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2007年11月12日

ボーン・アルティメイタム  [ 劇場/洋画/アクション ]

■タイトル ボーン・アルティメイタム
■監督 ポール・グリーングラス
■出演 マット・デイモン 、 ジュリア・スタイルズ 、 ジョーン・アレン
■作品詳細 シネマセントラル延岡作品情報へ

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シネマレビュー↓
※評価は5点が最高です!点数間隔は0.5点です。(平均が3点)
※コメントはあくまでも主観に満ち溢れていますのでよろしくお願いします。

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パワナビ松田 (評価:4点)

 シリーズ3作目にして「完結」となる「ボーン・アルティメイタム」。この作品では、今まで追われる立場であった主人公ジェイソン・ボーンが、ついにCIAの陰謀の確信に触れ、謎に包まれていたの過去の全貌を知るや、いつの間にか追う立場となり、壮絶なクライマックスを迎える。

 前々作、前作の感想では、緊迫感やテンポのよさはあったものの、あくまでも私が個人的に「マット・デイモンが主人公のイメージに合わない」と、中々点数的な評価を上げなかったのだが、さすがに3作目ともなれば、マット・デイモンがそれらしく見えてきた・・・。まあ、やっと慣れてきたところで完結というわけだが、振り返れば、私としては1作目から3作目にかけて0.5点づつ点数が上がっているのが面白くもある・・・。特にこの手のアクション作品は、有名作品を含め、1作目が面白くても、続編からは1作目の緊張感が続かず、荒削りでド派手なだけ(PRだけが拡大)、結局内容がスカスカで尻すぼみになるのが当たり前と思っていたが、このシリーズは違った。特にCGや仕掛けのみが大げさになりがちなアクションシーンや追跡シーン、またはクライマックスにありがちな主人公と敵役のツーショットバトルなどはく、さらにありえないヘリコプターやジェット戦闘機へのダイブといった、いかにもTVCMに使われそうな派手なだけの見せ場らしきものは無いが、かといって、まるっきり地味なだけでなく、まるで朝のNHK教育テレビでやっている「ピタゴラスイッチ」のオープニングとエンディングのような計算された動きの気持ちよさプラス、リアルな臨場感に加え、これまたありがちなヒップホップやロックンロールとは180度違った、切れのいいスタイリッシュな16ビートを聞いているような独特のリズム感は最近のアクション作品では見ることができない。

 1作目の「ボーン・アイデンティティ」の監督を務めたダグ・リーマンは、2作目にあたる「ボーン・スプレマシー」から製作総指揮となり、監督には新たにジャーナリストとしてのキャリアを持ち、ドキュメンタリー作品などを手がけていたポール・グリーングラスを起用したことで、シリーズならではの重厚で深みのある緊張感と、アメリカナイズされない雰囲気を最後まで貫き通すことができたように思える。かといって決して暗く重いだけではない、切れ味も抜群である。とにかくダグ・リーマンのエンターテイメント性とポール・グリーングラスのリアリティがバランスよく融合されているのは見ていて気持ちがいい。たとえばそれは監督を交代した2作目「ボーン・スプレマシー」以後、ダグ・リーマンはボーンのイメージとはまったく逆の、コミカルで派手なエンターテイメントアクション作品「Mr.&Mrs. スミス」(ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー)を手がけ、逆にポール・グリーングラスは、9.11をテーマにしたドキュメンタリータッチの作品「ユナイテッド93 」(コーリイ・ジョンソン 、 デニー・ディロン)の監督及び脚本を担当していることからも伺える。そして、この最新作「ボーン・アルティメイタム」では、2作目同様、製作総指揮をダグ・リーマン、監督をポール・グリーングラスが行い、二人が再び手を組むことにより、路線を変えず、さらにこだわり度をパワーアップさせ、サスペンス要素とアクションを巧みに織り交ぜ、要所要所にエンターテイメント性をちりばめ、シリーズならではの個性的な雰囲気を造りあげ、作品の質をしっかりと保っている。

 なんといってもスカッとするのは、最近マンネリ気味のアメリカアクション作品とはまったく異なる部分だろう。マッチョ専門キャラも出てこなければ、ギンギンギラギラなクラブや嘘くさいマフィア、意味のない東洋人、黒スーツ&サングラス軍団もなし・・・。逆にヨーロッパの大都市ですら、いかにも大都市的なアングルではなく、普通の日常をとらえ、ド派手なヒップホップやロックミュージックを使う代わりに、街の騒音や効果音を自然にタイミングよく使っている。そのあたりの臨場感はポール・グリーングラスならではと言ったところ。だからといって、何度も言っているように、ただ単に地味なだけでなく、よくよく見ればCIAの方々も意外とやりすぎぐらいに活発に動いているし、部分的にはかなり大胆なカーチェイスや追走劇を強引にやらせるあたりの思い切りのよさはダグ・リーマンのカラーかもしれない。そのため、リアリティのみを追求しすぎると、突っ込みたくなる場面もやや緩和される。まったく同じ事をメル・ギブソンとダニー・グローヴァーがロサンジェルスを舞台にやってしまえば、たんに馬鹿げたお笑いになってしまうが、このシリーズは作品全体に一環したテンションがあるため、最後まで脱線しそうで脱線しない・・・。それがそのままいい意味でのらしさに繋がっていると思うので、あえてそこを突っ込む気にはならないのだ。回を増し、観賞している側がシリーズのルールに慣れるごとに面白さが増してくるのは、アクション系の作品にしては根っこがしっかりしているからに他ならない。似たように独特の雰囲気をもつ「レオン」などのように1話完結ではなかった分、作品のテンションを保つのは大変だったと思うが、見事に最後まで貫いた。ただ、慣れてきたとはいえ、例の"ゆれまくる画面"についてはかなり好き嫌いが分かれるところだろう・・。この作品でも、当然それは受け継がれている・・・。しかし、作品を見ればわかるが、単にアクションシーンだけの演出として行っているわけではないので、私としては作品の個性として受け止めようと思う。さて皆さんはいかがだろう?ただ全体を通しては、ストーリー的な部分での物足りなさを少々感じてしまうが、ある陰謀に巻き込まれた主人公の記憶をたどる物語としては、クライマックスに向けて徐々に緊張感も高まり、しっかりと着地できたと思う。

 近年はいかにもといったギラギラのアクション大作ばかりで、この「ボーンシリーズ」のように大人が楽しめるハードボイルド・アクションが少ないことから、終わってみれば、この作品には大いに楽しませてもらったようである。冒頭で書いたように、私も前々作、前作の感想時は、やれマット・デイモンが気に入らないだとか、暗殺者達の習性や日常の演出にいまひとつパンチがきいていない・・・などと好き放題書いていたが、最後までシリーズとしての緊張感を持続させ、見事に完結させた事に関しては素晴らしいと思う。最後に一言・・・「ボーンさん、ごめんなさい」。 

PS:1作目、2作目の復習は忘れずにしておいたほうが、何倍も楽しめます。


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パワナビ甲斐 (評価:4.5点)

  第三作目となった「ジェイソン・ボーン」シリーズ。今回のタイトルは「ボーン・アルティメイタム」。”最後通達”という意味があるそうです。そう、今回はボーンがCIAに最後の喧嘩をしかけます。そうかくと、一見ただの復讐劇に見えますが、この復讐劇?はシリーズの最初から通して展開されて来たボーンの記憶を辿る旅なのでもあります。そして、その中でまるで機械のように任務を遂行して来たボーンが、人として、罪悪感に目覚め、その罪悪感と戦いながらも自分のルーツを辿るべくひたすら戦い続けます。そのボーン演じるマット・デイモンの演技、アクションは「オーシャンズ12」とはまるで別人です。

 この映画はとにかく、緊迫感のある場面描写といかにもなCGを使わないスピード感のあるアクション!場所はいろんな所を飛び回りますが、登場人物というか主要人物は少なく良い意味で狭い範囲の物語なのでストーリーもつかみやすくすんなりと映画の世界に入り込んでいけます。カメラワークや場面カットも嫌らしさが無くドキドキ感や臨場感を醸し出していると思います。とくにCIAが使っている現場中継用の手持ちカメラからの映像や、監視カメラからの映像、さらにスコープから覗く映像などなど・・・真新しい技法では無いにしてもとっても効果的です。そして、シナリオというか、ボーンが取る行動などが本当によく考えられているなと思います。生身のアクションだけでなく、それほどのハイテク機器も使わず、知恵、知識と経験でバッタバッタ相手を倒します。現場至上主義万歳って感じですね。もちろん「それじゃCIAまぬけすぎるだろ!ありえん」というところもありますが、これまでさんざんギリギリのところで修羅場をくぐり抜けて来る所をみせられているだけになぜかすんなりと受け入れてしまうんですね。そこが緊張した映画のなかでホット域が抜ける笑うポイントだったりもするんですが・・・。

 今回が完結という事で、ボーン自身も全て思い出したと言ってますし、一連の黒幕も捕まりましたし納得のいく終わり方ではありましたが、ここ最近では「ちゃんと映画らしいシリーズ物」だったので終わってしまうのはちょっと寂しい気がします。ボーンには「お咎めなし」だとは思いますが、一人の人間としてはこの世にいない人のはずなので「この先どうやって生きて行くんだろう」ととても気になるところではあります
が、続きが見たいと言っても新たに組織に入りでもしない限り、戦う相手もいませんし・・・平和に暮らしてほしい物です。もし、1.2作目を見てない方はぜひそれらを見てから鑑賞する事をオススメします!自分も1.2見直します・・・

投稿者 blogpawanavi : 2007年11月12日 12:15

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