抜けるように、よもぎの香りが高く昇ります。中には、アクを丁寧に取り除かれた渋みの無い上品な甘さの北海道十勝あずき100%あんこがぎっしり!トングで持ちあげるだけでずっしり感が伝わりますよ!

 

メロンパン 130円

亀のパン・メロンパン亀のパン・メロンパン

▲パンの「ふち」ギリギリまで覆ったビスケット生地に作業の丁寧さが伺えます!サックリとしたビスケットの食感と、亀のパンの特徴のフカフカの弾力を併せ持つ上に、さらりとした口溶けが印象的。ビスケット生地もパン生地も甘さがグッと控えられているので、食べた後のベタつきやもたつきがありません☆

 

きんぴらぱん 160円

亀のパン・きんぴらぱんかめのぱん・きんぴらぱん

▲手作りのきんぴらを包み、タルタルソースをトッピングした食事系パン。ピリ辛でしっかりとした味付けのきんぴらが素朴なパンにベストマッチ!タルタルソースのまろやかさがきんぴらとパンを一体にまとめながら、最後にソースの酸味で「和」への偏りを抑えつつ、パン本来の旨味を損なわない絶妙なバランスを演出!

 

亀のパン・松岡宏美さん(右)

 2012年12月のリニューアルと同時に、パンの粉の配合も変更してさらに「ふかふか感」と「引き」に磨きがかけられています。保存料を使わず、既成品に頼らず、「安心・安全」にこだわるだけでなく、「おいしさ」を常に追求し続けて、今もなお進化している『亀のぱん』では、さらにバリエーションが豊かにラインナップされています☆

 

その他のパン

 基本の食パンからお惣菜パン、菓子パンなどのアレンジパンまで、幅広いジャンルをそろえつつ、近年、子どもに増加傾向のある卵や牛乳、小麦アレルギーの方のために、アレルゲンのないパンも常備されています♪

亀のパン パン・オ・ショコラ亀のパン・セミハード

▲パン・オ・ショコラ 1個690円 ハーフ350円(左)
  中のふんわり生地に上質なチョコがぎっしり!あまりのおいしさに、こっそり独占して食べたくなるかもしれません♪
▲セミハード 1個590円 ハーフ300円(右)
 米粉の生地に刻んだくるみをまぜこんでいます。薄くスライスしてチーズを乗せればおつまみにもなりますよ!

 

亀のパン・バゲッド亀のパン・酒種食パン

▲バゲッド 240円(左)
 皮はパリッと焼き上がり、中にはフランスパンのおいしさの秘密である「気泡」が多く現れています!これも上質な水を使うからこそ!
▲酒種食パン 300円(1本 900円 ハーフ450円)(右)
 自家製酒種で長時間発酵させたもっちり食感が特徴の食パン。軽くトーストするともちもち感がいっそう強くなります♪

 

亀のパン・ベーコンチーズ亀のパン・オニオンチーズブレッド

▲ベーコンチーズ 1個500円 ハーフ250円(左)
 フランスパン生地でベーコンとチーズを包んだずっしり豪快な食事系パン。レンジやトースターで温めると、具材のおいしさが引き立ちます!
▲オニオンチーズブレッド 1個440円 ハーフ220円(右)
 やわらかい生地にベーコンを忍ばせ、オニオンとチーズをたっぷりトッピング。こちらも温めるとチーズとオニオンがとろけ、さらに甘みが増しますよ♪

 

亀のパン・くるみぱん亀のパン・ロングソーセージ

▲くるみパン 350円(左)
 ライ麦パンにくるみとレーズンが入っています。スライスすると、生地の目にクルミとレーズンがびっしりと詰まっているのが分かります!
▲ロングソーセージ200円(右)
 フランスパンに長いソーセージをつつんだ形が見た目にも楽しく、子どもにも人気。ビールのおともにもぴったりです☆

 

亀のパン・ブロッコリーベーコンチーズ亀のパン・カマンベールハース

▲ブロッコリーベーコンチーズ200円(左)
 とても相性の良いブロッコリーとベーコン、さらにチーズも一緒になった食事系パンの定番!ランチとして購入される方も多いのだとか。
▲カマンベールハース 260円(右)
 ほんのりと甘みのある米粉のパンに、サイコロ状のカマンベールチーズがごろごろと詰まっています!チーズ好きにはたまりません♪

 

亀のパン・直焼きパン亀のパン・フォカッチャピザ

▲直焼きパン 170円(左)
 キメが細かくやさしい食感と、あきのこないシンプルさが魅力☆そのままでも、ジャムなどの味の濃い素材と合わせても楽しめます♪常用パンにぜひ!
▲フォカッチャピザ 200円(右)
 イタリア料理でよく知られる平たいパン「フォカッチャ」に、自家製トマトソース、ソーセージやいろいろな野菜をあふれんばかりにトッピング!

 

亀のパン・きのこマヨ焼き亀のパン・じゃがまる

▲きのこマヨ焼き 160円(左)
 数種のきのこだけでなく、オニオンとベーコンも入って具がたっぷり!マヨネーズとスパイスで整えた味は、大人も子どもにも人気があります♪
▲じゃがまる 160円(右)
 じゃがいもを「丸ごと」ではなく、茹でてマッシュし、炒めたタマネギとベーコンを合わせ、まるい形にして閉じ込めているので想像以上の食べやすさに驚愕!

 

亀のパン・メープルラウンド亀のぱん・チェリーデニッシュ

▲メープルラウンド 350円(左)
 ベーカリーだけでなくスーパーなどでもよく見かけるようになったメープルラウンドも、これほど多数の筋が現れ、「シロップを惜しみなく使った」と一目で分かるものはこちらだけ!
▲チェリーデニッシュ 170円(右)
 手間ひまかけて数十層も重ねた「自家製デニッシュ」におどろきを隠せません!チェリーや自家製カスタードクリームとジャムと混ざり合ってバターの風味が豊かに漂います♪

 

亀のパン・アップルパイ亀のパン・クランベリークリームチーズ

▲アップルパイ 180円(左)
 デニッシュと同じく、オーナー自慢の自家製パイ生地にカスタードクリームとリンゴをあふれるほど包んだ、さくさくしっとり食感のアップルパイ♪
▲クランベリークリームチーズ 160円(右)
 クランベリーとクリームチーズという相性抜群コンビ!ひとくち一口噛み締めながら丁寧に食べたくなるようなおいしさです!

 

亀のパン・明太フランス亀のパン・ハニーフランス

▲明太フランス 160円(左)
 予想以上に明太子のピリっとした辛さが生きているので大人好みかもしれません!ビールや焼酎との相性は抜群ですよ☆
▲ハニーフランス 160円(右)
 はちみつの甘さとバターのコクが絡み合ってキャラメルのような濃厚さ!シンプルなフランス生地が持つ粉の風味や塩味がいっそう際立って感じられます☆

 

亀のパン・チーズスネーク亀のパン・栗あんぱん

▲チーズスネーク 130円(左)
 クリームチーズを練り込んで砂糖をまぶしたスイーツ系パン。砂糖の甘さとチーズのまったりした口当たりがまるでチーズケーキのようです☆
▲栗あんぱん 160円(右)
 和風パンの中でも根強い人気!栗の甘さがしっかりと生きたあんこと惜しげ無くまぶした胡麻の風味が、どこかなつかしい気持ちにさせてくれます。

 

2012年12月リニューアル後に新登場の注目ラインナップ☆

亀のぱん・ブルーベリータルト亀のぱん・ストロベリータルト

▲ブルーベリータルト 1カット200円(左) ストロベリータルト 1カット200円(右)

亀のぱん・ラスク亀のぱん・ドーナツ

▲ホワイトチョコラスク 1つ40円(左) ドーナツ 1つ150円(右)

亀のぱん・クランベリークリームチーズ亀のぱん・アップルシナモンロール

▲クランベリークリームチーズ 160円(左) アップルシナモンロール 200円(右)

亀のぱん・五色豆ぱん亀のぱん・カマンベールハース

▲五色豆ぱん 160円(左) カマンベールハース 160円(右)

亀のぱん・いちじくスコーン亀のぱん・スイートポテトデニッシュ

▲いちじくスコーン 140円(左) スイートポテトデニッシュ 100円(右)

亀のぱん・キッシュ亀のぱん・ベイクドケーキ

▲Today’s Quiche(本日のキッシュ) 1ピース220円 (左)
(画像はサーモン・ポテト・長ネギのキッシュ)
▲Today’s Bakedcake(今日のベイクドケーキ)(右)
(チョコいちじく・宇治抹茶と豆)

 

カフェメニュー紹介☆

亀のぱん・アボカドとエビのトルティーヤ亀のぱん・ミートソースのトルティーヤ

 2013年2月より、新メニューとして自慢の自家製バゲットを土台にした『タルティーヌ』が2種類登場!ドリンクメニューを一緒にオーダーすると、『セット価格』で値引きされるという、うれしいサービスも合わせてスタートしました!(ドリンクへのこだわりは後記参照。)

海老とアボカドのタルティーヌ(スープ付き)650円

亀のぱん・アボカドとエビのトルティーヤ

 ほどよい塩加減に茹でられた海老とアボカドのゴールドコンビのトルティーヤは、具材の多さに圧倒されてしまいます!酸味の効いたドレッシングがバゲットに染みこんで、サクっとじゅわっとする食感のリズムがいっそう食を進めてくれます。

自家製チリミートソースのタルティーヌ(スープ付き)650円
亀のぱん・自家製ミートソースのトルティーヤ

 とろとろに煮こまれた濃厚な自家製ミートソースにロングウインナーが合わさって、よりジューシーさが増しています!雪のようにふわふわとすりおろされた高品質なグラナパダーノチーズがまろやかさをプラス。ほんのりピリ辛ですが、子どもたちにも人気です!

その他のメニュー例
アボカドチーズバーガーセット 950円

亀のパンCafe・メニュー亀のパンCafe・牛100%パティ

亀のパンCafe・アボカドチーズバーガーセット

 あか牛100%パティは臭みがなく、溢れだす肉汁に感嘆の声をあげてしまいそうです。まるでステーキを食べているかのような貫禄!そのパティの強さをそっと支える役目として、バンズは石臼挽きされたミネラルたっぷりの全粒粉と自家製酵母、カロリーを抑える為に卵と牛乳を使用せずに粉の香りと味をいかした素朴さを追求。バンズとパティが相乗効果でお互いを高め、アボカドと濃厚なチェダーチーズの抜群なコンビネーションで、バーガーをさらにランクアップ!バンズ・パティ・その他の具材がそれぞれ素材のポテンシャルが最大に引き出されているので、余計なソースを合わせる必要がなく、意外な軽さを生み出しています♪

その他のバーガーメニュー

・ハンバーガー 800yen
・チーズバーガー (チェダーor モッツァレラ) 850yen
・エッグバーガー 850yen
・ベーコンチーズバーガー 1000yen
・テリヤキバーガー 850yen
・アボカドチーズバーガー 950yen
・スパイシーチリバーガー 900yen
・アボカドテリヤキバーガー 950yen
・グリルドチキンバーガー 850yen
その他、全20種類のハンバーガーメニューがあります。

 

ベリーベリーパンケーキ 800円

亀のパンCafe・ベリーパンケーキ

 パンケーキファンあこがれの、オリジナルパンケーキ4枚重ね!外はふんわり、中はしっとりとした食感で、市販や一般的に味わうものより遥かに甘さが控えられています。ブルーベリージャムは、契約農家から仕入れた新鮮なもので作った無添加でやさしい甘さの自家製ジャム。たっぷりめのメープルシロップでよりいっそう大きな贅沢感を感じます。友人やカップルと分け合って食べるのもおススメですよ☆

亀のパンCafe・ベリーベリーパンケーキ

その他のパンケーキメニュー

・オリジナルバターミルクパンケーキ 650yen
・キャラメルバナナパンケーキ 800yen
・チョコバナナパンケーキ 800yen

コーヒーとラテは『本格』にこだわる!!

エスプレッソ発祥の本場であるイタリアから世界中のバリスタが愛する『La Marzocco』のエスプレッソマシーンを直輸入!

亀のパンCafe・『La Marzocco』のエスプレッソマシーン

 おいしさの証拠である「黄金のクレマ」がしっかり!

亀のパンCfe・『La Marzocco』のエスプレッソマシーン亀のパンCfe・『La Marzocco』のエスプレッソマシーン

キャラメルラテ 330円

亀のパンCafe・キャラメルラテ

亀のパンCafe・キャラメルラテ亀のパンCafe・キャラメルラテ

 エスプレッソマシーンで抽出した豆の成分やコクが凝縮した上質なエスプレッソと、甘いキャラメルをブレンドしたキャラメルラテは女性も男性にも大人気!

その他のドリンクメニュー

・オーガニックコーヒー 250円
・カフェラテ 300円
・カフェモカ 330円
・ヘーゼルナッツラテ 330円
・紅茶、ジュース 200円

インタビュー~オーナー 松岡大輔さん

『やっぱりここが一番ね』と言って通ってくれるお客様の言葉を胸に、添加物を使わず、体に優しい素材のみを使用し、一つひとつ心を込めて大切に手作りしています』

亀のパン・オーナー松岡大輔さん

 

 Q:オープンまでの経緯を教えてください。

「13年前に違う方がにオープンされていたお店を両親が引き受け、11年ほど前に私が受け継ぎ現在に至っています。実は以前、アメリカ留学を経て東京でサラリーマンをしていたのですが、結婚を機に帰郷し、パン職人になることを決めました」

Q:パン職人の修行を始めた頃の感想を聞かせて下さい。

「も う、それは『大変』のひと言につきますね!最初はサラリーマン時代とは全く違う時間のサイクルに体が慣れず苦労しました。パン製造はコネから発酵し、焼き 上げるまでに相当な時間を要するので、遅くとも朝4時にはスタートしなければ、商品を店頭に並べる事ができないのです……。とりあえず、作業工程 が体にしみ込むまでが体力的に大変でした。10年以上過ぎた現在は、早朝の準備から次の仕込みまでの一連の作業は私が筆頭になって運営し、販売から配達な どを含める全ての流れが私のライフワークになっています」

Q:入り口横にある大きな石窯が特に印象的なのですが、パン作りに対するコンセプトを教えてください。

「添 加物を使わずに体に安心な素材を選び、おそうざいや菓子パンの具材はソースも含めて全て『自家製』です。また、『自分たちが買って喜ぶパン』をイメージし て、『あんこたっぷり』や『具材があふれる」というような、自分が理想とする味や形を実現するために、『パンづくりは惜しみなく!』を基本にしています。 また石窯に関してはすごく目立つので、焼き上がりの違いなどをよく聞かれるのですが、もちろん当店独特のコシのあるふかふか感を演出するために、薪で火を 興すスペイン製の大きな石窯は不可欠といえます。しかし、その前になんと言っても、生地の取り扱いが最重要だと思っています。パン生地は日々の気温や湿度 で微妙に変化してしまうので、焼く前の『生地そのものの仕上がり』には特に神経を使っています。大きな石窯で焼けばなんでも美味しく焼けそう!というイ メージが一般的かもしれませんが、逆にいい生地はとことん良く、悪い生地は悪さが目立つのもこの石窯の特徴なのです。阿蘇の恵みである地下水や無添加素材 の持ち味を最大限活かすために、粉の配合から焼き上がりまでの作業工程の全てが『おいしさの要』だと認識しています。常に心がけていることといえば、『一 つひとつを丁寧に、大切に!』しかありませんね」

 

亀のパン・オーナー 松岡大輔さん

 

Q:ちなみに新しいメニューはどのような基準で考案しているのですか?

「地 元の大自然で育った、新鮮で栄養と味が濃く表れる、旬の素材を取り入れるという事です。4月、5月は芽吹いたばかりのよもぎの新芽をつかった『よもぎパ ン』。夏には採れたてのブルーベリーやトマト、秋には栗やりんごなどを使い、加工が必要なものは手作業で風味を損なわないようして、季節のパンを登場させ ています。また、お客様から『こんなパンがほしい』というリクエストやアイディアをいただき、試作を重ねて、自分が納得するようなオリジナルスタイルに噛 み砕き販売に至る場合もあります」

Q:今後の目標がありましたら教えて下さい。

「自 家製酵母の長時間発酵やパンにマッチしたトッピングを、無添加で手作りすることなど、時間も手間もかかりますが、その工程を簡素化すれば絶対に今のおいし さを生み出すことは出来ません。だからこそ、一つひとつの作業を丁寧に続ける事こそが、今の自分にするべき事だと考えています。それが、一口で感動しても らえるようなパンになったり、さまざまな店舗を食べたパン好きの方から『やっぱりここが一番ね』と言って頂けたりする理由だと思います。今後もお客様のこ とを考え、手をぬかずコツコツと継続するのみです」

ご協力ありがとうございました♪

阿蘇の大地が育んだ自然の恵みを大切にし、その思いをこめて手作りされた『Bakery&Cafe亀のパン』。オーナーを始め、スタッフ全員の「美味しいものをつくりたい!」という妥協しない精神と努力が、噛みしめるごとに、身体だけでなく心にも強く響いてくるような、こだわりのパンの数々でした。

亀のパン・イメージ

 


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