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2008年03月11日

ジャンパー [ 劇場/洋画/SF ]

原題:JUMPER
(2008年/米 1時間28分 カラー) 
20世紀フォックス映画
監督:ダグ・リーマン
原作:スティーヴン・グールド
製作:ルーカス・フォスター
出演:ヘイデン・クリステンセン 、レイチェル・ビルソン、
   サミュエル・L・ジャクソン 、ダイアン・レイン

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■パワナビ松田 レビュー (劇場にて鑑賞)

評価:★★☆☆☆

 デヴィッド・ライス(ヘイデン・クリステンセン)は何処にでもいる普通の15歳の高校生。しかし幼い頃、さる事情から母は家を出ていってしまい、それ以来、父との二人暮らしを余儀なくされる。いつしか母の失踪により、年々変わり果てていく父との関係には深い溝が出来てしまった。そんなある日、同級生との些細な喧嘩がきっかけとなりジャンパー(瞬間移動/テレポーテーション)としての能力をはっきりと認識するデヴィッド。信じられないような力を授かったデヴィッドは父の元を離れ、一人ニューヨークで暮らす事を決心する。ところが新生活をはじめるにも資金が必要。15歳の少年では中々まとまったお金を手に入れるのが難しい。そこで思いついたのが大手銀行の金庫室にジャンプすることだった・・・。はじめは銀行強盗の仕事?もうまく運び、リッチでスリリングな生活を満喫するデヴィッドだったが、やがて、世界中に散らばっているジャンパー達を「危険な存在」として葬り去ることを目的とした組織「パラディン」のリーダー、ローランド(サミュエル・L・ジャクソン)に存在を悟られ、デヴィッドの生活は「逃亡」へと一変する。彼の行く先々に現れるローランドとその一味。「パラディン」のやり方には容赦がない。一度は嫌で飛び出してしまった故郷だが、初恋の人ミリー(レイチェル・ビルソン)が、そして父親の身に危険がせまっている。そんな彼の目の前に現れたのは先輩ジャンパーのグリフィン(ジェイミー・ベル)。二人は「パラディン」との戦いに決着をつけるため、ローマ、エジプト、東京、etc、世界各国をジャンプしまくる!

 アイデアは面白い。まさに「透明人間」なみのワクワク感がある。とにかく主人公のデヴィッド・ライス(ヘイデン・クリステンセン)は、一度行ったことがあるか見たことがある場所へならジャンプ(瞬間移動/テレポーテーション)できる特別な力を持つ存在である。「もし自分そんな能力を・・・」と考えれば、いいことから悪いことまで、想像は限りなく広がるのは言うまでもない。世界旅行から彼女の部屋、果ては銀行の金庫室まで・・・。夢というか願望というか、それら全てをデヴィッドが視覚的に叶えてくれる。

 この映画「ジャンパー」は、スティーヴン・グールド原作のSF小説「ジャンパー / 跳ぶ少年」を、「ボーン・アイデンティティー」「Mr.&Mrs. スミス」を手がけたダグ・リーマンが監督を務め、「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(2002年)」「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(2005年)」でアナキン・スカイウォーカー(ダース・ベイダー)役を演じたヘイデン・クリステンセンが主人公のデヴィッド・ライスを演じている。脇を固めるのは、ジャンパーの抹殺を目的とする組織「パラディン」のリーダー役に、サミュエル・L・ジャクソン。また、デヴィッドの母親役としてダイアン・レインが出演している。サミュエル・L・ジャクソンは迫力の白髪で存在感をアピール。そして40代にはアイドル的存在だったダイアン・レインも42歳になり、すっかり母親役が板についた。デヴィッドの幼馴染、ミリー・ハリーズをレイチェル・ビルソンという若手女優が演じているが、女優としてのキャリアはスタートしたばかりのよう。私は始めてみる顔だったが、アメリカの青春TVドラマからそのまま飛び出して来たような印象をうけた。重みは無いが日本人にはうけそうな顔つきだと思われる。ちなみに現在ヘイデン・クリステンセンと交際中だとか・・。

 内容に関しては、上記のようにアイデアは面白く、CGを駆使した映像も迫力がある。たとえば以前ではアニメーションでしか表現できなかったような、瞬間移動時に出来る建物のゆがみやヒビ、そして今までは省略されていたような質量の表現など・・・。それら全てが漫画チックではなく、リアリティをもって表現されている。ところが、主人公デヴィッド・ライス(ヘイデン・クリステンセン)に、今ひとつ・・・いやふたつ・・・ほど人間的な魅力を感じない。空間を飛び越えることができるジャンパーとその存在を知るもの達が過去から存在し、抗争を繰り返していたり、ジャンプ能力そのもが遺伝によるもので、感情をコントロールすることによってジャンプ精度を高める事ができたり、さらに動かす事が可能なものなら一緒にジャンプできるなど、これだけの素材があれば、子どもでもワクワクのストーリーがイメージできる。中でもジャンパーが空間移動した直後にできる、時間と空間の裂け目「ジャンプスカー」の存在は、ストーリーをスリリングにさせ、さらにジャンパー同士の戦いは、世界中を飛び回りながら派手なアクションを展開する。作品をバラバラにすれば、かなりイメージを膨らます事ができるのに、主人公を通しひとつの物語になると、魅力が半減してしまうからもったいない・・・。まったくもって、子どもの欲望を映像化しただけのように映ってしまうのだ。それは何故か?肝心の主人公が単に能力を垂れ流すだけの存在になってしまい、多くの経験をまったく人生に活かす事ができないからだ。まるでオートマ免許を取り立ての人に、レーシングカーを渡すようなものである。「何処にでもいる若者」と言ってしまえばそれまでだし、物語のはじまりはそれでいいのだが、しかしそこは特殊な能力を授かったものなのだから、物語後半では、人間的に大きく成長していなければ面白くない。ところが、まったくもってこの主人公は最後まで自分勝手でおバカなまま。途中に先輩ジャンパーが登場したりするのだが、こちらも似たりよったりの存在・・・。まあ、ありがちな設定だが、彼らを導く師匠のような存在が皆無だっただけに、物語にまったく深みがなく、ただただハイスピードな展開と、高度なCGだけが印象にのこってしまう。どうやら、ヘイデン・クリステンセンは、「スター・ウォーズ」でのアナキン・スカイウォーカー同様に、直ぐに感情に流され、心を成長させる術をしらないようだ(彼自身は別として)。もしかしたら、大いなる力を持つのに適さない人物なのかもしれない(苦笑)。ただ今の若者の目から見れば、それがクールととれるのかもしれないので、愚痴っぽい部分は、あくまでも40代のオヤジの意見として受け止めてもらいたい。

 上映時間が1時間28分、しかもハイテンポ。さらにアメリカ、ヨーロッパ、日本をはじめ世界中を一瞬で行き来するので、トイレの事などまったく忘れ、一息で観ることが可能である。ある意味、時間つぶしにはもってこいの作品かもしれない。

投稿者 blogpawanavi : 2008年03月11日 09:01

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コメント

ジャンパー見ました。

まったく同じ意見です。何かこう、いまひとつ物足りないというか。

能力に目覚める、戦う、終わる。みたいな。

内容にもっと肉付けがあってもいいような…。でもハイスピード感、CGはすごかったですね!

投稿者 テリーマン : 2008年03月11日 15:03

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