曹洞宗・普門寺

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「禅」と「マクロビオティック」で健全な心と体のあり方を考える。様々な不安を解消するには、食事を整え心と身体を育てる事が重要!

普門寺・吉井泰俊住職/雅子夫人

 東日本大震災から1年がすぎましたね。復興作業をはじめ、原発事故に関わる住居や食の安全、さらに再稼働をめぐる問題など、山積みとなった様々な課題への具体的な対応に足踏みをしつつ、一貫性の無い国づくりを進める政治家達への不満と、船長不在で舵取りもままならないこの国への不安を身近に感じながら「これからの時代をどのように生きて行けばよいのか?」と、真剣に考えるようになった方も多いのではないでしょうか?
 このような状況下において、近頃では「人の生き方」に関する書物を読んだり、様々な講演や講話を聞いたりするだけでなく、自問自答を行うにあたり、修行道場へ足を運んで座禅を組んだり、短期修行等を行うなどして精神を整える方も増えているのだそうです。

普門寺・本堂普門寺・マクロビオティック料理

 そんな中、宮崎県延岡市内にある、『曹洞宗・普門寺』では、以前から「食育」(下記”食育とは”参照)について理解を深めてもらおうと、お寺の本堂で子どもたちを中心に「座禅会」を開きながら、一方では「食と心と身体の関係と大切さ」をテーマにした地域講座を行い、さらに「座禅」と「講座」を組み合わせ、原発事故による食や健康への不安を解消すべく、「食事をきちんと整えながら、心と身体を育てる事が、結果的に放射能を初めとした、様々な不安から身を守ることに繋がる」という事を説いています。
 ちなみに「食」においては、禅宗で基本となる「精進料理」と通じる「マクロビオティック」を推進しているのが特徴です。
 そこで今回のレポートでは、「禅」と「マクロビオティック」の関連性を探りつつ、「食育」を通し、「食・心・体」といった三つのバランスの大切さを伝え、そして、何故それが「マクロビオティック」に繋がるのかを説き、実際に「マクロビオティック料理」を調理・提供している「普門寺」ご住職夫妻の活動内容を、詳しくご紹介させていただきます。
(レポート:中本望美)

曹洞宗・普門寺

住所:宮崎県延岡市須美江町217
電話:0982-43-0159
FAX:0982-43-0262
体験:断食道場、座禅会、禅マクロビオティック道場
(上記体験には人数制限があります)

 

 

 

道案内〜延岡市須美江海水浴場のすぐそば!

 延岡市「須美江海水浴場」入り口にある「須美江家族旅行村」から北浦方面に100メートルほど進むと、右手に「須美江水族館」「須美江漁港」へ続く道があります。そこを曲がらず直進し、20メートルくらい進むと、「須美江町交差点」(上画像)の右手(海側)に大きな本堂が見えます。

普門寺・道案内普門寺・道案内

普門寺・入り口風景普門寺・イメージ

 普門寺の目の前には田畑が広がり、すぐ近くの海から漂ってくる静かでやさしい潮風が吹き抜ける穏やかな空気につつまれています。

普門寺・イメージ普門寺・イメージ

 普門寺が位置するここ須美江町には、「須美江海水浴場」、宿泊用のケビン「須美江家族旅行村」などの観光スポットが集中しており、海水浴シーズンには多くの観光客が訪れます。

普門寺・須美江海水浴場

▲須美江海水浴場

※須美江家族旅行村ホームページ↓
URL:http://www17.ocn.ne.jp/~s-beach

 

周辺マップ

 

『食育』とは?

「食育」とは、子どもたちをはじめ、すべての国民が心身の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすことができるようにするために、何よりも「食」が重要として、内閣府が指導を始め、平成17年には「食育基本法」を制定しています。ちなみに食育基本法では食育を、

「生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けるとともに、様々な経験を通じて、食に関する知識と、食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することが求められている」としています。

 近年、食生活をめぐる環境が大きく変化し、その影響が顕在化しています。例えば、栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加、食の海外への依存、伝統的な食文化の危機、食の安全等、様々な問題が生じていますが、このような問題を解決するキーワードが「食育」です。

内閣府 食育推進ページより

URL:http://www8.cao.go.jp/syokuiku/index.html

 

マクロビオティックとは?

 思想家であり食文化研究家である桜沢如一(さくらざわゆきかず:1893年-1966年)氏 が『健康による長寿』をテーマに食生活法や食事療法を独自に体系化したもの。
 海外ではマクロビオティック理論の提唱者として、ジョージ・オーサワ(George Ohsawa)の名で広く知られている。ちなみに「マクロ」とは「大きい・長い」を意味し、「ビオ」は「生命」、「ティック」は「術・学」を意味する。

参考:日本CI協会(創設者:桜沢如一)

URL:http://www.ci-kyokai.jp

 

「禅」と「マクロビオティック」

お話し:普門寺住職・吉井泰俊さん

・曹洞宗特派布教師
・保護司
・民政児童委員
・マクロビオティックインストラクター

普門寺・吉井泰俊住職

 

 食の乱れイコール心身の乱れ!特に小さな子ども達世代に目立っているように思います。

Q:いつから「食育」の活動を始められたのですか?

「元々は、前住職が『お箸が持てない』『ちゃんと座って食事が出来ない』といった、子ども達の食の乱れを心配し、自分たちにできることは無いかと考え、当時お寺の近くにあった小学校の生徒や、近所の子ども達を招いて、夏休みに早朝座禅会を行った事が始まりでした。座禅を組んだり、般若心経を唱える等して集中力を高めたり、ラジオ体操をして体を整えたりするなどして、心と体を健全に育てるような時間の後に、おかゆを準備して食事のありがたさを伝えていました。まもなく地域の小学校が閉鎖した為に、早朝坐禅会はしばらくおこなっておりませんでしたが、その後、本格的に私たち夫婦で『食育』の活動を実際に始めたのは約5年前になります」

普門寺・坐禅風景普門寺・本堂イメージ

 

Q:マクロビオティックを知るきっかけは?

「妻が出産をきっかけに体調をくずし、病院だけでなく、お灸や鍼に通っていたにも関わらず、まったく回復できなかったのです……。しかし、10年ほど前に知り合った方から『玄米食がいい』と聞き、とにかく何かにすがりたかった私たちは試してみました。共に玄米食を続ける中で、いつの間にか妻だけでなく私自身の体調も整えられ、活気や肌の張りなどが戻り、体の中から沸き起こるような元気が蘇りました。以前から近年の子ども達の食事の乱れに対して何かできないか?と気をもんでいたところでもあり、自分たちの体験をきっかけに「食の大切さ」を伝えたいと強く思いはじめました。そして玄米食からたどり着いた先が『マクロビオティック』だったのです。

Q:実際はどのようにして「食の大切さ」を教えているのですか?

「私たち曹洞宗などの『禅宗』には、『典座教訓』という教えがあります。簡単に言えば、『食事をつくる、頂くことは、精神面を高める修行である』ということです。一言ではむずかしいのですが、こちらで行っている坐禅会についてとりあげると、私たちは子ども達に分かりやすいように、食事をする前に『五観の偈(ごかんのげ)』を一緒に唱えます。それは、食事がこの目の前に届くまでに関わってくれた素材そのもの、生産者、調理してくれた方など、たくさんの手間ひまがかかっている事を理解し、食べ物に感謝する心や、食事は体を整える良薬、だから食事をすることは、体を健康に保ち、自分が目指す道を成し遂げる修行の1つである。といった教えです。こうした『禅』の教えにある食事の大切さを伝えることで、食生活の乱れ、さらに生活全体の乱れの改善へとうながしています。また、誰でも出来る『プチ断食』をしたり、延岡市でおこなわれている『延泊』に参加したり、家庭教育学級や社会福祉協議会に出向いて講演を行ったりしています」

「禅」と「マクロビオティック」は密接につながっている

普門寺・吉井泰俊住職

 

Q:なぜお寺で「マクロビオティック」なのですか?

「『マクロビオティック』と『精進料理』は、『肉類・魚類などの動物性素材をつかわない』という点で非常に似ています。『禅』の教えと『マクロビオティック』の考え方や目的に違いはありますが、根本的な共通点は「ムダな栄養はいらない」という事です。私たちも健康食を考える中で15年ほど前に『マクロビオティック』という食生活法にたどり着いたのですが、当時は『海外から伝わった調理法』という概念が強く、私も『海外の食文化』として受け止めながらその料理法や食材選び、処理方法を勉強しました。しかし、勉強し始めると、日本古来から伝わる料理とほとんど変わらず、『精進料理』と密接につながっていることに気づかされたのです。そんな中、徐々に『マクロビオティック』が一般化されていったので、『食育』を広めるために、『精進料理』という重々しいものよりも、『マクロビオティック』という響きであれば、もっと多くの方々が『食育』に興味をもってもらえるのではないかと考え、現在に至っています。

Q:「精進料理」と「マクロビオティック」の違いは?

「『精進料理』は、ただの菜食主義とは異なり、仏教の教え、特に『殺生』や『いのち』についてあらためて真剣に考え直すための料理です。一般的に精進料理とは、肉や魚を使わずに、野菜や果物や海草などを用いてつくられた料理を指します。理由は、自分が生きていくために必要最低限の栄養だけをとるためです。肉や魚は栄養満点なので、たくさんのエネルギーを生み、必要以上に精力がつきすぎると考えられているのです。次に、精進料理の『精進』には、『物事に精魂を込めて一心に進むこと』という意味があります。また、仏教的には『仏さまの教えを一生懸命守ること』という意味を持っています。一方、『マクロビオティック』の食事法は、身土不二(その土地で収穫された旬のものを食す考え方)、一物全体(丸ごと無駄なく食すこと)、陰陽のバランス(陰性と陽性に分類される様々な食物のバランス)など、様々な原則があり『健康になるため』や『病気を治すため』という目的意識あります」

Q:では、ご自身が考える「食育」と「マクロビオティック」の関連性は?

「戦後の欧米食思考が多く残り、社会が『栄養をとりましょう』という教えになりました。特に私たち世代は、高脂肪・高タンパク質・高カロリーで栄養を取りすぎている人が多く、今でもその生活が根強く残っています。また、食文化が発達しすぎて『見た目の豪華さ』や『利便性』を求めたあまり、口当たりの悪い野菜の皮や、素材の固い部分を排除し、素材が本来もっている栄養やうまみを無くしてしまいました。そのため、化学調味料等をつかって味を上から重ね、『素材の味』というより、『化学調味料の味』に仕上げ、そして化学物質だらけの食事を長期的に取った結果、病気を引き起こしたり、新陳代謝が悪くなって冷えをおこしたり、栄養の取り過ぎで肥満になったりするのです。マクロビオティックは、化学調味料や加工された食品を一切使わず、また栄養の取り過ぎになる動物性タンパク質を使わず、食材のうま味を最大限に引き出した調理法なので、素材そのもののエネルギーや栄養を余す事無く体内に取り入れることができ、体の細胞を強くして免疫力を高めます。これは、成長著しい子ども達には必要不可欠です。体内に取り入れた食事が、その人の体を作っていくのですから」

 マクロビオティック料理の食材は自然本来の形のもの

Q:例えば、どんな食材をつかうのですか

「無農薬の有機野菜や、アミノ酸やタンパク質の優れた海藻類、玄米、地粉、甜菜(てんさい)糖などの多糖類、精製されていない米、小麦、糖類。調味料は無添加みそ、醤油、自然塩、なたね油、ごま油など、自然の素材からできているものです」

普門寺・食イメージ

 

Q:一般的に使われている食材との違いは?

「一般的な食事でつかわれる白米や砂糖、小麦など『白く精製されたもの』は、素材の力を無くしてしまった抜け殻なので、食事として取り入れても、ただカロリーを接種するだけで、栄養素がすくないという状況なのです。もともと『玄米』にはビタミン、ミネラル、酵素、タンパク質などの栄養バランスが優れていますが、見た目や食べやすさ(柔らかさ)を求め過ぎた結果、栄養の多くを失ってしまっているのです。これは余談になりますが、玄米の表面を削り落とした『白米』は、米辺に白と書いて『粕(かす)』と読みます。その過程で一緒に「健康」がけずりおとされたものを、米と康と書いて『糠(ぬか)』といいます。そうした本質を漢字が物語っているのが興味深くはありませんか?」

普門寺・食イメージ

 

マクロビオティック料理の素材や調理法について

お話し:吉井雅子夫人

普門寺・吉井雅子

 

 用意して頂いた料理の内容はこちら!

普門寺・マクロビオティック料理

 

玄米ご飯 黒ごま塩

普門寺・玄米ご飯普門寺・マクロビ料理玄米ごはん

「マクロビオティックは玄米食が中心になります。最初の水『出会いの水』はキレイなお水をつかうことをお勧めします。ひと晩つけたり、いきなり炊いたり、水の付け方や『拝みあらい』など、おいしく仕上げる炊き方もコツがありますが、何度か試して、自分の好みを見つけてください。胃腸の弱い方などは少しつぶしたり、おかゆにしたりすると体に負担をかけませんよ。そして料理全般に大切なことは、『天然塩』を使うことです。市販されている塩の多くは化学的に大量生産され、ミネラル分がなくなってしまった『塩化ナトリウム』と言われるものです。旨味がないために、塩味がうすく感じられ、そのため余分に使ってしまいます。だから、高血圧などの成人病の原因にもなり、最近では『減塩』という指導がされていますが、一方で塩分は体を引き締める効果があり、塩が不足するとたるんだような体になります。天然塩は、ほんの微量でもしっかりした味があるので、使いすぎる心配もありません」

 

玉葱のお吸い物

普門寺・マクロビ料理玉葱の吸い物普門寺・マクロビ料理たまねぎの吸い物

「出汁をとらず、玉葱を最初にごま油で炒めて蒸し煮し、甘みを最大限に引き出したお吸い物です。トロトロっとした玉葱の甘さを楽しんでください」

 

くるま麩のカツ

普門寺・マクロビ料理くるま麩のカツ普門寺・マクロビ料理くるま麩のカツ下味処理

「くるま麩を最初に生姜・にんにく醤油で下味をつけ、地粉を水に溶かして衣をつけ、良質の油で揚げたものです。マクロビオティックでは、『油をとらない』というダイエットのような考え方ではなく、良質の油は体のお掃除をし、細胞を保つために必要なので、揚げ物や天ぷらもしっかりいただきます」

 

ほうれん草の白和え

普門寺・マクロビ料理ほうれん草の白和え普門寺・マクロビ料理ほうれん草の白和え

「ごまをたくさん使う事で、ごまの甘みとコクをひきだし、豆腐を丁寧にすり潰して、梅酢、自然塩、味噌で味付けしました。無添加味噌にはクエン酸 アミノ酸 ジコピリン酸が豊富に含まれており、その全てが免疫力を高め、最近問題になっている放射能を体の外に出す力があるんですよ」

 

ふろふき大根 もちきびのあんかけ

普門寺・マクロビ料理ふろふき大根もちきびのあんかけ普門寺・マクロビ料理ふろふき大根・もちきびのあんかけ

「大根はこの時期(春初旬)になると体の毒を出してくれる作用がある『辛み』が増してきます。冬の冷えで新陳代謝が落ち、体に溜まった老廃物を出してくれます。季節が移り変わる自然の摂理のなかで、食材は自分たちで変化し、その恵みを私たちに与えてくれるのです。この餡は、もちきびだけでとろみをだし、味付けは微量の天然塩のみです。もちきびの甘みと、大根の甘みがしっかりと感じられますよ」

 

茎ワカメ

普門寺・マクロビ料理茎ワカメの酢の物普門寺・マクロビ料理茎ワカメ

「海藻のもつ栄養素にはデトックス効果(毒素を排泄する力)が豊富にあります。地元須美江でとれたばかりの旬のワカメなので、ポン酢でそのままあっさりとワカメ自体の持つうまみを味わって下さい」

 

リンゴの蜜煮

普門寺・マクロビ料理リンゴの蜜煮普門寺・マクロビ料理リンゴの蜜煮

「調理前にリンゴを塩水に潜らせる事で甘みを内に閉じ込めてから、砂糖などの糖類は一切使わず、その甘みだけで炊き上げます。素朴ですがしっかりとした甘さが感じられます」

Q:特別な調理法があるのですか?

「マクロビオティックは、『薄味』ではなく『シンプルにその食材の味を楽しむ』調理法です。無農薬の有機野菜は、人参なら人参、じゃがいもならじゃがいもの甘みや苦みなど、素材の味がしっかりしています。また野菜の皮の部分に生命力を高める成分がたくさんあるので、そのまま調理します。さらに、素材の味を最大限に引き出すために、それぞれの野菜にあったの切り方や、炒め方等があります。だから、以外としっかりとした味があり、気持ちも満足できます。そして、その味を体の五感で感じることで、感性が研ぎすまされていきます。まずはしっかり噛んで、味わってみて下さい」

Q:糖分はまったく使わないのですか?

「いいえ、しっかり使いますよ!しかし、白糖はつかわず、メープルシロップ、玄米水飴、てんさい糖など『漂白していないもの』を使います。ただ、素材に「糖分」があるので、本当はそのままでも甘みはあるのですが、『おいしい!』という感動が無ければ続かないので、甘みがほしいときや子ども達の料理など、少し加えてみてもいいと思います」

「マクロビオティック」の考え方を元に食育活動し、現代の若いお母さん達に日常の食生活を見直してほしい

 

普門寺・吉井雅子

 

Q:「白糖」はなぜダメなのですか?

「実は、『白糖』自体に何も栄養素がありません。食べたらすぐにブドウ糖にかわり、血液に吸収され、血糖値が突然上がります。すると『すい臓』からすぐにインシュリンが大量に分泌され、血糖値がぐんと下がり、体にも『すい臓』にもかなりの負担をかけます。また、血糖値が下がった事で体を高揚させるためアドレナリンが分泌されます。そして心のバランスをくずし、イライラしたり鬱になりやすくなります。糖はやめる事がなかなかむずかしい、中毒性があるものなのです」

Q:では、子ども達のお菓子や食事には、かなり気をつかうべきですね。

「そうです。近年の子ども達には砂糖がたっぷりつかわれたお菓子がすぐ身近に存在し、ご家族の方も、菓子パンなどをおやつだけでなく三度の食事としてあたえる事も多いでしょう。しかし、このように体内では激しいアップダウンが起こっていますから、落ち着かないのも当然で、そんなことから精神的に不安定な子どもになってしまうということが考えられます。『食の乱れ』という『土台』が崩れている子ども達に、しつけだけを厳しくするというのも、私達からすれば少々おかしなやり方だと思うんです」

Q:だから、マクロビオティックで「食育」なんですね。

「はい。特にまだ「食育」が浸透していない若いお母さん方に、マクロビオティックの食生活法を知ってもらい、子ども達の細胞を元気に育て、免疫力の高い体をつくってあげてほしいと思います。最近では、原発事故の問題もあり、食材からの放射能体内被爆がとても懸念されています。しかしマクロビオティックでは、放射能を体外に出すデトックス作用のある食材を多く使っています。もちろん放射性物質が体内に入ることは非常に危険なことですので、そうした地域に出入りする際には細心の注意が必要ですが、ただ放射能汚染を必要以上に怖がる前に、まず、あらゆる菌毒を体から出せる力をつけて頂きたいです」

普門寺・イメージ普門寺・イメージ

Q:ご夫婦で講演などもされていらっしゃいますが、今までのお話しを聞いたところ、全く予備知識の無い方々に限られた時間で理解していただくのは難しいのでは?なにか工夫はされているのですか。

「講演に行く時には、分かりやすいように、玄米おにぎりを持っていき、住職のお話の後に、みんなで試食してもらいます。玄米は食べにくいというイメージがありますが、しっかり噛んで、玄米の味を味わってもらいます。ちなみに、食事の際、最初の一口目が一番体内に吸収されるので、50回ほどしっかり噛んで、脳に「今から食事をしますよ」という合図をおくります。脳から指令が出て体全体に食べるための準備が整う前に食べ始めてしまうと、結果的に食べ過ぎてしまいます。またしっかり噛む事で甘みが増し、脳を活性化させ、消化もよくなります。そんな話をしながら、食べて頂いて、細胞の力を強くしていることを実感して頂いています」

 神経質になりすぎると、旅行も外食もできないし長続きしません。だから、遊び心を持って楽しんでます!

Q:どうしても「あれは食べちゃいけない」などと、神経質になってしまいそうなのですが?

「私も食べる事が大好きなので、そんな事ばかり考えていては精神的にまいってしまい本末転倒なことに陥ってしまいます。考えてはいますが、みなさんがご想像されるほど神経質に毎日を過ごしている訳ではありません!中には、自分を追い込みすぎて、旅行先での食事も、普段のお友達とのランチやカフェも行けなくなり、人付き合いが出来なくなる方もいらっしゃるようです。しかしそれでは健康に良くても楽しくないので続けられませんよね……。ちなみに、これは私の考え方ですが、『お肉もお魚も食べても良い体』を作るためにマクロビオティックをすればいいのではないでしょうか?穀類は1時間半くらいで消化出来ますが、動物性食材は4時間かかると言われています。その間に腸の中で腐敗したり油が残り続ける事で体がつかれ、肌もかさつくという大きな負担が生じます。しかし、普段からマクロビオティックで体を整えていると、その負担に耐える事ができます。『一切お肉を取らず、魚を食べず、お酒を飲まない』という頑な姿勢ではなく、自分の中で遊び心を持ちながら続けていけばいいと思います」

普門寺・イメージ普門寺・イメージ

Q:最後に、これからどのように活動を広げるのかビジョンがありましたら教えて下さい。

「現在は、断食道場や座禅会を行っていますが、場所に限りがあるので、20名までなのですが、口コミで広がり、断食においては県外からの参加者がほとんどです。座禅会の希望の方は、お問い合わせ頂き、人数や日程があえばお受けしている状況です。しかし、これからは、普門寺で『坐禅』と『マクロビオティック』を組み合わせた『禅マクロビオティック道場』のような形をつくって定期的に行い、今この瞬間もおきている、原発事故での放射能の内部被爆などや食の乱れで子ども達の成長が危ぶまれているといった現状で、どうやって身を守るかということを、少しでも多くの方に伝えていきたいとおもっています」

普門寺・イメージ普門寺・イメージ

お忙しい中、ありがとうございました。

 

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