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2006年06月12日

THE WINDS OF GOD 〜 零のかなたへ&KAMIKAZE [ 劇場/邦/ヒューマン ]

■あのTHE WINDS OF GODが全編英語で海外向け映画に!
■昨年に続き10月22日(日)宮崎公演が決定!

 今井雅之(作・演出・主演)の「THE WINDS OF GOD 〜零のかなたへ〜」の宮崎公演が昨年に続き10月22日(日)宮崎県立芸術劇場・演劇ホールにて行われる。さらに、全編英語で米国向けに製作された「THE WINDS OF GOD - KAMIKAZE -」も今秋(詳細は後日)宮崎にて上映予定だ。そんな中、2006年5月26日(金)、作品プロモーションのため、映画では監督・主演を務めた今井雅之さんが来宮した。今回のパワナビシネマコーナーでは、映画「THE WINDS OF GOD - KAMIKAZE -」の話題を中心に今井雅之さんの共同記者会見でのインタビューや宮崎公演(舞台)情報などを合わせてご紹介する。
レポート:松田秀人
(取材協力:ガクオンユニティフェイス エルカンパニー

映画のワンシーン 映画のワンシーン
(▲映画のワンシーン 画像提供:エルカンパニー)

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●参考ホームページおよびレポート

■THE WINDS OF GOD 公式ホームページ(エルカンパニー)↓
http://www.ceres.dti.ne.jp/~elle-co/

■今井雅之インタビュー(2005年パワナビ)↓
http://www.pawanavi.com/human/2005/thewindsofgod/index.htm

■THE WINDS OF GOD 〜零のかなたへ〜 宮崎公演レポ(2005年パワナビ)↓
http://www.pawanavi.com/topics/2005/08/17/index.htm

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●THE WINDS OF GOD 〜零のかなたへ〜(舞台)

舞台 舞台
(▲昨年の宮崎公演の模様 撮影:パワナビ)

※作品詳細は昨年の宮崎公演レポートをごらんください↓
http://www.pawanavi.com/topics/2005/08/17/index.htm

■宮崎公演 (只今チケット発売中!)
開催日時 :10月22日(日)
開場 17:00 開演 17:30
開催場所 : 宮崎県立芸術劇場(演劇ホール)
http://www.miyazaki-ac.jp/
全席指定 ¥5,800
★ローソンチケット : TEL 0570-084-008 (Lコード:86895)
★チケットぴあ : TEL 0570-02-9999/9966 (Pコード:369−194)
各地域のプレイガイドはこちらをご覧ください
大分、熊本公演などの詳細はこちら↓
http://www.gakuon.co.jp/2006/wog/index.html
チケット取り扱い・お問い合わせは「ガクオンユニティフェイス」まで↓
http://www.gakuon.co.jp/main/

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●THE WINDS OF GOD - KAMIKAZE - (映画)
※今秋、宮崎公開予定〜後日詳細発表

映画 映画
(▲映画のワンシーン 画像提供:エルカンパニー)

監督・主演・原作・脚本:今井雅之
音楽:宗次郎
出演:今井雅之、渡辺裕之、千葉真一、松本 匠
企画・製作:エルカンパニー
全編英語(日本語字幕上映)
※映画詳細・ストーリー等は公式ホームページをご覧ください↓
http://www.ceres.dti.ne.jp/~elle-co/

9.11翌日、アメリカの新聞に“カミカゼ・アタック”と書かれた時は悔しかった・・・
 1988年から13年間続けきた舞台「THE WINDS OF GOD 〜零のかなたへ〜」。一時は2001年9月9日の沖縄公演で終了するつもりだったが、その直後に起こった9.11アメリカ同時多発テロにより、その計画は大きく変わった。舞台では作・演出・主演を手掛ける今井雅之はこう語る。「9.11翌日、アメリカの新聞に“カミカゼ・アタック”と書かれた時は悔しかった・・・お前ら本当に当時の日本の若者の事を分かっているのか・・・・・」そんなやるせない思いを胸に抱きつつ「このまま公演を終わってしまうわけにはいかない」と、4年ぶりに公演を再開したのが昨年の事!上記のレポートにもあるように宮崎をはじめ全国的にも大好評だった。特に若い世代を中心に「生きる勇気をもらった」との熱い応援メッセージが届くという。さらに今井氏は「時代と共に忘れ去られるべき題材なのに、何故か時代がこの作品に近づいているような気がする・・・今、まさに平和のありがたさを認識しなければならない」と語る。そんな中、今井雅之自らがメガホンを取り、全編吹き替え無しの英語で、本当に訴えかけたい相手に向けて、海外向け作品として作られたのが、映画「THE WINDS OF GOD - KAMIKAZE -」である。“カミカゼ・アタック”の報道以来、熱い思いを胸に秘め様々な困難を乗り越え出来上がったこの作品。今、フィルムとなって海を渡る。

映画
(▲映画のワンシーン 画像提供:エルカンパニー)

映画版では現代のニューヨークから1945年の鹿児島へ
 なにせ18年間という長いスパンで公演されている作品だけに、既に舞台版のストーリーをご存知の方も多いと思われるが、全編吹き替え無しの英語版(日本語字幕)という他、ストーリー的にはある一点をのぞいてほぼ変わらない。しかし、そのある一点が需要である。舞台では、「お笑い名人大賞」を夢見る漫才師、アニキ(今井雅之)とキンタ(松本 匠)が交通事故にあい、気がついたら1945年8月1日太平洋戦争末期の日本海軍にタイムスリップ・・・・・。というものだが、今回は海外向けという事もあり、2人の設定は、「エミー賞」を夢見る売れないコメディアン、ドイツ系白人のマイク(ニコラス・ぺタス)とアメリカ人と日本人のハーフ、キンタ(ウェイン・ドスター)のバイク事故がきっかけでタイムスリップ・・・というように変更されている。タイムスリップしてからの役どころは舞台と同じく、岸田中尉を今井雅之が、福元少尉を松本 匠が演じているが、タイムスリップする前の主人公達が、日本人かアメリカ人かでストーリーから受ける印象がかなり違ってくる。舞台では、いくら過去にタイムスリップしたとはいえ、同じ日本人という事もあり、どこかで「変わらぬ血が流れているのではないか?」という目でストーリーを追いかけ、次第に同じ日本人として感情移入をしてしまうのだが、映画版はアメリカ人がいきなり日本人になってしまうことから、単なるタイムスリップとはいえない、時代の落差だけでなく人種の格差も乗り越えなくてはならない、一風変わった設定となっている。なにせ、自分達を殺しにやってくる奴らは全て自国アメリカ人なのである。逆に、タイムスリップ後のアメリカ人を演じる今井雅之と松本 匠は日本人でありながら、言葉は全て英語、心やジェスチャーはアメリカ人になりきらなければならない・・・。そういう事からも、同じ役柄でありながら、舞台とは全く違う演技をしなけけばならないので、さぞかし苦労をしたことだろう。そんなことから表情や身振り手振りなどに注目すると面白いかもしれない。また、アメリカではまだまだ生々しく、撮影すら困難なグランド・ゼロ(世界で初めての映画撮影)からはじまるオープニングシーンは今井監督の思いいれとこだわりが強く感じられる・・・。さらに国際的に活躍している千葉真一や、渡辺裕之などのベテラン俳優陣がしっかり脇を固めていることから、舞台とは一味違ったエンターテイメント性を感じさせてくれる。また、舞台でお馴染みの”顔”も多く出演しているので、スクリーンに大きく写し出される表情をみながら、「こんな顔してたんだ・・・」との新発見があるかもしれない。できれば、舞台と映画の両方を見比べると面白いのだが・・・。

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●今井雅之インタビュー
※試写会および共同記者会見(ホテルメリージュ)

今井雅之

-----☆この作品(映画)に対する思い入れを聞かせてください。
今井雅之:毎回この話をする事になるのですが、2001年の9月9日の沖縄公演で、この舞台は終わりにしようと計画し、その日を迎えたちょうど2日後におこったのが「9.11アメリカ同時多発テロ」でした。特にショックだったのがアメリカの新聞で報じられた"カミカゼアタック"という表現で、テロの報道に日本語が使われたことがとても悲しかったです・・・。私もたくさんの取材を重ねてこの舞台を作り、当時は13年間にわたり公演してきたわけですから、当然"カミカゼ"という言葉の意味や重さも分かっています。それなのに、テロ行為を表現する手段として"カミカゼ"が使われた事が悲しかったし、そのような認識しかもたないアメリカ人達、そして今の日本の若者達・・・いや今の日本を支える世代の方達に、神風特攻隊の本質を、そしてテロとは違うんだ!という部分を見てもらい、理解してもらいたくて、一度やめた舞台も再度行っているし、今回はアメリカ人にもよく理解してもらえるように、全編吹き替え無しの英語版として海外向け作品にしています。さらに舞台なら自分が演じるべきところの"現代の主人公役"も白人という事にしています。しかし、それでも理解してもらえず、神風特攻隊が"テロ行為"だというのならば、自分はアメリカでもしっかり質疑応答にもこたえるつもりです。

今井雅之

-----☆アメリカでの公開に関して、手ごたえはありますか?
今井雅之:少しでも多くのアメリカの映画館で上映してもらえるよう、これから売り込みに行く予定です・・・。手ごたえ・・・・・ん〜アメリカでは、アジアンムービーというだけで敬遠されがちなので・・・・・。そういえば4月にアメリカに行った時、現地の人から「この作品は素晴らしいが、この内容をアジア人がやることは大きなリスクを伴いますよ」とも言われましたが、とにかく自分としては「アメリカでの上映」という事が重要なんです。まあ、これからが勝負といったところですね。

今井雅之

-----☆鹿児島が舞台となっていますね?
今井雅之:舞台といえば、宮崎にも陸軍の航空隊があるので、宮崎の方から「なんで宮崎じゃないんですか?」といわれるんですが、もともとこれは海軍の話なので宮崎ではないんですよ。ちなみに、そのころ日本には空軍はありませんでした・・・。ということで、国分海軍航空隊があった鹿児島の地で撮影しました。イメージだけなら他の地でのロケもありえるのかもしれませんが、俳優達に国分の地を踏んでもらいたかったので、国分にはこだわりました。さらに、この映画で飛んでいるゼロ戦は世界に1機しかない貴重なものです。主なロケ地としては、霧島市、大口市、湧水町、曽於市、錦江町、鹿屋市、です。

今井雅之

-----☆海外向け作品製作において苦労した点を教えてください・・・。
今井雅之:前にも触れましたが、アメリカではアジア映画自体が受け入れられていないので、「アジア人が全編英語で・・・」というだけで、様々な方面から敬遠されましたね。さらに内容が内容なだけに企画を理解してもらうことが非常に厳しかったです・・・。もう二度とあんあな思いをしたくないと思うぐらい大変でした。そしてアメリカでの公開を意識する上で「主演がアメリカ人でなければ・・・」などという問題もありましたし、グランド・ゼロでの撮影というのにもこだわっていたので、撮影許可をとる上で、制約が多く大変でした。まあ、ここ数年で日本国内でもこういった内容の作品に対する偏見はやわらかくなってきたかに見えますが、実際に日本人達の理解度は?といわれれば、まだまだ厳しいのが現状です。そんな中での資金集めだったので様々なトラブルもありましたが、どうんかそれを乗り越え製作にこぎつける事ができました。そんなことから製作に協力してくださった方達にはどうにか恩返しがしたいですね。

今井雅之

-----☆今回は全編英語(日本語字幕)ですが・・・。
今井雅之:英語に関しては、全く吹き替えなしで自分達で行っています。叩かれるのも覚悟でやりました。特にアメリカ人は字幕スーパーを見る習慣がないので・・・・・。ほんとうはメチャメチャ関西弁でやりたかったんですけどね。でも、「同期の桜」を歌うシーンと、「ありがとう」というシーンは日本語にこだわりました。あのシーンだけは日本語でなければなりませんでした。

今井雅之

-----☆どういった人に観てもらいたいですか?
今井雅之:ぜひ、アメリカの方達に観てもらいたいですね。当時の日本の若者達がどのような気持ちで敵艦に突っ込んでいったのかを知ってほしい。そして、日本人の方には、今の日本がいかに平和かということ・・・平和の尊さ、平和への感謝の気持ちを伝えたいです。そして"生きる"という意味を感じてほしい。だから俳優達には、敵艦に突っ込む時も「死ぬ演技はするな!生きる演技をしろ!」と言っています。そして、世代的には「いまの若い奴らは・・・」と言っている大人達、なんでも子どものせいいにしているオッサンとよばれる世代に観てもらいたい。なんだかんだいっても、今の日本を引っ張っているのはこの世代・・・。日本を悪くしているのは子供達ではなく、大人達なんだから。

今井雅之

-----☆この作品とは長い付き合いになりますが、変化を感じますか?
今井雅之:まずひとつに自分も年をとったって事かな?声のかれ方や、足も上がらなくなったし・・・。18年間、全国をまわり感じたのは、こういう内容の作品に関わることで、世界情勢に敏感になってきたということですね。初演から現在に至るまでに、ベルリンの壁崩壊や湾岸戦争が過ぎ去り、日本においての戦後の距離感は薄らいでいくはずなのに、今の時代がこの作品に近づいているのが怖いですね。もしかしたら戦後60年ではなく、戦前かもしれないという危機感をもっています。それほど今の若者達、日本人は戦争に対してうとくなっていると思います。僕の発言だって、80年代ならもっとピリピリしていたはずなのに、今は鈍くなっている・・・。世界情勢も日々変わっているし、激化しているのに、そんなことの全てが、知らないうちに決まってしまっている事を知らないで生活をしているのが怖いです。相変わらず、ひっきりなしにワイドショーが流れているが、時代はどうなるの?という事に関してはあまり関心をしめさない。そういったことを、会社でも学校でも、教科書でも、どこでも触れていないのも怖い。平和があっての遊びという事がわかっていなさすぎる。いろんな勉強も必要だが、今、国際情勢を語らないで、いつ語るのかとも思う。88年にこの作品を作ったときにはそこまで感じなかったが、今は切実におもいますね。あの時代に何がおきていたのかを再確認してもらいたいです。

今井雅之

-----☆この作品を一言でいうと・・・?
今井雅之:・・・・・「生きる」・・・。この作品を制作するにあたり、様々な取材をした中で、感じた事は「死ぬ」ではなく「生きる」ということ。本当に生きようとしている事。アンケートをみても「生きる勇気を与えてもらった」という声が多いです。こんな平和な時代に「生」を与えてくれたことにほんとうに感謝しなければならないと思います。「いいぞ!現代は、みんな思いっきり生きろ!」と言いたい。「がんばろうぜ!」という言葉はダサくないですよ!

投稿者 matsuda : 2006年06月12日 15:42

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